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★☆ 愛から始まる教育 ☆★ 

181013 コスモス

★☆ 愛から始まる教育 ☆★

 前回は、小学校の教師、校長として、子どもを育成してきた立場から、「教育が未来を創る」 として考えを述べてみました。
 教育には、学校教育、家庭教育、社会教育と様々な観点があります。今回は、「誰もができる教育」、シンプルで基本的な教育の考え方について述べてみたいと思います。

 みなさんは、「自分を信じ、自分を愛してくれる人がいるから、自分は生きてきた」 ということばを聞いたことがありますか。
 私は、教育の場面で、
「私を愛してくれた人がいたから、私は生きている」
ということばを何度も聞きました。
 それは、いじめ問題、家庭問題、病気など様々な問題と向き合い、それぞれの問題を解決した後に、体験者が語ったことばでした。
 実は、この 「愛されていた」 という点に気付くことが問題解決のきっかけになると思うのです。そこで、『愛』 の観点から、いじめを予防、なくす方法について、考えてみたいと思います。

 私は、いじめを予防するのは 『愛の魔法』 だと宣言したいと思うのです。
 では、なぜ、『愛』 がいじめを予防し、いじめをなくす魔法なのでしょうか。人は愛にあふれ、満ち足りているときには、だれかをいじめたいとは思わないものです。やはり、いじめが起こる時は、加害する子も寂しさや孤独を感じているケースが多いのです。被害を受けた子も、いじめられたことを誰にも言えずに追い詰められ、深刻化する傾向があります。
 そんな子が 「愛されている」 ことを実感することによって、不登校や自殺の誘惑に負けずに立ち向かっていく姿を何度も見ました。
 だから、私は、『愛』 がいじめを予防し、いじめをなくすキーワードだと考えます。人と人がつながっている時にその中で愛は循環し、いじめは起こりません。

 今まで、たくさんの子どもたちと出会いました。
 私は、「子どもを信じることは、子どもの本来の姿を信じるということだ」 と考えています。
 「くそババァ」とののしる子もいれば、いきなり叩いたり、けってくる子も中にはいます。
 しかし、「今の行動は、本来のこの子の姿ではない。怒りにまかせて自分を見失ったら自分の負けだ。」 と自分に言い聞かせ、「本来のこの子がひらけば、もっと素晴らしい面を見せてくれるだろう。」、「人を信じられないからこんな行動をしているのではないか。」 などと、目の前の子どもの 「本来の姿」 を想像し、子どもがこの行動をやめて本来の自分を取り戻すまで、助けることに徹してきました。
 時には、信じられなくなる時もあります。しかし、「自分すらも信じていないこの子を私が信じられなくなったら、この子はどうなるのだろうか」 と思い、私はただ、その子どものことを信じると思い直すのです。

 子どもとの出会いの中で、私は、『信じること』 は 『愛すること』 と同じだと子どもたちに教えてもらいました。
 『信じること』 を突き詰めていけば、それは、子どもを 『愛すること』 に近づいていきます。みなさん、生まれたばかりの赤ちゃんはとてもかわいいでしょう。生まれたばかりの赤ちゃんを無条件に人は愛しいと思います。子どもを無条件に愛することは、子どもを信じることと同じです。

 厳しく叱る時こそ、心を込めてその子どもの存在を大切に思って、叱る。間違いを正すために、その行動は厳しく叱るけれども、その子どもの存在は深く愛する。叱った後には、必ず、私の愛をその子に伝える。
 『愛すること』 は 『信じること』、そんな愛ある一日一日を送ることができて、幸せだったと思っています。

 子どもに愛を与えているつもりが、実は私が子どもたちから愛をもらっていたこと、不思議ですね。
 それは同時に、自分自身を愛することができるようになることだったと、感じています。ただただ、子どもたちとの出会いに感謝です。

 一人の子どもを育てていくときに、その子を信じるということは、その子どもの良いところも悪いところも全部丸ごと愛するということと同じです。
 「愛されている」 「信じてもらえている」 と子どもが感じた時、子どもの心は落ち着いて、自分の理想に向かって、一歩を踏み出せます。本来の自分を取り戻すことができます。
 「愛されている」 と感じた時から、自分を愛し始めるのではないかと思います。
 テストで100点を取ると、自分はこの教科は得意だと自信ができます。その時と似ています。しかし、はっきりと違うのは、テストは評価ですから、良い点をとったときは自信が持てるが、悪いときは、自信を失い、自分を好きでなくなることもあります。
 「愛」 は、評価と違い、良いところも悪いところも丸ごとその人の存在を認めること、理解することなのです。人は誰かに愛されることで、自分を愛するようになるのでしょうね。

 だから、『愛から始まる教育』 を、あなたの出会う子どもたちにしていただけませんか。一人の人生の先輩として、出会った子どもたちに愛を与えてみませんか。
 それがシンプルな教育の始まり。あなたの愛が子どもを豊かにし、明るい未来を築く子どもに育てます。例えば、子どもの落とし物を拾ってあげること、子どもを抱き上げてあげること、トイレの手伝いや着替えの手伝いをしてあげること、眠る時にそばにいてあげること、そんな 『愛』 が世界中にあふれています。

 今年の4月から、保育園で仕事をしています。保育園でのお昼寝や自由保育の時の子どもたちを見ます。その時、愛の中で子どもたちは育まれていくのだなあとしみじみ感じます。

 最後に、与える愛の究極として、まず、自分を愛してください。
 おいしく食べること、気持ち良い睡眠を取ること、エステやマッサージで体を緩めることも、友だちと会話を楽しむことも大切です。いつのまにか忘れてしまっていた本来の自分に出会うでしょう。
 そして、自分の心の中に貯まった愛を他の人のために、ほんの少し分けてあげてほしいと思います。その時、自分は人を愛することがこんなにもうれしいものだと気づくのではないかと思います。
 自分を愛することが、究極のいじめの予防で、いじめをなくす方法と言ってもよいのです。
 自分を愛する人は命を大切にします。

泉章子の子ども未来プロジェクト代表  泉 章子(いずみ しょうこ 元小学校校長 )


 

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[ 2018/10/14 23:10 ] メッセージ | TB(0) | コメント(0)

☆★ 「いじめられるのは自業自得」 ではない ☆★ 

180925 孤独なランナー

★ 「いじめられるのは自業自得」 ではない ★

 2学期も始まり、いじめ相談も増えています。
 中には、こんなケースもあります。
 お子さんがいじめられているので、学校に相談したところ、
「お宅のお子さんが、以前、相手の子をいじめていたのです。そのため、仲間外れにされたり、無視されたり、悪口を言われているのです」。
 相談した保護者の方は困りきっていました。

 子供たちの間では、いじめ加害者といじめ被害者が入れ替わるなど、複雑な人間関係が見られます。
 文部科学省の国立教育政策研究所の 「いじめ追跡調査2013-2015」 によれば、小学4年から中学3年までの6年間に、「いじめ被害経験がなかった」 と回答した児童生徒はわずか9.6%、また、この6年間に 「いじめの加害経験がまったくなかった」 との回答は9.6%にすぎませんでした。
 つまり約9割の子供がいじめの被害を受け、また、約9割の子供がいじめ加害者になっているのが現実です。

 いじめていた子がいじめ返されるというのは、よくあるケースといえます。ただ、学校の先生も、どうしてよいのか分からないことも多いようです。
 「お前も悪いんだから」 と言って、我慢させたり、あきらめさせたりすることもよくあります。

 しかし、いじめをしていた子だから自業自得だと放置していたら、ずっと復讐の連鎖が続き、いじめが増えていくだけになります。

 大事なことは事実の確認です。
 いじめたり、いじめられたりというケースでは、時間を区切って、事実を確認することです。事実が明確になることで、絡まってしまった糸をほぐす手がかりを掴むことができます。
 具体的には、今のいじめ、以前のいじめについて、いじめられた子、いじめたとされる子、見ていた子など、それぞれの子たちからの聞き取り調査、さらには、クラスへのアンケートによって、何が起きていたのかを明らかにしていきます。
 その上で、それぞれの時点では、だれが加害者で、だれが被害者かを判断していくことです。
 事実が明確になったならば、双方の子供たちに理解させ、納得させる必要があります。
 納得させた上で、
「この時はあなたが悪かったのはわかるよね。じゃあ、謝ろうね」
「確かにいじめられていたんだね。でも、復讐はだめだよ。あの子にも謝らせるから、あなたもいじめていたのは間違いないから、これは謝ろうね」
等々、説得して、双方に謝罪させ、決着をつけることが必要でしょう。

 このようなケースに限らず、「いじめ被害者に問題があれば、いじめられても仕方がない」 という考え方が、子供たちの間で蔓延しています。
 「あの子は忘れ物が多い」、「あの子は汚い」、「あいつがいると体育祭で負ける」、さらには、臭い、空気が読めない、話に割り込んでくる、自慢ばかりする、うざい、病気だ、発達障害だ、などなど、いじめる子供たちは、「だから、みんなが迷惑している。直してやっているんだ」 などと主張します。
 このように責められると、大人でも、反論できないことも少なくありません。それどころか、「おまえが強くなればいいんだ」 と言ってくる教師さえいます。

 どんなことがあっても、いじめはいじめる側が悪いのです。加害者は、「自分は悪くない、叱られたくない」 と主張しているのに過ぎないのです。

 また、多くの子が 「いじめられる子にも原因がある」 という考えに賛同する背景には、どこかの時点で、似たような子に迷惑をかけられた経験があるために、「あいつなんか、いじめられればいいんだ」 という小さな復讐心があるのだろうと思います。

 しかし、欠点のない人間などいません。しかもその欠点は成長していくに従って改善されていくものです。
 加害者にも苦手なことや欠点はかならずあります。
 したがって、相手に欠点があることは、いじめていい理由にはなりません。
 私たち周囲の大人たちが、「苦手なことをいじめで直してやる」 という考え方は間違っていると教え、出来ないことを応援したり、間違いには注意してあげ、困っていたら助け合ったりしながら、その子の成長を見守るという考え方を身を持って、教え導いていく必要があります。

 また、「今すぐ直せ」、「今から強くなれ」 と言われて、次の日には欠点が直っていたなどということはありえません。
 人間は、すぐに変わることはできません。成長するには、それなりの訓練と時間が必要なのです。
 くり返しますが、どんなことがあっても、いじめはいじめる側が悪いのです。ここがぶれてしまうと「 いじめへの対処」 ができません。

 さらに、いじめのきっかけとしては、嫉妬によるものもかなりあります。
 「あいつは俺より成績がいい」、「人気があるし」、「モテる奴は嫌いだ」 など、欠点ではなくその子よりも秀でているという理不尽な理由でいじめられることもよくあります。
 子供たちの世界に、自分が満足するためには、あるいは勝つためには、手段を選ばない的な考え方がかなり浸透しているように見えます。「自己中」、つまり自分さえ良ければ良いという考え方が強くなりすぎています。

 ですから、今年から、小学校では 「道徳」 が教科になりましたが、先生方には、弱い子を守ってあげること、お互いを思いやる心、「きずな」 という言葉の意味が理解できる子供を育てていただきたいと思います。

 なお、いじめ防止対策推進法は4条で、「いじめの禁止」 を定めています。この条項を定めるに際しては、「法律で禁止すれば解決できるものではない」 等の反対意見もあったようです。
 暴力も、体罰も、虐待も、「悪いことだと分かるだろう」 では分からない人もいるので、法律で禁止されています。
 いじめ禁止条項で、「いじめは悪」 と示すことは、いじめ防止に役立つものと思います。

 「何があっても、いじめてはいけない」
 今後も、子供たちや子供をとりまく大人たち、多くの方々に伝えていきたいと思います。

 何かご心配なことがありましたら、ご遠慮なく連絡ください。解決に向けて、お役に立てれば幸いです。

いじめから子供を守ろう ネットワーク
井澤 一明 ・ 松井 妙子


 

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[ 2018/09/25 10:30 ] メッセージ | TB(0) | コメント(0)

☆★ 二学期が始まる ★☆ 

180830 ひまわり花

☆★ 二学期が始まる ★☆

 今週から新学期が始まる学校も少なくないようです。
 猛暑がまだ続いている地域もありますので、熱中症対策にはお気をつけください。

 数年前、夏休みの終わり頃の今の時期に子供たちの自殺が多発していることが明らかになり、9月1日が1年で最も子供の自殺者数が多かったことから、「9月1日問題」といわれるようになりました。
 近年は8月中に始業式を行う学校が増えてきたためか、8月下旬のほうが子供の自殺者数は多いようです。

 各方面でも、相談体制を強化しています。例えば法務省は、昨年までは6月に行っていた、全国一斉「子どもの人権110番」強化週間を、今年は、8月29日(水)から9月4日(火)までの1週間に行うこととして、いじめや虐待等の電話相談を受け付けています。

 今年もすでに、8月27日深夜10時過ぎに、栃木県小山市で、高2男子生徒が踏切で電車にはねられ死亡しました。生徒は翌日が始業式でした。
 警察は状況から自殺の可能性が高いとして捜査しており、県教育委員会は今後、学校側に対する聞き取り調査を行うと報道されています。

 小・中・高校生の自殺者数は、警察庁の調査では、昨年(2017年)1年間で357人と報告されています。子供の自殺の原因は、学業問題、病気などさまざまですが、いじめも大きな原因の一つです。

 1学期にいじめを受けていた子供たちにとって、夏休みは、いじめから解放され気が休まる大切な時間です。
 しかし、夏休みが終われば、また、学校のいじめの中に戻らなくてなりません。

 場合によっては、「無理に学校に行かなくてもいい」とお子さんに言って、休ませることも大事ではないでしょうか。

 ただ、実際には、いじめられていることを、保護者に「言いたくない」という子供がほとんどです。保護者のほうから気付いてあげる努力も大切です。
 そこで改めて「いじめの兆候」について述べておきたいと思います。
・始業式を前にして、何となく落ち込んで元気がない
・部屋にとじこもる
・逆にいらいらしている
・いつもと違って弟や妹に当たり散らす
・保護者の前でスマホを見なくなる
・(落ち込んでいると気づかれないように)普段よりもはしゃいでいて、妙に明るくふるまう
 このような兆候が出ているようでしたら、「何かある」と考えることも必要です。
 さりげなく、「何かあったの」と声をかけてみて下さい。意識してお子さんとの会話を増やすことも大切です。

 親には言わないけれど、他の人が声をかけたら話してくれることも良くあります。兄弟姉妹、塾の先生、ママ友など、周りの方の協力を仰ぐことも効果があります。

 また、このような「いじめの兆候」がある場合には、お子さんに気付かれないように、教科書や持ち物を調べてみることも一つの方法です。
 教科書が破られていたり、保管していたはずのお年玉などの現金がなくなっていたり、切られたり、汚されたりした服などが隠されていたりすることもあります。

 お子さんを守ることができるのは最終的には保護者だけです。
 お子さんがいじめられた話をしてくれるのでしたら、まずは受け入れることが大切だと思います。
 詰問口調になったり、「どうして今まで黙っていたの」とか、「あなたにも悪いところがあるんじゃないの」とか、「やられてないで、やり返しなさい」などと、お子さんを責めてしまいがちですが、これは逆にお子さんを追い込むことになってしまします。

 「お母さんもわかってくれない」、「自分には居場所がない」とますます傷ついてしまうのです。
 とにかく、お子さんを受け入れて、「私たちが絶対に守る」とお子さんにきちんと伝えて、「学校に行きたくなかったら休んでいい」と伝えて、「家族だけは自分の味方だ」とお子さんを安心させることが必要ではないかと思います。

 いじめの早期解決に向けて、ご相談を受けています。
 お子さんのことでご心配なことがありましたら、ご遠慮なくご相談ください。

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松井 妙子


 

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[ 2018/08/30 21:00 ] メッセージ | TB(0) | コメント(0)

★☆ 外国人の子ども いじめの問題 ☆★ 

180818 外国の子供たち

★☆ 外国人の子ども いじめの問題 ☆★

 外国人観光客の急増により、ホテルの大浴場やレストラン、寺社などで、文化習慣マナーの違いにより、トラブルが発生しています。いろいろな方面で相互理解、多文化共生といった文言が聞かれます。

 最近、高野山赤松院の宿坊に対する、欧米の宿泊者からの
「スタッフは愛想が悪い。朝からシャワーを個室で浴びられなかった、精進料理は妙な味だ」
という感想に、アメリカ人僧侶が反論したことが話題になりました。
 これまで日本的対応としては、クレームがあっても 「沈黙」 で通すことが多いと思います。
 しかし、反論しなくては、相手に伝わりません。また、「沈黙は、了解。そのとおりだと認めるということなのだ」 と捉えるのが世界の常識です。そのことが身についている外国人僧侶は、口コミサイトへの返信を即座に行ったわけです。
 欧米文化を理解している、アメリカ人の僧侶の対応は正しいし、相手の宿坊利用者にとってもフェアなのだ、と思います。
 何と言ってもお寺は高級ホテルではなく、お布施をして修行する場であり、そのための精進料理であるからです。修行僧は、ホテルマンではないのです。
 相手の間違いを指摘し、反省を促すことは、仏教の教えとしては正しい態度です。

 外国の方との問題は、観光客だけではなく、住民の間でも起きています。
 実は、日本はすでに世界第4位の 「移民大国」 になっているのです。
 法務省統計では、平成29年末における中長期在留者数は 223万2,026人です。特別永住者数は 32万9,822人で、これらを合わせた在留外国人数は 256万1,848人となり、過去最高となりました。
 多い国別では、中国、韓国、ベトナム、フィリピン、ブラジル、ネパール、インドネシアの順になっています。

 みなさまの周囲でも、飲食店やコンビニ店で働く外国人の姿をみることは当たり前の風景になっていますね。
 就労ビザで入国する外国人だけではなく、留学生が妻子を滞在させ、日本で子どもを産む、育てる、学校に入学させることも増えてきています。

 そのような状況の中、在留外国人は日本に溶け込むよう努力しています。ゴミの分別はもちろんのこと、義務である税金支払い、国民健康保険の加入など日本人と平等ですし、周囲に溶け込むようがんばっています。

 彼らが最も期待していることは、「子どもに高等教育を受けさせて、日本の企業に就職させたい、エリートにしたい」ということなのです。それゆえに、彼らの一番の悩みは、子どもの教育環境、学校文化の違いにあります。

 外国人の父母は、保育園、幼稚園時代から、日本の文化に馴染もうと努力しています。
 けれども、一見して分かる肌や髪の色の違いからくる 「差別的発言」 を経験していない人は誰一人いないのです。これは子どもの世界でも同じです。むしろ子どものほうが辛辣な言葉の暴力にさらされています。

 子どものいじめの問題が起きると、父母が担任教諭に相談をします。
 ところが、学校に相談してみて、外国人の最初の衝撃は、「いつまで待っても返事がないこと」 にあります。

 学校は必ずしも何もしていないわけではありません。
 しかし、返事がなければ、何もしていないのと同じです。

 世界のそれぞれの文化的な背景がわからなければ、相手を理解できないのです。
 教育では、相互理解、多文化共生とお題目的には言うものの、実際には、理解が進んでいないのが現状で、日本の学校も、相互理解の努力が足りません。

 「いや、そんなことはない。わが市では、通訳もそろえているし、学校から渡す文章は必ず母国語にしている」 という校長もいるでしょう。
 違うのです。外国語の行政文書を渡すだけでは不充分です。
 実際に外国人の子どもや父母と会話するのは教師です。教師がその基礎教養ともいえる外国文化、歴史、宗教を深く知っていること、それに基づいた生活習慣などを理解していることが必要なのです。

 この相互理解がないために、ある日突然、学校に、弁護士や外国人支援NPOが登場するといった場面になることもあります。
 日本人の美徳である、「遠慮する」、「信じて少し待ってみる」 という、相手の都合をおもんばかる態度も悪いことではありませんが、こと 「いじめ」 に関しては、外国の方々の対応も見習っても良いかもしれません。

 ではなぜ、日本では、いじめ等について「判断しないで先延ばしにする」のでしょうか。
 これは、「責任をとりたくない」、「自分が担当の時に、ケチをつけられたくない」、「自分の出世のじゃまにしたくない」、という 「日本組織に多いパターン」に、はまっているのです。
 「解決しました」という加点主義ではなく、「失敗した」という減点主義をさける傾向が強いということです。世界のスタンダードは実績主義です。

 この 「判断しないこと」について、特に学校教育現場では、「タイムオーバー」 という伝家の宝刀があります。
 「沈黙」 を保って、やり過ごすことで、事態が収束し、終結するというものです。
 特に、3学期では、あと少し待てば先生もクラスも変わります。事情を知っている先生を、転勤させることもできます。さらに、子どもが卒業してしまえば、「終わり」 です。

 ここで、外国人と日本人との交渉のちがいについて考えてみたいと思います。
 外国人の場合、繰り返し、言葉で交渉しながら、自己主張し、押したり引いたりしながら、納得できるラインをさぐるということが往々にしてあります。
 これは商売でも同じなのだと思います。日本人から見れば、遠慮や調和が無いように見える自己主張は、外国人にとっては、言葉によるコミュニケ―ション、繰り返しのやり取りを通じて、相手を理解し、立ち位置を確認していくことにすぎません。
 ですから、「主訴」 つまり、言うべきことをはっきりという、言い返されて初めてなるほどと思うという言葉のやりとりは当たり前なのです。

 日本人であれば、相手の感情を害するのではないか、と遠慮するようなことも、外国人には、はっきりと論理的に言わなくては伝わらないのです。そして、大概にして、はっきりと言われた外国人のほうは、ひょうひょうとして打たれ強い姿を見せています。
 自分は自分、相手は相手、言い分が違って当然、と考えているからです。

 様々に述べてまいりましたが、結論として、学校は、外国人の方、日本人を問わず、論理的に 「できること」 「できないこと」をしっかりと説明する必要があります。
 学校は、善悪について、逃げないで、しっかりと向き合い、いじめなどの問題について迅速に対応することです。

 今、夏休みに入ってから、外国人名の子ども達からの相談を受けています。
 ご両親から受け継いだポジィティブ思考と正直さ、日本の先生や友人たちとの触れ合いから学んだセンシティブな心、両方をバランスよく保持した彼らが、いずれ日本と世界の未来のため活躍する姿がありありと目に浮かんでまいります。

前名古屋市教育委員会スクールソーシャルワーカー 堀田利恵


 

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[ 2018/08/18 12:00 ] メッセージ | TB(0) | コメント(0)