ドキュメント!
「いじめ解決への道」
最終回
今はもう三月、目前に学年末が迫っています。
四月に入って進級してしまったら、クラス替えになります。
担任も替わります。
そうなったら、このいじめ、うやむやにさせられてしまいそうです。
そうはさせじと学校に乗り込んでいった、母親のYさんとNPOのメンバー二人。
「泣き寝入りなどするものか!」との意気込みで、校長に直談判です。突きつけた資料には、息子のK君が受けた、いじめのむごい実態と、無為無策だった、先生方の対応が網羅されています。
しかし明確な事実が、この資料によって赤裸々に示されていても、担任も校長も、のらりくらりと責任を認めません。
あまつさえ校長は、「現場に任せてあるから」と、自分には関係がないとほのめかす始末です。
あまりといえばあまりの対応、さすがに、怒り心頭に発したNPOメンバーは、
「対応しないならば、教育委員会にも、警察にも届ける」と、声を荒げて断言しました。
学校側の「のらりくらり」「丸め込み」など、絶対に許しません。
すると「教育委員会には言わないでくれ」との、卑怯な言葉とともに、学校側は、真摯に対応することを約束しました。
たしかにその後、保護者とともに加害生徒が謝罪に来ました。
でも、被害者のK君の心には、彼らに対する恐怖心が深く深く刻み込まれています。
母親のYさんが彼らの謝罪を受け入れている間、K君は自分の部屋に閉じこもり、彼らがいなくなるまで、フトンを被って震えていたのです。
このように、加害生徒の謝罪があっても、残念なことに、この問題は解決の方向へとは向かいませんでした。
学校は、今回の謝罪を「免罪符」となして、事件の幕引きを考えたのでしょう。
Kくんへの学校側の対応は、この謝罪が最後で、お終いとなってしまったのです。
K君問題の自然消滅を計る学校側。NPO代表は、教育委員会への直訴を決断しました。正式な「申立書」を詳細に作成し、教育委員会へと乗り込みます。母親のYさんが涙ながらに読み上げる「申立書」。奪われた学習機会の回復を、切々と訴えます。
お役所特有の「すり替え」や「要点ぼかし」に対しては、NPOメンバーが、要所をピシャリと押さえにかかります。
市議の仲立ち、詳細な申立書、NPOメンバーの説得と、三拍子そろった猛攻には、敵う者とてありません。早速翌日に、学校に調査が入ることとなりました。
そして数日後、学校が動いたのです!
学校側から何と、補習の実施を申し入れてきました。多くの人の熱意と努力が、このように学校をも動かしたのです。
しかし、まだまだ完全解決には程遠い小さな勝利。K君の心の傷は未だに癒えず、学校にも行けないままです。
今後も戦いは続いていきます。
いじめの悲劇を、この世からなくすまで!
学校に正義をもたらすまで!
さあ、本当の勝負は、これから始まるのです。
(完)by G.I.
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同様な事が現在進行形です。
私も、あやうく論点のすり替えに引っ掛かるところでした。
根は正直なもので(笑)
大変参考になりました。
ありがとうございました。
最終回、K君を支える大人達の熱意が、逃げ回っていた学校の態度を変えました。補講もしてくれる様になったのですね。やっと当たり前の事が実施されたのですね。
でもK君の心の傷は本当に根深いしお母さんの辛さも伝わってきました。だから、いじめはいけない。学校側ももっと早く真摯に対応しなくてはいけない、手遅れにしてはいけない、本当の勝負はこれから・・・K君自身がいじめを乗り越え立派な大人に成長されるよう、エンドレスに祈ってます。
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