いじめ撲滅!彩の国シンポジウム
「いじめ防止条例はなぜ有効なのか」開催
「いじめ防止条例」へ向けて 前進!!
6月16日(火)、大宮ソニックシティ市民ホール(さいたま市大宮区)にて、「いじめから子供を守ろう! ネットワーク 〜いじめ撲滅!彩の国シンポジウム〜 『いじめ防止条例はなぜ有効なのか』が開催されました。

午後から雨が降り出したあいにくの空模様にもかかわらず、勤め帰りの方、教師等教育関係者、学生さん、保護者の方等多くの県民の方々が訪れ、開演時間の午後7時には、会場は満員となり、「いじめ防止条例」に対する、県民の方々の関心の高さがうかがわれました。
議員の方々も多数参加されており、開会宣言の後、 衆議院議員の牧原秀樹先生からは、

「日本はいじめ問題とずっと向き合ってきながらなかなか解決できない。いじめによる自殺などもまだまだある。埼玉県で『いじめ防止条例』が制定され、全国で1番いじめがない、全国のモデル都市となることを祈念している」旨のご挨拶をいただきました。
また、上田清司埼玉県知事からの祝電が披露されました。
続いて「いじめから子供を守ろう! ネットワーク」の井澤一明代表が挨拶。

「アメリカでは多くの州で『いじめ反対法』が制定されている。『いじめ防止条例』から『いじめ防止法』、国会のレベルにあげていきたいというのが今回のシンポジウムの願いである。文科省の報告では、2007年度いじめが2万件以上減ったとされているが、日々いじめ相談を受けていると、『減った』という実感はない。ますます残虐になっている。いじめを受けた子供たちの心の傷、壊れた心、傷ついた心は大人になっても癒えない。北海道で、大学を出たばかりの女性が、母親の目の前で刺されて亡くなった事件があった。刺した男は中学校でいじめを受けていた。いじめが頭の中でフラッシュバックして、フラッシュバックに突き動かされるように犯行に及んだと自供した。昨日、久しぶりに電話してきた高校2年生の女の子は、小学校5年のときいじめを受け、不登校になった。中学校では「あなたは普通の能力がない」と言われて、養護学級にいれられた。リストカットをくり返した。その子は先月学校に火をつけた。被害者が加害者になり、止まることを知らない。子供たちがいじめに苦しむのではなく、いじめの前の段階で止めてあげたい。子供たちの心と命を守りたい。今の学校教育には正しいルール、守るべきルールが明確になっていない。学校の先生で教えられないのなら『いじめ防止条例』という形で子供たちに正しいことを教えていく。これが大人の仕事であると思っている」。
そして、いよいよ基調講演。ヤンキー先生こと義家弘介先生(元教育再生会議担当室室長・参議院議員)が登壇。「いじめ防止条例と規範意識」と題して、熱く語られました。
「井澤代表がルールを守るといったが、戦後、教師たちがルールを守ってきただろうか。公務員である学校の教師にはストライキが許されないのに、北海道では、いまだに学校の先生がストライキをしている。学校の授業では、指導要領を無視した偏向教育。先生がルールを守らずに子供たちがどうしてルールを守るのか? 政治活動が許されないはずなのに、有給休暇をとって座り込みをする教師。先生がそこにいる時間、生徒は自習、いじめに苦しむ子供は先生がいないので相談もできない。しっかりしたルールを教育界でもつくるべきである。権利には義務がある。自由には責任がある。
こういう無責任体制が、子供たちのいじめ問題、救われない子供たちの問題にダイレクトに響いていると思う。
先日、「いじめから子供を守ろう!ネットワーク」が相談を受けているいじめ事件について、非常に悲惨ないじめを受けている高校3年の女の子について連絡を受けた。心はぼろぼろなのに、学校は加害者に指導もせずのらりくらりとしている。その県の教育長に直接電話をして聞いてみた。すると「知りませんでした」。教育長に上がってこない深刻な案件がどれほどあるのだろうか。そして、30分後に電話が来て、「大丈夫です。文部科学省に出向したこともある優秀な教員が対応しています」。現実には何もしていない。無責任体質の文部科学省に出向したことのある教師など信用できない。「被害者をケアしていきます」。加害者を指導せず、反省させずに、それがより深刻な事態を生み出すことがわからない。
これが教育界の現状。文部科学省に問題を提起すれば、それは、中央教育審議会で話しあわれた結果ですと人のせい。教育委員会にいえば文部科学省から降りてきたんですと。親は学校がやってくれないと。先生は家庭教育がだめだと。責任を押し付けあって、誰も教育の責任をとろうとしない。どれだけ多くの子供たちの命が失われたことか。失望の中で学校に行かないという選択をしていることか。 当たり前のことを当たり前にできる教育現場をつくらなければ、日本の未来はないと、強く危機感をいだいている。
いじめ自殺の連鎖が社会問題になってから2年あまりたつが、いじめの現状はまったく変わっていないばかりか、より悪質、深刻に、地下へともぐっている。そして、それに対する学校側の対応も当時と何ら変わっていない。
たとえば象徴的な出来事として、いじめとは離れるが、子供たちの規範の問題で、愛知県半田市の中学校で、「担任を流産させる会」を中学1年生が仲間12人と結成し、臨月間近の担任の女性教員のいすのねじを緩めたり、給食に添加物をかけたり、糊とチョークの粉をその先生の車に塗ったくったり…。発覚したとき、学校長は「本人たちはいたずらの延長線上でやってしまった。これからは命の大切さを教えていきたい」。「いたずらの延長線上」で済ませてよい問題ではない。もし流産してたらどう責任をとるのか。それを「いたずらの延長線上」という教育現場が恐ろしくてならない。そういう異常なことが行われている。
いじめ問題も同様で、度重なる暴力行為があった、不登校になった、自殺未遂をした。すると学校は「調査の結果、いじめはあった」と必ず言う。人は殴るのは、いじめではない、犯罪である。社会では人を殴れば逮捕される。金を脅し取れば恐喝で逮捕される。あられもない事実で言いがかりをつけて侮辱すれば名誉毀損で逮捕される。本来犯罪であることをいじめだと矮小化する。不幸にもいじめをしてしまった生徒にとってもこれは悲劇であり、いじめをしてしまった生徒も大切な生徒なのだから、彼らにその愚かしさ、悲しさ、罪深さをしっかり教えなければならない。勉強よりも大切なことを教えないまま社会に送り出してしまう。だめなことをだめと言わずして、何が教育か。

『いじめ防止条例』とは、地域道徳条例である。弱いものは守りなさい、苦しんでいる人には手を差し伸べなさい、見て見ぬふりはやめなさい。このような当たり前の道徳を地域に取り戻していこう、これが『いじめ防止条例』の根幹にある。
今の教育は、どんな子供を育てたいのかというビジョンが欠けている。 今の教育は方法論ばかりを教えているが、それ以前の当たり前の心を教えるべきである。たとえば「友達が困っていたら助ける」という心が大事あり、子供のときから教えなくてはいけない。道徳というと価値観の押し付けだという人がいるが、教育とは愛情を持った価値観の押し付けである。私は息子を愛するからこそ、すばらしいものはすばらしいとの価値観を押し付け、だめなものはだめと言う。それは私の生徒に対しても同じ。それすら放棄して、多様な価値観と言う。
「ナンバーワンにならなくてもいい、もともと特別なオンリーワン♪」と「世界でひとつだけの花」をどこの小学校で歌っているが、もともと特別なんて生まれたときから決まっている。でも、みんな何とか自分の夢をかなえようと必死に競いあっている。高校野球で、出るだけでいいなんて導いていたら強くなれない。そんなきれいごとで子供たちごまかしていたら、社会に出たらだめな人間だと切り捨てられてしまう。現実の社会に出るまでに鍛えあげないといけない。あなたがかけがえのない人間だということと、必死に向上していこうと教えることは共存できる。
「みんな違ってみんないい」という言葉も胡散臭い。みんな違っているのは当たり前だが、違っていけないこともある。人をいじめてはいけない、授業中勝手なことをして、迷惑をかけてはいけない、みんな守らなくてはいけない。守られた上での個性ならよいが、個性偏重で守ることも守らなくて、それでいいなんて無責任。 自由はおおいに結構だが、自由には責任がある。その責任を教えずして、あなたを大切に思っているという大人を信ずることはできない。
いじめに対しては、教え子たちに、いじめがあったら絶対に許さない、退学も覚悟せよと宣言していた。ケースによっては、場合によってはいいかも知れないなんて、あいまいな物差しの中では、守るべきものも守れない。すると「いじめられたあいつにも原因がある」なんて言ってくる。「あいつに問題があるとしても、その問題と向き合うのは教師である私の仕事だ。いじめていい理由にはならない」と、だめなものはだめと当たり前の指導をしてきた。
学校現場だけに丸投げしておいたらいじめは絶対になくならない。
だからこそ、『いじめ防止条例』は必要であり、そして、『いじめ防止法』と法制化して、文部科学省として、いじめにどう取り組むのかという、ビジョン、方針を出していかないとならない」。
義家氏の情熱に感動し涙する参加者も多く、大きな拍手が鳴り止みませんでした。
第2部はパネルトーク「いじめ防止条例はなぜ有効なのか」。
田中順子氏(法政大学講師)をコーディネーターに、
パネリストは、義家弘介氏(元教育再生会議担当室室長・参議院議員)、高橋史朗氏(明星大学教授、元埼玉県教育委員長)、河野克典氏(医師)、割石真由美氏(保護者代表)、井澤一明(「いじめから子供を守ろう! ネットワーク」代表)。

コーディネーターの田中順子氏(法政大学講師)が、「まず、今のいじめがどんなことが起こっているのか、被害をうけたお子さんのお母さんから話をうかがいます」と割石真由美さんを紹介しました。割石さんは次のように、ご自身の体験を語られました。
割石真由美氏(保護者)「今高校2年の長男が中2のとき、なりすましプロフィールを作られて、学校中に広まってしまった。本人の紹介の写真を添付する欄に男性の下半身の写真が添付され、息子を名乗って数々の悪行をしたと自慢している内容を書かれ、学年で人気のある、目立つ女の子とつきあっていると性描写が書かれていた。『みんな信じないから大丈夫よ』と励まして、本人も『犯人を見つけてやる』くらいの気持ちで学校に行ったのだが、クラスの空気が全く変わっていて、何か話しかけると、今までは普通に笑いあっていた子が、『うぜえよ』『黙れよ』と、世界が一変してしまって、早退して帰り、学校へいけなくなってしまった。もともとは、元気な暴れん坊タイプなのに、それ以来、起立性調節障害で朝起きられなくなった。1年間不登校でいた。いいフリースクールの先生に出会えて励まされ学校へ通えるようにはなったが、今でも、起立性調節障害は残っているし、フラッシュバックなどが起きて、人間関係で緊張する場面があるとひどく動揺したり、後遺症が残っている」。
田中順子氏「今うかがったとおり、現在のいじめの特徴のひとつに、突然理由もなく起こり、そして、ターゲットが変わる。クラスの中で『いつ、いじめのターゲットになるか』と緊張して暮らしている子がたくさんいる。この中で、誰が私を気に入ってくれるのか、誰かが私に何かするんじゃないか、今仲良くしていても、明日には無視されるんじゃないか、と。すごいストレスの中で暮らしているというのが、子供たちの現状としてある」。
河野克典氏(医師)「以前より心の病の方が多い。自殺はうつ病が原因であると言われている。ただ、子供のうつ病に関しては充分な認識がなされていない。・・・子供のうつ病に関して、小中学生は8人に1人がうつ状態という報道があった。厚生労働省の報告では中学生は4人に1人、高校生は30%。特にその中で治療が必要であると言われた6%は全員自殺への意思があった。特に女子高生にいじめへの不安があって、いじめがあっても止めてと言えない。子供のうつ病は1〜2年で治るが、その70%が大人になってから再発する、といわれている。対人関係や社会生活に障害を残す場合が多い。いじめを受けた体験が、大人になってからの心の状態に重大な影響を及ぼすと言われている。心の病気は子供時代の一過性なものではないと医学的に分かり始めている。厚生労働省の発表で、上司によるパワーハラスメントの相談件数が6年前の5倍になった。大人と子供のいじめは無関係ではないと思う」。
高橋史朗氏(明星大学教授、元埼玉県教育委員長)「いじめがあると認知することが、学校を正常にするのであって、むしろ認知することを評価すべきであるという風潮を作っていかなくてはと思う。埼玉県は、一昨年の4月に『いじめに関する実態調査結果報告書』を出した。まず『加害または被害の経験がある者』が55%。『今いじめがある』と答えた小学校6年生が41%、中学2年生が32%。そして、私が1番気になったのは『いじめた理由』の中で、『自分を守るため』と答えたのが11%。いじめられる側がいじめる側にまわっているということを意味している。かつてはいじめる側といじめられる側は分かれていたが、流動的になっている。それから、もっと深刻なのは『誰にも相談しない』が増えている。たとえば『親に相談する』は、小学校で72%だったが、中学では38%、高校は30%。『担任に相談する』は、小学校49%、中学校19%、高校10%。自分が本当に悲しんでいる、苦しんでいるときに、親にも教師にも相談できない。本気でやる親と教師をどうやって作るか。埼玉県では『いじめ対応ハンドブック』を作成し、保護者向けのケア資料も配布し、昨年7月の調査で『ネットいじめがあった』と答えた中学生20%、高校生は26%。それを踏まえて『ネットいじめの予防と対応策手引き』を作成したが、問題はマニュアルを作っても、それに伴う意識改革をどうするか。それで、『いじめ防止条例』が必要ということになってくると思う」。
田中氏「いろいろな取り組みがなされている。義家先生に、子供たちを守るために大人がしなければならないことを教えていただければ・・」
義家弘介氏(元教育再生会議担当室室長・参議院議員)「先生には、結構熱心な先生、熱血漢などいい人が多い。情熱をもった人が子供たちのためにって、金八先生にあこがれて先生になる。しかし、学校はことなかれ主義、親とトラブルなっても困るし、教育委員会もまあまあまあで、クラスで問題が起きると孤立しやすくい。体制として、正常な先生を守る、あなたが正しいという体制つくっていかないと。学校長は55歳くらいで校長になって、定年退職し、図書館とか、多くは教育委員会の管轄する機関に天下りする。。保護者から訴訟起こされたりしたら困る。問題に正常に取り組むことが正しいことなんだと、学校が自信をもって言えないと、今の隠蔽体質が続く。また、いじめがが起こった時の対応の姿勢が一貫していない。先生によって、いじめだ、いじりだ、からかいだと、こういう指導では、子供たちを守ることはできない。学校の先生はこういう問題ではこう対応するというルール作り、これが急務である」
井澤一明(いじめから子供を守ろう!ネットワーク代表)「お母様から相談電話をいただいて、学校に電話することが多い。一緒に学校に行くことも多い。私たちが行くと、部外者は出て行け、誰の許可で来たんだ、そういう先生もおられて、そういうところは、何もしない。子供たちを叱ることもない。いじめられた子の話は聞いています、だから、うちはやっていますと、教育委員会には報告する。条例とか、ルールがあれば、親は、こういうものがあるから対応してください、とお願いもできるが、できないのが今の現状。ひどい先生も、今はよしとされている。だから一定のルールを明確にすべきだと思う」
田中氏「あえて『条例』というのは、大げさではなく、いじめがあった場合、先生方はどうしなければならないのか、ルールをぜひ作らなければならないということ。このルールは先生をも守る。どんなに一生懸命やっていても、逆に加害者の親からの突き上げとか、管理職の先生方が守ってくれないという孤独の中で、先生がいじめられてしまうことが多い。このルールは、子供たちに正義のルールを教えるのみならず、守ろうとしている大人たちをも守るとご理解いただきたい」
割石氏「息子のいじめで、市の教育センターに相談に行った。息子の通っていた学校の校長をしていたという人がいて、話をしたら、『担任に解決に当たらせます。すぐ連絡しますから安心してください』と言われた。私は息子のフォローに追われて、お任せしていたが、何も報告がない。担任の先生に聞いてみたら『知りませんよ』。校長先生や教頭先生に聞いても『知りませんよ』。行政に詳しい方に聞いたら『常套手段だ』と。びっくりした。この件をみても、『いじめ防止条例』は必要だと思う」
河野氏「私も『いじめ防止条例』を切実に要望する。診療にきた小学生6年生の女の子。話を聞くと、転校してきて、複数の子供たちから陰湿な言葉によるいじめを受けていた。その子は、複数の子供たち1人1人に自分から攻撃したが、しかし、首謀者には攻撃できない。診療のとき、それを私に言ってきて、怒ったかと思うと『もう学校に行けない、なんとかして』と落ち込む。そこで、その子の素晴らしいところを1時間かけて言い続けたら、顔色が明るくなってきて、元気になった。その子の心を救わないと延々と話をしたが、こういうことをたくさんの子供にしていけない。こういうことを1人1人にやっていくのは非常に難しい。直接、学校に介入もできない。また、医学的な観点からも、現在の日本においては、児童検診医学という子供の心の病を見る専門家医は、今ほとんどADHDとか、自閉症とか、そういう発達障害で手がいっぱい。この状態でうつ病が広がっていったら、とても対応ができない。予防策として『いじめ防止条例』を切望する。いじめ問題は他人事ではない。ここにお集まりの方のお子さん、お孫さんも、いついじめに遭うか判らない状態。ルールがなければ世界が崩壊していくと私は思う。一刻も早く『いじめ防止条例』の制定を強く望みます」
義家氏「いじめ自殺の連鎖がずっと続いたとき、私は安倍内閣の教育再生会議の担当室長で官邸にいたが、『人を不登校や死に追い詰めるような悪質ないじめを繰り返した子供には、出席停止に処す』と言った。すると、日本中から批難の嵐、いじめている人間を学校から締め出すのか、彼らにも教育を受ける権利がある。彼らの家庭はだいたい乱れている、彼らを出席停止にすると、町の治安をより悪くする。学習する権利というが、何の罪もないのにいじめられて不登校になりそうな子供の学習権を最初に守るべきである。今、日本中で、いじめを理由にした転校があふれている。まず守るべきは誰なのかをはっきりすべきである。また、机と黒板の前で学ぶ前に教えるべきことがある。私は人1人を不登校に追い詰めるような悪質ないじめをやった人間は、絶対に責任をとらすべきだと思っている。その責任の中で、毎日教育委員会に通ってもいい。教育委員会に毎日通って、別室に入れる。それくらいの覚悟を持たないと、ルールを決めないと、解決しないと思う」
田中氏「埼玉県での『いじめ防止条例』は、どのような内容にすべきでしょうか」
高橋氏「兵庫県小野市で『いじめ等防止条例』が制定されたが、『いじめ等』としたために焦点がぼけた。また、罰則規定がないために、努力義務か、法的義務か分からない、という指摘がある。罰則規定を入れるか入れないかは大事な問題点で、どれだけ実効性を持つかについて、大きな影響を与えるのではないか。学校現場は、警察が入ることを非常に嫌がる傾向がある。しかし、私は、アメリカの中学校を臨教審で視察したとき、窓ガラスを中学生が割ったら、すぐにスクールポリスが駆けつけて、親を呼んで親から罰金を取ったという情景を非常に印象深く覚えている。私見であるが、警察が学校に入るためのハードルを下げる必要があり、そのためにも、罰則規定を些細なものでもいいから作る必要がある。また、モンスターペアレントをどう封じるかの対応も必要と思う。それから、いじめのない学校を実現するという基本理念が、小野市の条例には明記されていないが、はっきりさせる必要がある。さらに、校長、教員、保護者、子供の意識改革をどう図っていくのかが大事で、研修を盛り込む必要がある。そして何よりも、いじめの被害者をどう保護するのか、具体的方法を盛り込む必要がある。そして、学校の設置者、校長、教員、保護者の責務を明確にする。みんな責任転嫁するので、どういう責任を負うのかを明確にする。『いじめ防止条例』には、こういうことが必要ではないかと思っている」
義家氏「よく、お前は昔不良少年だったのに、何が道徳だと言われることもあるが、道を踏み外したからこそ、その悲しさを、よくよく心の底から、知っている、そして、あるべき道の大切さを実体験を通して学んできた。我々大人が、別に完璧な大人でなくてもいい。でも最低でも、あるべき道を愛情をもとに示してあげられる、一人一人であるべきと思う。私も皆様とともに、未完成だけれども、精一杯の愛情をもったあるべき姿を、我が子に生徒に、これからも見せていこうと思う。本日はありがとうございました」
高橋氏「昨年11月にテレビに出演したとき、冒頭に、『○○を変えなきゃ』という質問があった。これは、自分以外の誰かに責任があって、それを変えなきゃ、という発想から来ている。自分以外の誰かを変えるのではなくて、自分が変わる。そのモデルを埼玉から発信したいと考えている。・・・埼玉師範塾、横浜教師塾、杉並師範館で合同シンポジウムを、今年11月18日に、埼玉会館でやって、埼玉から全国に教育改革のモデルを発信していく。地方からの教育改革を、この『いじめ防止条例』などを核にして発信していきたいと思う」。
井澤「私たちが育った頃の教育を取り戻そう、という感じを、すごく持っているが、今の段階でその教育を取り戻すには枠組みが必要であると。その枠組みこそ、『いじめ防止条例』ではないかと思っている。本日は多くの議員の先生方もご臨席いただいており、皆様のお力をお借りして、私たち保護者、そして、子供たちの願いを実際に『いじめ防止条例』という形にしていただければ幸いです」
田中順子氏「『いじめ防止条例』は絶対に必要です。なぜならば、このままでは、日本の未来が危ないからです。大げさとおもうでしょうか。今、さまざまな方々がお話くださいました。いじめをしている加害者は、今ここで、正義を教えられなければ、多くが犯罪者になってしまいます。犯罪者になって未来を失っていきます。そして、被害者は、表面から見えなかったとしても、心の傷を抱いたまま、夢を描けず、人生を失ってしまいます。そして見て見ぬふりをした第三者は、見て見ぬふりをする大人になります。今の社会はどうですか。人のために頑張ろうとする人たちが、どれほどいるでしょうか。正義のために立ち上がる人がどれだけいるでしょうか。この延長戦上に、果たして本当に日本の未来はあるでしょうか。だから、いじめを見過ごしてはいけないのです。いじめという言葉だって軽すぎると、今日、お集まりの皆様はお感じになったのではないでしょうか。だから、止めなくてはいけない、止められるのは大人の力です。ぜひ、『いじめ防止条例』をつくっていく方向で、皆様と一緒に、これからも頑張っていきたいと思います。今日は本当にありがとうございました」。

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小中学生の携帯所持規制 保護者に努力義務
石川県条例
小中学生に携帯電話を持たせないよう保護者に努力義務を課した石川県の「いしかわ子ども総合条例」の改正案が、29日開かれた6月定例県議会で自民会派などの賛成多数で可決された。県によると、携帯電話の所持を規制する条例は全国で初めて。来年1月から施行される。
県議会で過半数の自民が中心に準備を進め、他会派とともに今月17日に議員提案した。条例改正案は「保護者は小中学生に、防災、防犯、その他特別な目的の場合を除き、携帯電話を持たせないよう努める」と明記した。罰則規定は設けていない。
文部科学省の昨年12月時点の調査では、全国の小中学校の9割以上が学校への持ち込みを「原則禁止」としている。校内での携帯電話の原則禁止の動きは広く定着しているが、今回は校内外を問わず条例で所持を規制しており、さらに踏み込んだ。
一方、県側も18歳未満が使う携帯電話のフィルタリング機能(有害サイトの閲覧規制)を強化する条例改正案を提案し、全会一致で可決された。携帯電話の事業者に対し販売の際にフィルタリングの目的について文書での説明を求め、希望しない保護者には理由を書面で事業者に提出するよう義務づけた。フィルタリング強化の条例は兵庫県でも7月に施行される。
改正条例には、議員提案と県提案の両案の内容が盛り込まれる。県は保護者や学校関係者への説明会を開き、周知を図る。(菊地直己)
【2009年6月30日 朝日新聞】
石川の携帯条例「大変望ましい」
小中学生所持制限で−文科相
小中学生に携帯電話を持たせないよう努力義務を保護者に課す改正条例が石川県議会で成立したことについて、塩谷立文部科学相は30日の閣議後記者会見で、「われわれとしても小中学校には(携帯電話を)持ち込まないようにと言っているので、家庭、地域全体がこういったことで条例をつくるのは大変望ましい」と評価した。
改正条例はまた、有害サイト閲覧を制限するフィルタリング機能を保護者が子どもの携帯電話から外す場合、その理由を事業者に書面で提出することも義務付けており、同相は「ぜひ実効が上がるよう、今後のフォローをしてほしい」と述べた。(了)
【2009年6月30日12時10分 時事通信】

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いじめ加害児童の親に50万円支払い命令 神戸 神戸市内の市立小学校に通っていた当時に暴力を受け、現金を脅し取られたとして、市内の中学3年の男子生徒(14)が加害男児3人の両親5人を相手に、慰謝料など約390万円の損害賠償を求めた訴訟の判決が26日、神戸地裁であり、栂村明剛裁判長は約50万円の支払いを命じた。
判決によると、男子生徒は小学5年の2005年5月ごろから、加害児童らから持ち物を隠されたり、ノートや筆箱に落書きをされたりするようになった。また、教室で「死ね」「消えろ」などと言われ、けるなどの暴行を受けた。
さらに男子生徒は、加害男児たちが遊びで使うための現金を要求され、父親が収集していた旧札などを自宅から持ち出し、06年2月までに総額約36万円を渡した。
判決理由で栂村裁判長は「現金の要求は、相手を恐れさせて行ったたかり行為。暴行などは、身体的・精神的苦痛を与えるいじめ行為で不法行為に当たる」と判断した。加害男児側は、いじめ行為はなかったと主張していた。
一方、男子生徒らは07年4月、学校や市教委がいじめの事実を認めず人権を侵害されたとして、兵庫県弁護士会に人権救済を申し立てたが、今年2月、同会は「いじめの事実を隠ぺいし、人権を侵害したとまでは認められない」として、不措置を決定した。男子生徒らは同会に再調査を申し入れているという。
【2009年6月27日 神戸新聞】

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「いじまも」井澤一明代表 いじめ学習会
中学生約210人に講演 6月24日(水)、「いじめから子供を守ろう! ネットワーク」の井澤一明代表が、神奈川県の中学校を訪問、中2の生徒約210人に対して講演し、いじめ学習会を行ないました。
井澤代表は、生徒たちに「いじめのない中学校生活を送ってほしい、いやな思いをしている子がだれもいない学校をつくろう」と呼びかけ、からかい、悪口、暴力、落書き、物かくし、仲間はずれなど具体的な事例をあげ、何気なく、面白半分で行なっていても、相手の心を深く傷つけており「いじめ」にあたる、「いじめ」は悪いことでやってはいけないと、「誰に対しても悪意を抱くことがなかった」というリンカーンの話をおりまぜるなどして、子供たちに、命と心の大切さを語りました。
講演のあと、生徒たちからは、次のような感想が寄せられました。
1 井澤代表の講演を聴いての「感想」
・「いじめは犯罪!」という事を、初めて知りました。
・「いじめは悪い」、「絶対にだめなのだ」と思いました。
・「いじめられている子」の気持ちが良くわかりました。
・「いじめを、見て見ぬ振りをしている人」はひどいと思いました。
・『携帯電話』(プロフ)の怖さを知りました。
2 「いじめを防止するにはどうしたらいいか?」の質問に対して
・「勇気」を出して、いじめている子供に注意する。
・いじめられたり、他の人のいじめに気づいたら先生や親に言う。誰かに相談する。
・いじめられている生徒を助ける。
・いじめている生徒に、いじめを止めさせる。
・携帯の使い方を呼びかける。
・皆と仲良くする。
・いじめはいけないという「ポスター」を貼る。
・自分が「いじめ」をしないようにする。

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