fc2ブログ









◆◇ スクールセクハラから子どもを守るためには (2) ◇◆ 

210727 夕日と少女たち

◆◇ スクールセクハラから     
   子どもを守るためには (2) ◇◆

 昨年はコロナウィルスの蔓延により、春先から長期間、学校が休校になったために、夏休みが短くなり、子どもたちは猛暑の中、登校せざるを得なくなりました。
 楽しみにしていた山や海、家族との旅行なども経験することができませんでした。
 コロナでいろいろと制限が有ろうかと思いますが、今年は、子どもたちが活き活きと過ごせる安全で安心な環境が整ってほしいと願わずにいられません。

 さて7月20日には、多くの学校で一学期の終業式を迎えました。リモートで校長先生の挨拶が行われた小中学校も多いようです。
 夏休みは楽しみですが、反面、海や川、プールなど水の事故には気をつけていただきたいと思います。それだけではなく、レジャー先での誘拐未遂、夜道で露出魔にあうなど、夏休みには性被害が憂慮されます。

 今回は、保護者の立場で、そして子どもを守る教師やPTA、主任児童委員、ソーシャル・ワーカーの視点にたって、性被害から子どもたちを守るにはどうしたら良いかを考えてみます。

 深刻な性被害の場合、まず第一に、「子どもたちは声をあげられない」、「被害を訴えられない」ということを知っていただきたいと思います。
 その訴えは、ときとして「からだ言葉」になって表れてくることもあります。特に女子には顕著に現れることが多いのです。

 小学5年生の女の子、ナツミ(仮名)さんは、校庭で体育の授業中、足をがくがくさせて、身体全身を震わせて、しゃがみこんでしまいました。顔は真っ青です。立つことも歩くこともできません。
 周りの子どもたちが気付いて、緊急に保健室に運ばれたのですが、大きな病気の危険も類推されたため、救急車で搬送され、そのまま入院となりました。
 病院では、さまざまな病理検査が行われましたが、骨折や病変はありません。とりあえず自律神経失調症の病名がついたものの、1週間で退院の予定となりました。

 「なにかおかしい、心理的な問題があるのかも・・」、担当の女医さんは気にかけていました。
 明日が退院という日、ナツミちゃんは担当の女医さんに、小さな小さな声で、涙を流しながら訴えました。
「家に帰りたくないです。病院にいたいです」
専門的な手順を踏みつつ女医さんとそのスタッフが聞き出したところ、性的虐待を受けていた事実が判明しました。憎むべき性犯罪者は、母親の再婚相手、つまり義父でした。
 病院から通報を受け、児童相談所が子どもを保護したことは言うまでもありません。

 同じようなケースで、加害者が、まさかの教員ということもありました。
 性の被害を受けた子どもたちは、最初、何をされているのか、意味がよくわからないばかりか、暴力や暴言を受けて、行動を抑制されたりしますし、被害を言えないだけではなく、子ども自身が情緒不安定になったり、精神的疾患を持つことは決して珍しくありません。
 また、「お母さんには言うな」と口止めされたり、「お前が約束を守らない悪い子だから、こうなったのだ。」と洗脳されたり、あまりの心的葛藤の末、自傷行為をする場合もあります。

 多くの場合、高校生ぐらいになってから初めて、「実は、あのとき・・」と被害を訴える事例が少なくありません。今も、性被害のPTSDに苦しんでいる方もいらっしゃいます。
 いじめと同じで、加害者が処罰されずに、放置され続けることは、被害者個人の人生を狂わすばかりか、私たちの社会に及ぼす悪影響は大きいといえます。

 事後のカウンセリングも大切ですが、未然に防ぐためにも、実効性のある、早期発見、犯罪防止を考えなくてはなりません。
 子どもを守る保護者や真っ当な教員、PTAや地域の立場からすれば、「早期発見」がとても重要です。子どもの「からだ言葉」に細心の注意を払い、しっかりSOSをキャッチしなければなりません。
 これは、いじめの被害を発見するプロセスでも同じことが言えます。ほんのささいな変化や言動を見過ごさないことです。
 以前、このメルマガでも紹介されましたが、
優秀な教員は、隣の子の机とその子の机の距離、ほんの10センチのスキマから、いじめを見抜いていきました。

 では、「もしかして性被害かも」と疑うべきポイントはなんでしょうか。
 子どもが自信を失い、自己嫌悪感を持ったり、否定的な感情を見せてきたときは、慎重な配慮が必要です。
 同時に、観察すべき点として、1. リストカットなど身体の傷、2. 衣服の汚れ、3. 異装、4. ヘアースタイルの変化などに注意が必要です。
 髪の毛が長く、少女らしい可愛らしい女の子が、短髪にズボンの男の子のようにすることで、必死に自己防衛していたケースもあります。
 反対に、大はしゃぎをしたと思ったら、急に泣き出すなど、情緒不安定になることもあります。
 「イジメ」、「家庭内虐待」等さまざまな原因を考えつつも、「性被害」も原因の選択肢の範囲に入れてください。

 もし、子どもたちが被害を訴えてきたならば、「話をしてくれて、ありがとう。」「あなたは悪くない。」と絶対的な肯定をしてあげることが重要です。
 子どもの年齢にもよりますが、
「たとえ、からだが傷ついても、心はダイヤモンドだから、けっして折れたりなんかしない。あなたは、美しいし、強いです」
という趣旨をやさしく包み込むように語ってあげたいものです。

 児童相談所に保護されたり、病院や民間のシェルターに入れられることで、加害者と被害者が空間的に顔を合わせることがなくなり、かつ、時間が経過し、信頼できる大人と出会うことで、はじめて子どもは心を開いて、真実を話してくれるようになります。

 第二に、教員を信頼する気持ちは大事ですが、性犯罪を繰り返すような教員は、被害者である子ども、児童をよく選別しているということを知ってください。
 つまり、「被害を訴えないであろう」という子どもをわざわざ選んでいるのです。
 ほとんどの場合、保護者が子どもを守るだけの余力を持っていないケースがみられます。母子家庭である、親に精神疾患がある、家庭が機能不全だ、といった弱い環境の子を選んでいます。
 頭の良い犯罪者は、自分の立場が危うくなるような環境には決して持ち込みません。

 加害者が教員で、あなたがもし同僚である教員であったり、近いところにいる人であれば、直に校長先生に訴えたりするといった正攻法で糾弾するというより、慎重に外堀から埋める、という戦略を立てなければならならない場合もあります。
 なぜなら、ほとんどの場合、口の立つ教員の説明により、「子どものほうの妄想である」とか、「指導に対する逆恨みである」とか、「気を引きたいだけ」とか、の理由が勝ってしまうからです。
 そして、報告を受けた校長先生も組織維持のため、結果的に隠ぺいに走る、ということになるからです。

 では、外掘とはなんでしょうか。公的機関である、児童相談所や警察署、法務局、そして教育委員会です。
 直接、先生やPTAに訴えた場合、学校への所属意識の方が勝ってしまい、「犯罪なのだから警察に被害届出や相談をして当然」という、社会常識が飛んでしまうことがあります。
 「校長先生の許可がないのにできない」と思い込んでしまうのです。

 また、口先での言い逃れができないように、証拠や証言、あるいは診断書なども集められると良いのですが。
 「性犯罪」の対処法は、苛烈で犯罪行為まで及んだ「いじめ」と同様の方法で対処すべきです。
 場所が、学校内であるとか、対象者が教員であるとか、は関係ありません。ハードルが高いと思うのは、思い込みです。
 こと、性被害の相談においては、公的機関は守秘義務を必ず守ってくれます。
 捜査機関へ犯罪事実を申告し、犯罪者の処罰を求めることです。「告発」は誰でもできます。告発することには、被害者やその保護者の同意は必要ないのです。
 特に公立学校の教職員は公務員であり、公務員には「告発義務」が法律で定められています。(注)
 ですから、本来、公立校の先生方は警察等に、子供に対する犯罪行為を届け出なければいけないのです。

 子どもを守りたい、その強い気持ちさえあれば、高いハードルも越えられます。重い扉も開いていきます。
 密室で行われることの多い性犯罪、まして子どもが被害者となってしまうと、立証することはむずかしいと思いがちです。けれども、検察や裁判所においても、「被害者の証言は具体性及び迫真性がある」、「経験した人でなければ語ることのできない発言・・・」という判決が示すように、子どもの真摯な言葉に耳を傾け、被害者を尊重する傾向が顕著になってきています。

 もしも、身近で、子どもが悩んでいたら、手をさしのべてあげてください。
私たちは常に、正しい人を相談援助、支援する側に立っています。

社会福祉士・精神保健福祉士・行政書士
元保護観察官、前名古屋市子ども応援委員会 スクールソーシャルワーカー
現・福祉系大学講師  堀田利恵

(注)
刑事訴訟法 第239条 
第1項 何人でも、犯罪があると思料するときは、告発をすることができる。
第2項 官吏又は公吏は、その職務を行うことにより犯罪があると思料するときは、告発をしなければならない。


 

いじめHPバナー
※記事以外のコメントはBBSへ投稿下さい。

☆保護者向け掲示板☆       ☆児童・生徒向け掲示板☆
いじめから子供を救え!BBS-おとな向け掲示板-       いじめかきこみ寺-こども向け掲示板-


☆ご協力のお願い☆現代のいじめ問題を多くの人に知ってもらい、日本の子供たちを救う運動を広げるために、「ランキング」への投票を、ぜひお願いします☆m(_ _)m↓(下のバナーを、それぞれクリックしてください)

banner2.gif      ブログランキング・にほんブログ村へ      a_03.gif

↑人気ブログランキング    ↑ブログ村           ↑FC2ブログ

 

[ 2021/07/27 13:37 ] メッセージ | TB(0) | コメント(0)

◆◇ スクールセクハラから子どもを守るためには (1) ◇◆ 

210703 教師2

◆◇ スクールセクハラから       
   子どもを守るためには (1) ◇◆

 教員による児童・生徒に対する性犯罪があとを絶たちません。特に女子の被害が大半をしめています。統計では、毎年、懲戒免職者数が増加の一途をたどっています。大学の研究者の中には、実際の被害者は最低でも10倍はいるのではないかと述べておられる方もいます。

 子ども達から見れば、先生は絶対的な指導者であり、権力者であるため、被害にあっても声を出しにくいのです。そのことを熟知している教師が、性とは何かを知らない無防備な子ども達に対して、鬼畜とも思える犯罪行為を行う、決して許されるものではありません。

 これまでは、性犯罪を犯した先生が、戸籍上の氏を変えたり、違う県に住所を移して情報ネットをすり抜け、県を変えて就職し、そして「再び事件を起こした」ということも報告されています。

 そのため、今国会で、児童生徒にわいせつ行為をして懲戒免職となり、教員免許が失効してしまった教員に対し、都道府県教育委員会は教員免許の再交付を拒否できるとする新法が、5月28日、可決、成立しました。今までは、失効後3年が経てば教員免許の再交付が受けられていたのです。

 このメルマガの読者は、子どもを持つ保護者や教師など教育関係者が多いことから、今回は、こういった事件が止まない原因について考え、大切な子どもを守るための学校としての防止策や保護者の心構え、そして教師自身の子どもとの心理的、社会的距離の取り方を中心に考えてみたいと思います。

 子どもへの性犯罪を行う教師が、なぜ存在するのでしょうか。「子どもが大好きで教師を目指しました」とはよく聞かれるセリフです。
 その中に、最初から故意の性犯罪者はいるのでしょうか。
 学生時代からロリコンであり、そういった画像を集めたりする性癖の方が、教員試験に合格し、学校の先生になる・・残念ながら、司法での取り調べや本人の供述を調査すると、そういった故意の性犯罪者が極少数ながらいることは事実です。

 反対に、「えっ!あの、みんなから慕われている熱血先生が? 奥さんも子どももいるのになぜ?」という事例もあります。
 もともとは、そのような性癖から縁遠かった先生も、後天的に環境的要因も相まってアディクション(*注)に走る場合があります。
 職場にもよるでしょうが、勤務時間超過、過重労働、上司との軋轢等のブラックになりやすい職場環境の中において、ストレス発散のために、アルコール依存、パチンコ依存、そして性依存などに陥る危険性があるのです。
「ぱっとストレスを解消して、集中して眠りたい、休みたい」、
 そのアディクションに没頭している時は、ストレスから解消されるように思えてしまうのです。依存性を増し、繰り返していくうちに悪習慣となって、もう離れられなくなるケースも後を絶ちません。本来は生真面目であった先生ほど、はまると抜け出すことが困難になります。

 教員の皆様には、無駄な仕事に見切りをつけるスキルを身に付けることをお勧めしたいと思います。また、できるだけ休暇を取り、負担やストレスを解消し、リラックスできる方法を見つけていただきたいのです。

 人間は自分自身で考え方を決めることができる存在なのだと信じてください。
 性情報に溺れることは「偽物の自分」です。自らの意志で決別し、「真実の自分」を見出してください。

 加えて、教師としての「目標」を見直すことも大切です。だれかからの評価ではなく、自分自身の人生の目標です。あなたが死ぬ際に、どういう人物であったか、あるいは、あなた自身が生徒からどのように言われたいかという基準で考えることをお勧めします。
 北極星のごとき目標に向かって歩み始めると、性的な執着から離れるためのスタートを切ることができます。

 あるベテランの男性教員から、私はこういう言葉を聞きました。
「僕らの職場は、毎年、若くてかわいらしい子ども達が必ず入ってくる。お化粧なしのすっぴんの顔で美しいピチピチの少女たちが、供給され続けるのです。
 そういった環境の中で、社会的常識を保ち続けることができるかどうか。それはその人自身の問題だ。
 教師は大学を出てすぐ教員になるから常識がないと言われる。しかし、学生時代の部活にしろバイト先にしろ、また教師になってからの社会生活の中でも常識は培われている。
 でも、若い先生には誘惑や落とし穴が口をあけて待っている。ときには、生徒からも恋愛感情を持たれ告白されることもある。家庭で問題を抱えている子どもが甘えてくることもある。
 しかし、そんなときこそ
『中学を卒業し、そして高校を卒業しても、まだ好きだったら、その時、もう一度言ってね。』と笑って答えることだ。
 少女たちは、先生という身近な青年男性である自分を通じて、擬似的な恋愛体験の練習をしているに過ぎない。大人になったら、忘れているだろう。
 いまの感情は受けとめてあげるが、未来に向けては、決して流されない。子ども達の精神的な成長を暖かく見守り、次のステージに送り出すことが教師の役目だ。」

 たしかに人として、しっかりとした自己覚知をお持ちの言葉だと思いました。教師は、子どもとの心理的距離の取り方、社会的距離の確保を考え、誘惑に打ち克っていただきたいものです。ぜひ、人生の先輩であるベテランの先生と話をしてみてください。

 そして、「学校組織」としての取り組みも考えていかなくてはならないと思います。
 男女複数担任制や、クラス担任だけを相談窓口に限定しないという取組みも必要です。日頃からフランクリーに子どもや保護者が相談することができる、開かれた学校環境づくり。そのためには、先生を支援するための心理カウンセラーと弁護士等の総合相談窓口を持つことです。その窓口は、ときに校長や教育委員会への報告を要しない、守秘義務を柱とした組織とすべきだと思います。
 学校内外で、死角をつくらない、空間的な犯罪防止対策も大切です。
 PTAや地域を巻き込んだ、子どもの安心安全な地域支援体制づくりです。

 今回は、保護者が子どものために気づきたいこと、性被害に遭った子どものケアや被害回復の方法等は述べませんでした。またの機会に述べたいと思います。

社会福祉士・精神保健福祉士・行政書士
元保護観察官 
現福祉系大学 講師   堀田利恵


(注)アディクションとは
「ある物質や一定の行為にひどくのめりこみ、日常生活に害があるとわかっていながら、自分ではコントロールができない、そうせざるを得ない不健康な習慣への耽溺がアディクションであり、日本語では嗜癖(しへき)である。」(日本アディクション看護学会ホームページより)


 

いじめHPバナー
※記事以外のコメントはBBSへ投稿下さい。

☆保護者向け掲示板☆       ☆児童・生徒向け掲示板☆
いじめから子供を救え!BBS-おとな向け掲示板-       いじめかきこみ寺-こども向け掲示板-


☆ご協力のお願い☆現代のいじめ問題を多くの人に知ってもらい、日本の子供たちを救う運動を広げるために、「ランキング」への投票を、ぜひお願いします☆m(_ _)m↓(下のバナーを、それぞれクリックしてください)

banner2.gif      ブログランキング・にほんブログ村へ      a_03.gif

↑人気ブログランキング    ↑ブログ村           ↑FC2ブログ

 

[ 2021/07/03 14:27 ] メッセージ | TB(0) | コメント(0)

☆★ 職責と愛情 ★☆ 

210430 空と光

☆★ 職責と愛情 ★☆

 北海道旭川市で、2月13日から行方不明になっていた14歳の女子中学生が、凍死の状態で発見されたとの報道がありました。2019年6月にも、自殺未遂を図ったことがあるとのことでした。

 メディアからの情報しかありませんのでその上で申し上げますが、自殺の理由は、女子生徒が、複数の男女の生徒たちからのいじめに遭い、自分の不適切な画像や動画を送らされ、それがSNSなどで拡散されたことなどを苦にしたものと見られるといいます。
 いじめについては警察も厳重注意しており、とうてい許すことはできません。

 さらに、校長の対応が、
「いじめの事実はなかった。男子生徒らのいたずらが過ぎただけ」
と述べるなどし、
また教頭も、
「わいせつ画像の件は校外で起きたことだから学校として責任は負えない」
「加害者にも未来がある」
と発言したと報じられています。
 生徒の自殺未遂の後、教頭は被害者の保護者に、「いじめの証拠があるのなら見せてほしい」と言い、LINEの不適切な画像等を見せられると、自分の携帯で撮影までしているのに、その後放置していたことが報道されています。
 これが本当ならばとんでもないこです。

 自殺未遂があったのならば、その段階で本人の状況を把握するように努めなければなりません。これは、教頭だ、校長だ、などということは関係ありません。
 自分の学校に通う生徒が何らかの原因で苦しんでいるのであれば、ひとりの人間として、大人として何とかしてあげたいと思うべきです。カウンセラーを要請したり、保護者とも連携し、あらゆる手段を講じて本人の苦しみを取り除くようにするべきだと思います。

 特に、「校外で起きたことだから学校として責任は負えない」という発言は、聞き捨てなりません。校外であっても、被害者が自分の学校の生徒であれば絶対に見過ごせない、放置できない問題です。
 「いじめ防止対策推進法」においても、いじめ防止等への対策は、学校の内外を問わないとされています(同法3条)。この重要な法律さえ知らないと言い張るつもりなのでしょうか。
 要するに、問題に対応しようとする気持ち、気概がなく正義感もないとしか思えません。

 確かに、管理職としては「億劫に」感じることでしょう。様々な用務に負われ心身共に疲労しているかもしれません。
 しかし、放置するから問題は悪化するし、不幸を拡大してしまうのです。
 校長・教頭の目先の自己保身が、自己中心主義が、事が起きてからの訳の分からない弁解につながっていると感じます。

 何か事件が起こったら、「誠意を以て、即対応」が鉄則です。それが結果的に問題を良き方向に導き、学校に対する信頼をいただけると思います。具体的な事例は出しませんが、今までの経験からこれは実感です。

 一般論ですが、管理職は教育委員会に阿(おもね)らないことが大事です。生徒のため、その生徒のために頑張る先生達のために、尽力するのが現場の管理職の基本だと思います。

 最後に一言申し上げます。今回の旭川の管理職の対応をみていると、今の日本政府や一部の政治家の姿勢とダブって見えてなりません。
 英国やアメリカが、中国が新疆ウイグル地区でジェノサイド(集団殺害)をしていると批判しているのに対して、日本では、外務省がジェノサイドとは認めない姿勢を示すなど、へっぴり腰の、見て見ぬふりをする態度に終始しています。
 学校も、国政も、見たくないものは見えないことにする「ダチョウの平和」では立ちゆかないのです。(注)

元公立高校校長 清川 洋

(注)「ダチョウの平和」
 ダチョウは身に危険が迫ると砂の中へ頭を突っ込み、危険を見ないようにして安心する習性がある、との迷信から、不都合な事実を認めようとしない、安全保障上などの危機や外国の脅威等を直視しようとしないことを、「ダチョウの平和」と呼ぶ比喩表現がある。

 

いじめHPバナー
※記事以外のコメントはBBSへ投稿下さい。

☆保護者向け掲示板☆       ☆児童・生徒向け掲示板☆
いじめから子供を救え!BBS-おとな向け掲示板-       いじめかきこみ寺-こども向け掲示板-


☆ご協力のお願い☆現代のいじめ問題を多くの人に知ってもらい、日本の子供たちを救う運動を広げるために、「ランキング」への投票を、ぜひお願いします☆m(_ _)m↓(下のバナーを、それぞれクリックしてください)

banner2.gif      ブログランキング・にほんブログ村へ      a_03.gif

↑人気ブログランキング    ↑ブログ村           ↑FC2ブログ

 

[ 2021/04/30 20:37 ] メッセージ | TB(0) | コメント(0)

◆◇ いじめ自殺を防止するために私たちができること ◇◆ 

210325 桜 空

◆◇ いじめ自殺を防止するために  
      私たちができること ◇◆

 名古屋市立中学校1年の女子生徒が自殺した。報道によると、女子生徒は3月9日午後6時40分頃、自殺を図って救急搬送され、搬送先の病院で約2時間後に死亡が確認された。

 女子生徒は昨年11月下旬、担任に、同じ中学の生徒から、無料通信アプリ「LINE(ライン)」で中傷される嫌がらせを受けていると相談したが、当初は相手の名前は明かさなかった。

 今年1月以降、生徒は遅刻や欠席が多くなり、担任が話を聞くと、2ヶ月遅れで嫌がらせをした2人の名前を明かした。
 しかし、「報復が怖いので本人たちに指導しないでほしい」と訴えたため、学校側は加害生徒に指導は行わず、スクールカウンセラーが女子生徒から話を聞いたり、別室登校を認めるなどの対応にとどまった、と報道されています。

 名古屋市は、各区に、「子ども応援委員会」(臨床心理士などのスクールカウンセラー、社会福祉士などのスクールソーシャルワーカー、元校長などのスクールアドバイザー、元警察官のスクールポリスで構成)を常駐させて、チームでの支援を行っている。また、市立の全中学校にスクールカウンセラーが配置されている。

 今回も、被害者への対応には、スクールカウンセラーが関わっている。
 スクールカウンセラーは被害生徒に寄り添ってくれるのですが、相談者との「信頼関係」を守るために、担任や学校との情報共有の場でお伝えする情報が極めて限定的になったり、さらに、担当の先生のところで壁ができたりと、相談者の思いが、学校に伝わりにくい状況が全国で見受けられます。
 職務上、スクールカウンセラーの言葉としては、「最近、落ち着いておられます」という文言で終わりになってしまうことが多いのです。
 つまりスクールカウンセラーは、いじめ解決の主体者にならないのです。いじめ解決の主体は、あくまでも学校組織の「教師」であるはずです。

 そして、いじめは、自然災害や事故の後のケアとは違います。
 現在進行形のいじめを止めること、加害者に反省をしていただくこと、いじめをなくすことなど、たとえ本人が、「加害者を指導しないで」と言ったにせよ、何らかの対応をして、具体的に、いじめを解決しなくてはなりません。その結果、被害者の心は安定していくものです。

 本メルマガで何回もお示ししているように、いじめは止めさせることができます。では、それを阻んでいるものは何でしょうか。

 報復をゆるさない「いじめを防ぐ機能」とは何か、について述べてみたいと思います。
1.いじめ加害者、及びその保護者への指導、教育
2.学校全体としての組織的な取り組み
3.思春期の児童生徒に対する道徳教育 の3つの柱があります。

 1の「いじめ加害者、及びその保護者への指導、教育」については、「報復がこわい」と被害者が言っているから・・と指導をしなかった、というのは致命的です。
 中学生ともなると、「先生たちに力がなく加害者を指導できないのではないか」と思う方も多いかもしれません。しかし、常時、メリハリの利いた「毅然とした指導」が行われている学校では、風とおしも良いのです。そういう学校では、「先生に相談したら解決してくれる」と生徒からの信頼が生まれます。

 一般の社会での「犯罪」を考えてみてください。加害者が被害者の親族であったり顔見知りだったりすることはよくあります。
 それでも、警察は、「その行為は犯罪なので、届出してほしい。被害者は必ず護ります」と約束し、知った以上は捜査するでしょう。これは考え方の問題です。
 学校は捜査機関ではないと言う方もいるでしょう。しかし、荒れた学校には指導力のある先生が配置されてきますが、実によく真実を見抜きます。

 2の「学校全体としての組織的な取り組み」についても併せて考えると、迅速に、組織的に役割分担して関係者全員に聴き取りし、いじめ事実を把握することが必要です。
それから、
①事実と証拠を加害者に示して反省をうながす(保護者同席でもよい)
②加害者の保護者に説明する
③謝罪の場を設けるかどうか、被害者に確認する、ことです。

 まして今回はSNSという、しっかり残る証拠があるわけですから、このような対応ができたはずなのです。
 解決しない状況を、いたずらに放置しておくことは、学校や教師も、いじめの「傍観者」となってしまうことに、どうか気が付いてください。決して子どもの意思を配慮したとか、言い訳に使わないでいただきたいものです。

 2の「学校全体としての組織的な取り組み」について、付加説明します。
 昨年12月に、全校生徒に対してSNS等に嫌がらせの書き込みをしないよう指導した、と報道されているので、学校としては「取り組んだ」と言いたいところでしょう。
 しかし、SNSというツールで人間関係上での困難をかかえている、子どもたちには、直接的な指導なくしては伝わりません。心に響くことはなかなかないのです。

 ただ単に静観するという日和見的な教師では、いじめ解決が長引くことは言うまでもありません。
 さらに注意すべき点は、生徒との心の距離が近くて、教育に情熱の有るタイプの先生にも落とし穴があることです。
 それは、加害者生徒のほうの背景、つまり家庭での虐待や本人の資質を知っているがゆえに、「その子がなぜ怒りやストレスを他人に攻撃的にぶつけてしまうのか」ということをよく理解しているからです。
 そのため、情に厚い先生は、ひとりで問題を抱え込んでしまう傾向があり、時間を長引かせてしまうことがあります。

 本来、こんなときのために組織があるのです。
 教務主任、生活指導の先生や学年主任もいます。担任の代わりに叱りつけ役、嫌われ役となって鬼のような役割を果たす人も必要なのです。
 制度や組織は、一度、創ったら終わりではないです。それを機能させるためには、不断の努力と改善に次ぐ改善、創意工夫が必要です。

 有識者による「いじめ対策検討会議」で経緯や対応を調査すると報道されていますが、会議は、死亡した子どもが残したメモやメール、ご遺族である保護者からの聴き取りや、事故を発生させた学校への聴き取りや生徒へのアンケートを実施させます。
 しかし、一般的には、加害児童生徒に対して直接、聴き取ることはほとんどありません。子どもを追い詰めたり傷つけたりすることになるのでは、と恐れているのかも知れません。
 一方、被害者のご遺族は、様々な背景事情をお話しされます。お子さんを救えなかったという悲しみもあり、自分を責めるような言葉も口にされます。

 半年後、あるいは、1年後、有識者会議からの結果が公表されますが、被害者側からの聴取に基づいて、被害者側の家庭の事情や被害者の性格や傾向性などが詳細に記載されてしまうのです。
 その結果、被害者側にも原因があったかのような取られ方をされてしまい、加害者の加害意識が薄まってしまう可能性に危惧を覚えます。

 3の「思春期の児童生徒に対する道徳教育」について。
 「自分がされて嫌なことは、決して他人にしてはいけません」
この道徳律は、共感性の上になりたっているだけではないのです。
 「自分を愛するがごとく、他人を愛せよ」と言うのは、普遍の真理です。

 いまあなたが、親から虐待を受けて苦しんでいたとしても、どうしようもなくイライラして、むかついたことがあったとしても、ストレスを他人にぶつけないでください。決して、その環境を言い訳にしないでください。

 いじめをした子どもたちへ。
 あなたには、花を観て美しいと感じる心があるでしょう。あなたには可愛い犬や猫を観て、かわいいと思うでしょう。
 だから、あなたが悪い子だとは思いません。しかし、感情のまま発した言葉によって、相手が大きく傷ついたこと、そして、悪い行為を繰り返して、相手に自死という最悪の結果を招いたことを、反省して欲しいと思います。
 そして、心からお詫びすることが、あなたが生きる未来に、人として立つべき足場となります。
 どうか勇気を持って、人として再出発するプラットフォームに立ってください。

 教師も、学校組織も、教育委員会も、子ども応援委員会も、名古屋市長さんも、いまある立ち位置で「脚下照顧」していただければ幸いです。

社会福祉士・精神保健福祉士・行政書士
元保護観察官、前名古屋市教育員会子ども応援委員会 スクールソーシャルワーカー
現・福祉系大学 講師  堀田利恵


 

いじめHPバナー
※記事以外のコメントはBBSへ投稿下さい。

☆保護者向け掲示板☆       ☆児童・生徒向け掲示板☆
いじめから子供を救え!BBS-おとな向け掲示板-       いじめかきこみ寺-こども向け掲示板-


☆ご協力のお願い☆現代のいじめ問題を多くの人に知ってもらい、日本の子供たちを救う運動を広げるために、「ランキング」への投票を、ぜひお願いします☆m(_ _)m↓(下のバナーを、それぞれクリックしてください)

banner2.gif      ブログランキング・にほんブログ村へ      a_03.gif

↑人気ブログランキング    ↑ブログ村           ↑FC2ブログ

 

[ 2021/03/25 11:37 ] メッセージ | TB(0) | コメント(0)