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◆◇ 高齢者虐待と子どものイジメの相関性 ◇◆ 

181123 小菊桃色

◆◇高齢者虐待と子どものイジメの相関性◇◆

 入院した知人を見舞いに、夕方、総合病院に行った。
 友人はカーテンで仕切られた6人部屋にいる。
 カーテン越しに、隣の86歳のおばあさんと若い看護師さんの会話のやり取りが耳に入ってきた。
 おばあさんは必死だった。
「点滴の針が痛いので取ってほしい。昼間からそう言っているのに。どうして私の言うことに耳を貸してくれないの?」

 周囲の患者さん達から、ひそひそと 「困ったもんだわね」 という声やため息が聞こえてくる。看護師さんに迷惑をかけるおばあさん、というコンセンサスで満ちていた。

 周囲を気にしながら、若い看護師さんはこう言った。
「ドクターが決めることなので、私ではできません。」
「痛くてしょうがないから、眠れないから。夜だけでも外してほしい。なぜ私を苦しめて平気なのですか?」
 看護師さんの説明では、一度抜いたら、また別の腕や足に点滴の針をつけないといけない。だから抜けない、というものだ。
 しかし、お婆さんは、それでいいから自己責任だから抜いてくれというもので堂々巡りをしている。

 とうとう看護師さんは強めの口調で言った。
「24時間、点滴をうたなくてはならないという指示が医師から出ているのです。」
「なぜ、今になってそういうことを言うの? なぜ医者から直接説明をうけることができないの? 私は患者でしょ。」
「どうしても外せません。看護師である私の言うことに従ってください。痛み止めの薬ならあります。」

 おばあさんは、
「もういいです。あなたとは話をしません。夕飯もたべません。痛くとも痛み止めの薬も飲みません。すべて拒否します。死にます。」
と、毅然と言い放った。
 若い看護師さんは途方にくれてしまい、むしろ若い看護師さんのほうが泣き出しそうであった。

 私が聞き取ったおばあさんの本当の主訴はこうだった。
「点滴を打たれているので、腕をまくりあげられて、布団の上に置かれた腕が冷えて痛い。さらに動かせないので痛い。布団が腕に当たって痛い。点滴の針を抜けないのであれば仕方ないので、布団の中に腕を入れて寒くないようにしたい。なんとかして」 というものだ。

 ほんの少し、相手の立場にたって、
「痛かったですね。よく我慢しましたね。たいへん立派です。」
と言って思いやりを示してあげたり、腕が冷えないようにカイロをそばにおいたり、腕を布団の中に入れて、布団が痛い腕に当たらないように、ガードしてあげたり、やわらかいクッションをあてたり、何かしてあげることもできたはず。
 温かさは痛みを緩和することができる。物理的にも、心理的にも・・だ。
 「明日の午前〇時に担当医が巡回に来るので、あと少しお待ちください」 と具体的にわかるように時間を区切ったり、さらには、「今、先生に聞いてきますね」 と確認してあげたら、もっと良いだろう。

 しかし、「私の指示および指導に従いなさい、きまりです」 というお達しで、お婆さんの心は凍ってしまった。おそらく看護師さんの言うことは正しいのだろう。
 しかし、人間は感情で動くものだ。感情が納得できなければ、どんな指導も人には入っていかないのだ。人は、「理解された」、「優しくされた」 と納得しなければ、動いたりしない。

 イジメ被害者の訴えも同じだ。
「イジメを止めさせてほしい。」
「イジメでつらい思いをしているのは私なのに、どうして、イジメられている私の言うことや話を聞いてくれないの。」 
「いじめっ子のクラス替えはできないの? イジメを取り除くことが出来ないのであれば、せめて私を守ってもらえないの。できることはないのですか。」

 イジメは授業中におきるわけではない。休憩時間、昼休みが中心だ。
 この子だって、忙しい担任の先生に無理を言いたいわけではあるまい。たとえば、巡回の先生に来てもらうとかの方法も考えられる。
 イジメで苦しんでいる子どもたちを、保健室というあたたかい空間に移動させるとか、いろいろ創意工夫できることがあるでしょう。
「どうして提案してくれないのですか。担任の先生の一人の判断でできないのですか。では、校長先生とお話しさせてもらえませんか。」

 しかし、担任の冷たい一言ですべてが終わる。
「そんなことをいうのは貴方だけです。」
「学校の規則ですから。」
「校長先生は忙しいのです。あなたの相手などしていられません。」
 これでは、もう子どもは引きこもるしかありません。

 高齢者から、適切な治療や食事を奪ってはならない。幸福に人生を終焉する権利を奪ってはならない。
 子どもから教育を受けられる権利を奪ってはならない。未来への希望を奪ってはならない。
 病院にとって、患者さんは大切な医療チームの一員である。
 学校にとって、子どもは大切な宝物に他ならない。

 本当に患者さんの病気を治したいのであれば、子どものイジメを無くしたいのであれば、
 人間の痛みと苦しみに寄り添い、その針や棘を抜いてあげる努力を続け、安寧と平穏な心境を与えていく努力を決して惜しまない、そんな医療者、そんな教育者でありたいと私は願っている。

前名古屋市教育委員会 SSW
社会福祉士 精神保健福祉士
福祉系大学講師 堀田利恵


 

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[ 2018/11/23 07:07 ] メッセージ | TB(0) | コメント(0)

☆★ いじめ認知件数と文科省 ★☆ 

181103 1029文科省いじめ防止対策協議会
【写真】 文部科学省 「いじめ防止対策協議会」 (2018年10月29日)

☆★ いじめ認知件数と文科省 ★☆

 当団体にも取材がありましたし、マスコミにも大きくとりあげられましたので、ご存知の方も多いことと思いますが、先週の10月25日に文部科学省から、平成29年度 (2017年4月~2018年3月) のいじめ認知件数が公表されました。
 全国の小中高校等で認知された 「いじめ」 は 41万4,378件で、前年度(32万3,143件) から 9万1,235件増加し、過去最多でした。

 これは、「平成29年度 児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査」 によるもので、
小学校が 31万7,121件 (7万9,865件増)、
中学校が 8万424件 (9,115件増)、
高校が 1万4,789件 (1,915件増)、
特別支援学校が 340件増の 2,044件との結果が出ています。
 今回の増加には、小学校、中でも低学年での認知が進んだことが大きな一因と見られます。

 この発表に関連して、10月29日 (月) に、文部科学省で開催された、「いじめ防止対策協議会」 の傍聴に行ってまいりました。
 今回の議題は 「いじめの重大事態に係る調査報告書の分析について」 というものでした。

 会議の冒頭、文部科学省の担当官から、前述の調査結果について説明がありました。
 いじめ認知件数が増加したことについては、
「いじめの認知はいじめ解決のスタートラインに立つものであり、良い傾向である」 と説明がなされ、加えて、認知が進んだ理由としては、
「文科省がいじめを積極的に認知する学校を肯定的に評価することを通知した」 ことを挙げていました。

 この説明を聞いても、いじめに対する文科省としての姿勢が大きく変化していることがうかがえます。
 もはや、「いじめ認知件数が少ない教育委員会はよくやっている 」という評価は過去のものになりつつあります。
 併せて、「いじめを隠蔽するような学校や教育委員会は論外なのだ」 という姿勢が示されたと言えます。

 ただ、この変革はまだまだ始まったばかりでもあります。
 現に今回の調査結果でも、いじめ認知件数は地域によって大きな差がみられました。
 児童生徒千人あたりの認知件数は、宮崎県が 108.2人であるのに、最少の佐賀県は 8.4人となっています。
 ちなみにも全国平均では 30.9件となっており、前年度 23.8件よりはやや増えたという程度です。
 全国の児童生徒数に宮崎県の認知件数の割合を掛け算すれば、約 150万人の子供がいじめの被害にあったことになります。
 今回から政令指定都市ごとのいじめ認知件数も公表され、新潟市では千人あたり 258.3人との数字が出ています。
 これを全国に当てはめると、350万人を超える子がいじめられたことになります。
 「4分の1以上の子供がいじめ被害にあっている驚くべき数字だ」と感じる方も多いことだと思いますが、「実態を反映しないいじめ認知件数では意味がない」 と何年も訴え続けてきた私たちとしては、ようやくここまで来たかという気持ちです。
 新潟市の教育委員会は、よくここまで踏み込んだものだと称賛に値する姿勢だと思います。
 一方、全国の学校のうち、4分の1の学校が 「いじめゼロ」 と回答している現実が示すように、この流れに逆らうような姿勢をまだ保ち続けている学校も少なくありません。

 いじめ防止対策協議会を傍聴しての感じですが、委員の皆様も私たちと同意見の方が増えているように感じました。
 少し前にはこの 「いじめ防止対策協議会」 においても、「そんなことでは現場の教師が委縮する」、「教師は俺たちを信用できないのかと言っている」 などの教師側の立場としての意見もかなり出ていたのですが、教師側、学校側を擁護するような意見はほとんど影を潜め、被害者や保護者の立場に立った意見が数多く聞かれました。

 いじめ認知件数についても、
「都道府県だけではなく、教育委員会ごとの認知件数の資料はあるのか。認知件数が少ない教育委員会には視察に行き、いじめを認知する場合の定義など徹底してはどうか」 という意見もありましたし、
「いじめゼロ」 と回答している学校ついて、
「まだ、4分の1の学校がいじめを認知していないではないか」 と批判的意見もありました。

 いじめによる自殺者数についても、
「いじめが原因の自殺が(わずか)10人。この数字がひとり歩きしてほしくない」
「重大事態の発生件数が 474件と過去最多であるが、いじめ自殺が 10件との関係は?」
「自殺した児童生徒数が、文科省の数値 (250人) と警察庁の数値 (341人) とで、91人も異なっている」
「児童生徒の自殺250人のうち、140人が原因不明とはどういうことなのか」
と、調査の不備が指摘されるなど、私たち保護者も納得できる意見が聞かれました。

 文科省の担当官からは、
「自殺者数は警察の数値が正確だと思う。家庭から学校には (自殺であると) 必ずしも伝わらない」
「病気で亡くなったと説明を受けることもある」
「通信制の高校生の場合、保護者から学校を辞めるとの連絡があれば、それに対応するだけなので、(生徒が亡くなった、自殺だった等) 把握できない」
「自殺直後はいじめが原因だとは分からない」
「遺書が残っていないので自殺原因を特定できない」
等の回答がなされ、学校からの報告のみが調査の対象になっていることが不備の理由であり、文科省としても問題として認識しているとのニュアンスを含んでおりましたが、委員の中からも、
「子供の死因の1位は自殺なんですよ」
と、子供の自殺についてもう一歩踏み込んだ調査を要求する声が上がっていました。

 この日の議題である第三者委員会のいじめ調査報告書についても様々に意見が交わされました。
 その中でも、
「第三者委員会の調査報告書が、後に裁判になったときに使われるのではないか」
「後に裁判に使われることを念頭に調査報告書を作成すべきではないか」
との意見が印象的でした。
 教育現場にいる方の本音としては、教育委員会が設置した第三者委員会がいじめ等を認めた結果、被害者側から市町村等を相手に裁判を起こされるのは不当だということなのでしょう。
 しかし、いじめがあって重大事態にまでなってしまった以上、責任を負うべきことは当然です。
 市町村等が裁判で不利にならないように調査報告書を作成するとしたら、第三者委員会によるいじめの隠蔽にほかなりません。
 なお、この意見に対しては、他の委員から、
「裁判に調査報告書が使われることを意識することは間違い」
と一蹴されていました。

 今回、いじめ防止対策協議会の傍聴を中心に述べてまいりましたように、文科省、そして教育委員会の姿勢は変わりつつあります。
 教育委員会から、学校に対して「いじめがあったら、ごまかさないでちゃんと報告しなさい」という指示が出るようになってきています。
 それに比例して学校でのいじめ解決が早くなっています。
 ただ、まだまだ浸透しきれていない学校も多く、いじめに悩んでいる子供たちや保護者がいます。
 お子さんのことでご心配なことがありましたら、ご遠慮なくご相談ください。

いじめから子供を守ろう ネットワーク
井澤一明 松井妙子


 

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[ 2018/11/03 16:20 ] メッセージ | TB(0) | コメント(0)

◆◇ 教育現場で経験した 「虐待」 問題 ◇◆ 

181025 学校校庭

◆◇ 教育現場で経験した 「虐待」 問題 ◇◆

 子供の成長には大人の関わりが欠かせません。
 保護者の方がどんな想いで、どのように接するかで、その子供に多かれ少なかれ、良きも悪しきも影響を与えるものだと思います。子供は愛情を食べて生きているともいわれます。年齢相応の愛情が必要なのだと思います。

 そう考えている中に飛び込んでくる虐待のニュースを聞くと、つらくなります。
 一番頼りたい大人からひどい目にあわされる。重傷を負わされたり、殺されてしまうこともあります。体や心、そして魂にどれだけの傷を負ってしまったのだろうと、心配で仕方ありません。

 保護者の方も、悩みがあり、生活していく上での御苦労もあるかと思いますが、大人が子供に愛という 「水」 を注ぐことで、その子供がきれいな花を咲かせることになると思います。
 心の水や栄養をあげて育まなければ子供という 「花」 は枯れてしまいます。もちろん、優しいだけではいけないと思いますが、「しつけ」 に名を借りた体罰、虐待は戒めるべきです。叱るときは 「愛情に裏打ちされた厳しさ」 であるかを自らに問いかけることが必要と考えます。

 私は十を超える高校に勤務してきました。その教師生活において、何件かの虐待の現実をみてきました。高校生の場合は、「ネグレクト」 というべきケースが多かったように感じます。
 家庭訪問をすると、荒んだ生活環境、つまり、家の中が雑然としている (我が家も雑然ですが、比べものにならない程の尋常ではないありさまです) ケースが多いのでした。
 生活に追われていたり、保護者の方が怠惰であったり、その両方だったりしていました。御家庭に光がないように感じました。

 ある御家庭を訪問したときには、
「この環境で 『前向きに努力しなさい。ちゃんと学校へ来なさい』 と子供にいっても無理だ」
と強く感じました。子供がホッとできる場所がないのです。

 心配なのは、子供 (生徒) が学校に来て、頑張って勉強して針路を決めて卒業し、経済的自立が果たせるかどうかということです。今の環境に挫(くじ) けて、不幸の拡大再生産をしてしまわないことを切に願いました。

 私は、根がおせっかいなので、極力生徒の苦しみの原因に関与し、介入しました。
 児童相談所にも相談しました。児相の方も案件を多く抱えていらっしゃり、お忙しいご様子の中で、お話を聞いてくださったり、本人と面談をして下さる方もいらっしゃいました。しかし、多くの場合は 「様子を観る」 ということが多かったように記憶しています。

 そのため、私は別件を装い家庭訪問をして、保護者の方とお話ししたり、生徒と連絡先を交換し、緊急時や困ったことがある場合は連絡をもらえるような関係を築くようにしていました。

 微力ながらも力になれて、退学寸前の生徒が卒業できるようになったケースも何件かありました。
 ただ、残念なこともありました。
 ある保護者は自分は働かずに、高校生の子に働かせ、そのお金を生活費、遊興費に使っていました。しかも、その保護者は健康に何らの問題もないにもかかわらずです。
 その子はアルバイトを複数掛け持ちさせられ、学校を辞めざるを得ませんでした。
 何度も家庭訪問し、父親とも話し合いましたが埒(らち) があかず、児童相談所でも、「保護者と一緒に住んでいる高校生」 ということで対応していただけませんでした。その生徒のことは今でも気になっています。

 前回の泉先生のメルマガから学ばせていただいたのですが、いじめや家庭環境で悩み苦しむ児童生徒のために、教師をはじめ大人が正面から向き合って、問題解決に尽力することが、その子供の励みや支えになるのではないかと、思うところです。

 虐待をする親の多くは、自分自身も子供のころ虐待を受けた経験を持つともいいます。
 負の連鎖を断ち切るために、子供の幸せと日本の発展のためにも、多くの皆さんに関心を持っていただき、力を合わせて虐待をなくしていきたいと思います。

清川 洋


 

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[ 2018/10/25 10:45 ] メッセージ | TB(0) | コメント(0)

★☆ 愛から始まる教育 ☆★ 

181013 コスモス

★☆ 愛から始まる教育 ☆★

 前回は、小学校の教師、校長として、子どもを育成してきた立場から、「教育が未来を創る」 として考えを述べてみました。
 教育には、学校教育、家庭教育、社会教育と様々な観点があります。今回は、「誰もができる教育」、シンプルで基本的な教育の考え方について述べてみたいと思います。

 みなさんは、「自分を信じ、自分を愛してくれる人がいるから、自分は生きてきた」 ということばを聞いたことがありますか。
 私は、教育の場面で、
「私を愛してくれた人がいたから、私は生きている」
ということばを何度も聞きました。
 それは、いじめ問題、家庭問題、病気など様々な問題と向き合い、それぞれの問題を解決した後に、体験者が語ったことばでした。
 実は、この 「愛されていた」 という点に気付くことが問題解決のきっかけになると思うのです。そこで、『愛』 の観点から、いじめを予防、なくす方法について、考えてみたいと思います。

 私は、いじめを予防するのは 『愛の魔法』 だと宣言したいと思うのです。
 では、なぜ、『愛』 がいじめを予防し、いじめをなくす魔法なのでしょうか。人は愛にあふれ、満ち足りているときには、だれかをいじめたいとは思わないものです。やはり、いじめが起こる時は、加害する子も寂しさや孤独を感じているケースが多いのです。被害を受けた子も、いじめられたことを誰にも言えずに追い詰められ、深刻化する傾向があります。
 そんな子が 「愛されている」 ことを実感することによって、不登校や自殺の誘惑に負けずに立ち向かっていく姿を何度も見ました。
 だから、私は、『愛』 がいじめを予防し、いじめをなくすキーワードだと考えます。人と人がつながっている時にその中で愛は循環し、いじめは起こりません。

 今まで、たくさんの子どもたちと出会いました。
 私は、「子どもを信じることは、子どもの本来の姿を信じるということだ」 と考えています。
 「くそババァ」とののしる子もいれば、いきなり叩いたり、けってくる子も中にはいます。
 しかし、「今の行動は、本来のこの子の姿ではない。怒りにまかせて自分を見失ったら自分の負けだ。」 と自分に言い聞かせ、「本来のこの子がひらけば、もっと素晴らしい面を見せてくれるだろう。」、「人を信じられないからこんな行動をしているのではないか。」 などと、目の前の子どもの 「本来の姿」 を想像し、子どもがこの行動をやめて本来の自分を取り戻すまで、助けることに徹してきました。
 時には、信じられなくなる時もあります。しかし、「自分すらも信じていないこの子を私が信じられなくなったら、この子はどうなるのだろうか」 と思い、私はただ、その子どものことを信じると思い直すのです。

 子どもとの出会いの中で、私は、『信じること』 は 『愛すること』 と同じだと子どもたちに教えてもらいました。
 『信じること』 を突き詰めていけば、それは、子どもを 『愛すること』 に近づいていきます。みなさん、生まれたばかりの赤ちゃんはとてもかわいいでしょう。生まれたばかりの赤ちゃんを無条件に人は愛しいと思います。子どもを無条件に愛することは、子どもを信じることと同じです。

 厳しく叱る時こそ、心を込めてその子どもの存在を大切に思って、叱る。間違いを正すために、その行動は厳しく叱るけれども、その子どもの存在は深く愛する。叱った後には、必ず、私の愛をその子に伝える。
 『愛すること』 は 『信じること』、そんな愛ある一日一日を送ることができて、幸せだったと思っています。

 子どもに愛を与えているつもりが、実は私が子どもたちから愛をもらっていたこと、不思議ですね。
 それは同時に、自分自身を愛することができるようになることだったと、感じています。ただただ、子どもたちとの出会いに感謝です。

 一人の子どもを育てていくときに、その子を信じるということは、その子どもの良いところも悪いところも全部丸ごと愛するということと同じです。
 「愛されている」 「信じてもらえている」 と子どもが感じた時、子どもの心は落ち着いて、自分の理想に向かって、一歩を踏み出せます。本来の自分を取り戻すことができます。
 「愛されている」 と感じた時から、自分を愛し始めるのではないかと思います。
 テストで100点を取ると、自分はこの教科は得意だと自信ができます。その時と似ています。しかし、はっきりと違うのは、テストは評価ですから、良い点をとったときは自信が持てるが、悪いときは、自信を失い、自分を好きでなくなることもあります。
 「愛」 は、評価と違い、良いところも悪いところも丸ごとその人の存在を認めること、理解することなのです。人は誰かに愛されることで、自分を愛するようになるのでしょうね。

 だから、『愛から始まる教育』 を、あなたの出会う子どもたちにしていただけませんか。一人の人生の先輩として、出会った子どもたちに愛を与えてみませんか。
 それがシンプルな教育の始まり。あなたの愛が子どもを豊かにし、明るい未来を築く子どもに育てます。例えば、子どもの落とし物を拾ってあげること、子どもを抱き上げてあげること、トイレの手伝いや着替えの手伝いをしてあげること、眠る時にそばにいてあげること、そんな 『愛』 が世界中にあふれています。

 今年の4月から、保育園で仕事をしています。保育園でのお昼寝や自由保育の時の子どもたちを見ます。その時、愛の中で子どもたちは育まれていくのだなあとしみじみ感じます。

 最後に、与える愛の究極として、まず、自分を愛してください。
 おいしく食べること、気持ち良い睡眠を取ること、エステやマッサージで体を緩めることも、友だちと会話を楽しむことも大切です。いつのまにか忘れてしまっていた本来の自分に出会うでしょう。
 そして、自分の心の中に貯まった愛を他の人のために、ほんの少し分けてあげてほしいと思います。その時、自分は人を愛することがこんなにもうれしいものだと気づくのではないかと思います。
 自分を愛することが、究極のいじめの予防で、いじめをなくす方法と言ってもよいのです。
 自分を愛する人は命を大切にします。

泉章子の子ども未来プロジェクト代表  泉 章子(いずみ しょうこ 元小学校校長 )


 

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[ 2018/10/14 23:10 ] メッセージ | TB(0) | コメント(0)