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◇ 代表メッセージ (2023年3月) ◆◇ いじめ調査を長引かせてはならない ◇◆ 

230315 桜 花2 

◇ 代表メッセージ ◇
◆◇ いじめ調査を長引かせてはならない ◇◆


今年の春の訪れは、いつにもまして早いようですね。
昨日14日、東京で桜の開花宣言がなされました。
おとといの朝、驚いたことに近所の家の桜がほぼ満開になり、今朝は散り始めています。
こちらはソメイヨシノではなく暖地さくらんぼのようですが。

さて、先日の2月25日の夜、大分市で講演してまいりました。
大分市で活躍してくださっている「いじめから子供を守ろうネットワーク大分」の皆様が企画してくださったもので、今回は、『知っておくべき「いじめの正体」 発見・対処・解決の知識』というテーマでお話しさせていただきました。
具体的には、活動をはじめた2007年から現在の間に変化したいじめの認識と変わりつつある学校の姿を枕にして一時間半ほどお話しした後に、質問にお答えさせていただきました。
大分のスタッフの皆様や、参加された方のおかげで充実した一日となりましたこと、この場をお借りして心から感謝申し上げたいと思います。

さて、読売新聞等によると、
「埼玉県北本市の市立小学校で2019年、高学年の男子児童が複数の同級生からいじめを受けて不登校になり転校した問題で、市教育委員会は10日、第三者委員会の調査報告書を公表した」との報道がありました。
また、市は2022年の11月に被害児童に解決金約177万円を支払うことを決定しすでに支払っています。
読売新聞の報道を以下に引用します。
------
被害児童は同級生から「うざい」などと言われていた。担任教諭らも、この児童が友達と一緒にいることが減ったように感じていたのに、声かけなどの配慮をしなかった。いじめ発覚の直後に被害児童宅を訪ねた校長は、加害者の謝罪で決着させる提案をしており、第三者委はこれも「時期尚早で児童に寄り添っていない」と批判した。学校の被害児童側への説明も「(第三者委の調査に)消極的だったと強くうかがえる」とした。
------

いじめられていると訴えがあった時点での対応において、被害者に寄り添うことができなかったように見えます。
何より大きな問題は2019年のいじめ事件の報告書が2023年に出てくるという点ではないでしょうか。
第三者委員会は、早急に結論を出し公表しなければならないはずです。
子どもたちにかかわる大人である私たちは、子どもたちの成長は早いことを頭に入れておくべきだと思うのです。
大人の時間感覚で扱うと大きな間違いを呼び起こす可能性があります。
何度も言うようですが、早期発見・早期解決が重要です。
不登校になるところまで追い込まれてしまってから解決を図るのは困難です。

同様の事件が起きています。
NHKの「埼玉 NEWS WEB」に、
3月6日、「“3年前中学校でいじめ”埼玉 所沢市教委が調査報告書」という記事が出ています。
埼玉県所沢市教委は、3年前の、中1女子生徒に対するいじめの調査報告書を公表しました。
少し引用いたします。
-----
それ(調査報告書)によりますと、部活動中に生徒がボールの入った鉄のかごをぶつけられたことや、教室の机に「死」という文字が書かれていたことなど4件のケースについて、「いじめに該当すると認められる」などとしていじめがあったと認定しました。
生徒はうつ病の診断を受けて、長期間、学校に通えなくなったということです。
報告書では、いじめた側がはっきり傷つける意図はなく軽いノリやからかいなどで結果的に相手を傷つけてしまった可能性があるとしていて、「相手がいじめと感じることがいじめだ」と生徒に理解させることや、心理学的な方法を用いた指導方法などを模索することを提言しています。
------

軽いノリで行われたいじめ事件の調査に3年もかかるのでしょうか。
3年経てば中学を卒業してしまいます。当たり前です。
時間稼ぎにしか見えなくなるということがわからないのでしょうか。

このように調査に3年もかかったという残念な事件が相次ぐ教育の現場に対して文科省は新たな方針を打ち出しています。
NHKのNEWS WEBから引用いたします。
--------
“重大ないじめ”調査に課題 4月から国が助言など新たな仕組み

児童や生徒への重大ないじめが起きた際の教育委員会などの調査に課題があるとして、文部科学省は、来月から国が積極的に状況を把握し、助言や支援につなげる仕組みを新たに設けることになりました。
(中略)
新たな仕組みでは、「重大事態」が発生した時点と、調査の開始時、それに終了時の3段階で国が報告を求め、状況に応じて必要な助言や支援につなげます。
また、来月発足するこども家庭庁とも連携し、今後、新たに配置される専門知識を持った「いじめ調査アドバイザー」に、(調査委員会の)委員の人選についても相談できるようにするということです。
文部科学省は10日付けで、全国の教育委員会などに通知し、来月から実施することにしていて、今後、調査方法の改善や新たな政策の検討にも生かしていく方針です。
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この施策がどのように効果を発揮するのか、いまだに未知数です。
大切なことは、いじめの発生を認識したら、即座に解決に向けて行動することです。
調査委員会などは、いじめが解決してからで十分ですし、調査委員会をつくったとしても3年後に結論が出てくるようでは被害者を守ることにはなりません。
「いじめられている」と訴えがあったら、いじめをやめさせることです。
こんなこと本来は、その日のうちにできることです。
次には被害者がいじめられないように守ることです。
つづいて、加害者を叱ることです。そして加害者に反省させ、二度といじめないことを約束させ被害者に心からの謝罪をさせる。
いじめ解決は、単純化すればこれだけです。
時間を掛けすぎているのです。
時間がかかる大きな原因は、教師が面倒な事を嫌うという面があるからです。
そのため、おおごとになるまで見て見ぬふりをしたり、証拠がないからなどと逃げを打つ教師がいるからです。
優秀な先生にあたれば、「いじめは一日で解決する」のです。
今回の文科省の通知が、いじめを無視したり放置したりする教師への歯止めとなることを心から祈っております。
子どもたちこそ日本の未来そのものだからこそ、いじめから守る必要があると言えます。

まもなく4月です。子どもたちにとっての新たな出発の時です。
なにか不安に思うことがありましたら、ご遠慮なくご相談いただけましたら幸いです。


一般財団法人 いじめから子供を守ろうネットワーク
代表 井澤一明


井澤一明ブログ:
http://ameblo.jp/kzizawa/
Facebook: http://www.facebook.com/kz.izawa
Twitter: @kzizawa

 

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[ 2023/03/15 23:07 ] 代表あいさつ | TB(0) | コメント(0)

ご報告:大分市でいじめ防止セミナー開催! 『知っておくべき「いじめ」の正体-発見・対処・解決の知識-』 

ご報告:大分市でいじめ防止セミナー開催!
『知っておくべき「いじめ」の正体-発見・対処・解決の知識-』


 2月25日(土)、「いじめから子どもを守ろうネットワーク大分」が、大分市内で、いじめ防止セミナーを開催しました。
 会場の大分市松が丘公民館には、保護者の方々など市民の皆さんが参集してくださいました。

230314 0225 大分セミナー2
【写真】 井澤一明代表がお話しさせていただきました。
230314 0225 大分セミナー3
【写真】 真剣、熱心な参加者の方々

 井澤一明(いじめから子供を守ろうネットワーク)代表が、『知っておくべき「いじめ」の正体-発見・対処・解決の知識-』というテーマで一時間半ほどお話しさせていただきました。
 さらに、参加者の皆さんからのご意見やご質問にお答えさせていただくなど、井澤代表を囲んで和やかに、真剣に、現代のいじめについて語りあいました。皆様、とても熱心にお話しされておられました。
 ありがとうございました。


230314 0225 大分セミナー1
【写真】 受付の皆さん

 

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[ 2023/03/10 07:07 ] 代表あいさつ | TB(0) | コメント(0)

◇ 代表メッセージ(2023年2月) ◇◆ 学校は、「警察との連携」を逃げに使うな ◆◇ 

230216 梅 白梅

◇ 代表メッセージ ◇
◆ 学校は、「警察との連携」を逃げに使うな◆

2月も半ばを過ぎてしまいました。
一年で一番寒い月とも言われますが、受験生にとっては一番ホットな月と言えるのではないでしょうか。

2021年2月に、旭川市で起きた中2女子生徒の悲惨ないじめ凍死事件から2年が過ぎました。
文春等に掲載された事件の概要を読むと、大人たちの対応がこの子を追い込んだようにしか思えません。
2019年6月には、川に入るなどの自殺未遂事件が起きていながら、学校はいじめであることと認めませんでした。
また、警察は加害生徒に性的な写真を削除させたものの、加害者の1人は写真を復元して、流出させています。
教師、学校、教育委員会の対応のまずさが際立っておりますが、加えて警察が加害者を逮捕しなかった点も問題であろうと思います。
確かに日本の法律では、14歳未満の犯罪については罪に問えません。
しかし、児童相談所への連絡や、加害者の保護者への指導、加害者に、被害者に対しての接触を禁止するなどの措置はとれたのではないでしょうか。

そんな中、2月7日に文部科学省は、学校で重大ないじめが起きた場合、速やかに警察に相談・通報することなどを求める通知を全国に出しました。
今回の「いじめ問題への的確な対応に向けた警察との連携等の徹底について」という通知から、重要だと思われる点をまとめてみました。

1. 学校と警察は、日常的に情報共有や相談を行うことができる連携体制の構築が求められる。
2. 犯罪に相当するいじめが起きた場合、速やかに警察に相談・通報をして対応する。
3. 児童ポルノ関連のいじめは被害の拡大を防ぐため、直ちに警察に相談・通報。
4. 必要に応じて医療機関などとも連携し、当事者の児童生徒に対する指導や支援を徹底する。
5. スクールサポーター制度(注)の積極的な受入れの推進。

また、報道によりますと、永岡文科大臣は、
「関係府省と連携していじめ対策の取り組み強化をしていきたい」と述べています。
さらに文科省は来年度から、国においていじめの「重大事態」の状況把握を行う考えを示し、教育委員会などが「重大事態」と認定した場合、その都度、国に報告を求める方針だということです。

この通知により学校はどのように変わるのでしょうか。
教育界の閉鎖的な体制が変化するのか、やや疑問に思っています。
この通知のように実施するということは、学校の対応の不十分さを警察に、「自ら知らせる」ということと同じです。
プライドの高い学校がそんなことをするでしょうか。
結局、警察への通報は、教育者としてのプライドを傷つけますし、管理不十分と評価される可能性も秘めていますから簡単に通報するとは考えにくいのです。
実際のいじめの相談の現場では、保護者と共に学校や教育委員会に相談に行くこともありますが、教育委員会や、学校が、「外部からの意見に聞く耳を持たない」という態度で接してくることも頻繁にあります。

さらに、こんなことも想像されます。
複雑ないじめ事案や、強い口調でいじめを訴えてくる保護者、あるいは、日に何度も連絡してくる保護者などのケースも含めて、学校が「面倒臭い」と感じているだろうと推測できるケースがあります。
その場合、「警察に任せてしまえ」と考えて警察に通報するということがありえるのです。
これは、保護者との関わりを断とうという意図が見え隠れする対応です。
実際、学校側が弁護士を立てた事例があります。
保護者としては、席替えやクラス替え、宿題など学校と話し合いたい事はたくさんあります。
でも、学校は「弁護士を通してください」としか答えてくれなくなったのです。
口先では「お子さんのことが心配です。早く学校に来てください」といいつつ、「子供なんてどうでも良い。自分たちが不利益にならなければなんでも良いんだ」と考えているようにしか見えませんでした。
同様に、重大事態と認定され調査委員会が設置された事案でも同様のことが起きたことがあります。
「第三者委員会ができましたので、言いたいことはそちらにどうぞ」と言うのです。
その子は自殺したわけではなく不登校が続いているだけなのですし、保護者としては学校と話して解決しないことが積み重ねられているにもかかわらず
対応してもらえなくなりました。

学校は、いじめ問題に対して責任感をしっかり待たなくてはなりません。
学校が生徒を守るために、警察に通報して、これ以上の加害者のいじめを止めさせ、被害者を守るのでしたら通報の意味があります。
しかし、警察に通報して、これ以上は警察の仕事だと丸投げするような形になるのなら意味がありません。
生徒のいじめを解決する第一責任者は教師であり学校です。
学校に善悪の価値判断、正義を取り戻すのは教職者の責任に他なりません。
いじめ防止対策推進法には、第八条に「学校及び学校の教職員の責務」と題して、
「学校及び学校の教職員は、基本理念にのっとり、当該学校に在籍する児童等の保護者、地域住民、児童相談所その他の関係者との連携を図りつつ、学校全体でいじめの防止及び早期発見に取り組むとともに、当該学校に在籍する児童等がいじめを受けていると思われるときは、適切かつ迅速にこれに対処する責務を有する。」とあります。

文科省の通知が、今後、現場で具体的な形をとっていくことになると思いますが、先生方は「絶対にいじめから目をそらさない。いじめ解決は教師の責務である」という姿勢を忘れないでいただきたいのです。
子どもたちにとって、先生こそ「守護神」なのです。

まもなく3月、終業式の季節です。
いじめ問題で不安や疑問がおありのようでしたら早めにご相談いただきたいと存じます。

(注)スクールサポーター
警察署と学校・地域のパイプ役として、少年の非行防止や児童等の安全確保対策に従事する、警察署の再雇用職員または専門知識を有する人材をいう。


一般財団法人 いじめから子供を守ろうネットワーク
代表 井澤一明


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[ 2023/02/16 14:17 ] 代表あいさつ | TB(0) | コメント(0)

2月25日(土) 大分市で 「いじめから子供を守ろうセミナー」を開催! いじめから子どもを守ろうネットワーク大分 

230221 0225大分セミナーチラシ

お知らせ: 2月25日(土) 大分市で
「いじめから子供を守ろうセミナー」を開催!
『知っておくべき「いじめ」の正体
      -発見・対処・解決の知識-』


 大分県大分市で、「いじめから子供を守ろう セミナー」を開催いたします。
 『知っておくべき「いじめ」の正体-発見・対処・解決の知識-』というテーマで、井澤一明(いじめから子供を守ろうネットワーク)代表がお話しさせていただきます。
 現代のいじめの実態、実際に起こっているいじめ事例を学び、いじめの早期発見、早期解決をいかに実現していくのか、皆様とともに考えていきたいと存じます。

 参加費は無料です。どなたでもご参加いただけます。詳しくは次のとおりです。

「いじめから子供を守ろう セミナー 大分」
日 時: 2023年 2月 25日(土) 夜 19時~21時
会 場: 大分市松が丘公民館(住所:大分市松が丘3丁目1-10)
参加費: 無 料

主 催: いじめから子どもを守ろうネットワーク大分

☆多くの皆様のご参加をお待ちしています。

 

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[ 2023/02/15 16:47 ] 活動報告&集い | TB(0) | コメント(0)