◆◇ 相談力を高めよう ◇◆ いつもブログを見てくださる読者の皆さまに心から感謝申し上げます。
読者の方々から時折、感想が寄せられることがあります。
「読んで自分の悩みがわかりスッキリした」、「物事の仕組みや問題の解決までの道筋が分かった」、とお礼の言葉をいただくこともあります。
また、ご相談をうけたまわることも多いのですが、少し気になる点があります。
それは、話を聞いてもらいたいだけなのか、本当に問題を解決したいのか、相談する本人自身がわかっていないこともあるということなのです。まずは、自分の気持ちを見極めることが必要です。
さらに、一歩前に進もうという勇気や熱意、相談する際のある程度の力量も欠かせないという点です。力量と言っても難しいことではありません。
例えば、いじめ問題ではないのですが、最近、若い女性から進路について相談がありました。
26歳の彼女は、地元の短大を卒業後、いったんは就職したのですが、どうしても芸術の道を進みたいと、祖母に数百万円の金を出してもらいアメリカに数か月間、短期留学して、半年前に帰国したそうです。
しばらく、ボランティアをしてぶらぶらしていたのですが、今春、通信制大学に入学したということでした。
なんとも恵まれた家庭環境に見えます。しかし、彼女は、本当はお金持ちではないこと、家族からの支援はもう金輪際ないのだということ、父母をはじめ家族とのコミュニケーションがうまくいっていないと打ち明けてくれました。
さらに、彼女の入学した大学は、芸術とは関係のない、他の科目の通信制大学というので、ちぐはぐな印象を受けました。
私からは、ひとこと、「自分がやりたいこと」と「仕事として成り立つこと、社会的に評価されてお金をいただけること」とは違うのだということをお伝えしました。
社会人であるならば、まずは経済的に自立することが最優先であること、そのための努力をしているのか、という実務的なことを問いました。
そして、「アメリカ留学に数百万円を投資したならば、それを活かすように履歴書に書いて自分を売り込む努力をして、よい仕事に就いて、投資が無駄にならないようにしなければ、ご家族は納得がいかないのではないですか」と聞いてみました。
彼女ははっとした表情で、「お金や結果で返ってくるのだ」ということは考えたことも無かったこと、家族とそういった、突っ込んだ会話をしたことがなかったこと、実は母と娘である自分との関係性が薄いこと、父母も仲が良くないこと、祖母と母との間の交流もないことを教えてくれました。 彼女は、すべての原因はそこにあると言いたげな様子です。
私からは、「あなたの過去や家族の悩みを聞いてほしいならば、他に相談にのってくれる人、話をじっくり聞いてくれる人に相談してください。カウンセラーさんが適任でしょう。
私は、今はあなたの将来を支援する友人です。過去の愚痴を聞くためだけに費やす時間が惜しいです。」ときっぱり言いました。
「就職先を決めたいなら、今すぐできますよ。ほらスマホでハローワークの求人サイト、インターネット検索だってできます。私はソーシャルワーカーなので過去、数多くの人を支援してきましたからわかります。貴女は必ず就職できます。
今聞いた、あなたの条件で、就職情報を探すと、はいっ、大学に近いところで数件、これだけ出てきましたよ。
どうですか、明日にでもハローワークの窓口に行って、紹介状を出してもらい、面接の日取りの連絡を取ってもらい、明後日にも面談を受ければ、一週間後には就職が決まっています。さあ、どうですか?」と提示してみました。
最初はあっけにとられていた彼女でしたが、私から、(1) 今の日本は若者人口が少ない、売り手市場、(2) 4月という絶好の就職チャンス、(3) 若いので既卒はハンディにならない、(4) 留学もボランティアも尊いので企業は必ず評価してくれること、など強みになるところをたくさん示して、背中を押しました。
彼女は、「1年以上もあれこれ悩んでいたのに、相談したら、数分で解決してしまった!」と大笑いしていました。
数日後、ラインで彼女からお礼のお知らせがありました。就職が決まり、経済的な悩みが消えて、スッキリしたようです。
このぶんなら学業も芸術活動も見込みありです、うれしいことです。
大事なことは、「問題の見切り」と「判断力の速さ」、そして、「だれに相談したら自分の悩みが解決するのか」よく考えて行動することです。
いじめ問題についても、同じように堂々巡りをして、何年も解決していない方々がいます。
どうしよう、どうしようと、あれこれ考え、悩みのふちにはまってしまうと、何も進まないまま時間が過ぎ去り、学校の先生も転勤してしまうということも起きます。加害者の記憶も消えます。
不登校を続けると学力が身に付かず、損をするのはわが子ばかり、というつらい状況になります。
一時の感情で学校に乗り込んでも、校長や教頭先生は静かに聞いてくれますが、答えが出ません。何度か通っているうちに、カウンセラーさんを紹介されて、定期的に話をしているだけということになります。しかも、子どもの不登校は変わりません。
お父さんに相談しようとしても、「仕事が忙しい」と会話になりません。お母さんはウツになって心療内科に通い始める、そういったご家庭は多いのではないでしょうか。
相談する側も「問題の見切り」をしなくてはなりません。「いじめを解決したい」とただ漠然と思っているだけではダメなのです。
学校ができることと、できないことを見切らないといけません。より具体的に「学校が対応できること」をお願いしてみることです。
「わが子が再登校して、イジメに遭わないよう、イジメっ子とその仲間とクラスを変えてください。」
「トイレで鉢合わせしないように、別の階のクラスにしてください。」
「同じクラスには幼稚園時代から仲良しの〇〇さんを入れてください」
このようにお願いしてみたところ、学年が変わったとたん、イジメに遭うことは無くなり、明るく通学できるようになった、という事例もあります。
また「素早い判断力で行動し、相手方を謝罪させた」例もあります。
我が子が精神的に病むまでイジメがあったのに、加害者側もその親も認めない、そのことを学校に依頼しても解決しないことを悟った、あるお母さんは、どうしても加害者側に謝罪をさせたいと思っていました。
その気持ちを汲んで応援していたところ、そのお母さんは、ある時,公園で偶然、わが子がイジメられているのを発見し、駆けつけてイジメ集団(おおかたは逃げた)の一人の子を捕まえることに成功しました。
その場ですぐにその子の保護者に電話し、来ていただき、事情を話し、ともに自家用車で素早く逃げた加害者たちの家を訪問して、それぞれ加害者側の保護者に、「この子とイジメを一緒にやっていた」、「被害者の母親も目撃した」と証拠を突き付けたそうです。
結果は、加害者側リーダーの母親が自分の子をビンタし、その母親が土下座をして謝罪するという、被害者側のお母さんがおののくような結果となったこともあります。
また、学校にも伝えたところ、あらためて子ども達に教育的指導をしていただいたということでした。
ですから、最初に述べたように、「相談したら、誰かが何とかしてくれるだろう」ではなくて、自らが主体となってできることをやろう、という気持ちが必要です。勇気を出して相談してみたら、そして頭がスッキリして、やるべきことが見えてきて、あっという間に解決できたというケースが多々あります。
そして、もうひとつ腑に落としていただきたいことがあります。
先の校長や教頭先生も貴方様のお話を聞いて何とか力になりたいと思っているのです。
しかし、何をしてもらいたいのか、聞く側が理解できないということがあります。相談する側にも、「具体性」と相手方を説得する努力が必要です。「説得力」をアップさせなければなりません。
ただただ、待っているだけでは何も起こりません。時代劇の水戸黄門は永遠に現れません。
多くの学校の校長先生、教頭先生は経験も豊富です。しかし、具体的な「こうしてほしい」という要望を受けないと、どうしてよいのか悩む先生も多いのです。「できることと、できないことをよく見極めて、具体的にここまでしてほしい」と相談してみてください。子ども達が大好きで先生になった方々です。
学校としても、子ども達が明るく再出発できるよう手立てを高じたいのです。多くの先生は「時間切れ」を狙っているわけではないのです。具体策を思いつかないだけの場合が多いのだ、と知っておくことで交渉もスムーズにいきます。
これまで学校や教育委員会、第三者委員会に厳しいことを言いましたが、彼らは税金で成り立っている公的機関です。アカウンタビリティと言って、オーナー様である国民に対する説明責任があります。私からの厳しい言葉は改善への期待です。
保護者の皆さまは、わが子のことだけを見つめてください。子どもの未来のために、冷静に頭を働かせて、相談してください。
私たち、いじめから子どもを守ろうネットワークは、相談する皆様をお待ちしております。
前名古屋市教育委員会 子ども応援委員 スクールソーシャルワーカー
現福祉系大学講師 堀田利恵

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「海田市祭り」 で ライブ演奏
いじめ防止のオリジナルソングを熱唱!!
【いじめから子供を守ろうネットワーク 広島】 3月31日(日曜日)、広島県海田町で開催された、「第8回 海田市祭り(かいたいちまつり)」に、今年も、「いじめから子供を守ろうネットワーク 広島」 が参加し、ご来場の方々にいじめ撲滅を呼びかけました。
「海田市祭り」は住民手作りのお祭りで、当日はお天気にもめぐまれ、会場の海田小学校グラウンドには、近隣の方々、家族連れなど多くの市民が訪れました。
「いじめから子供を守ろうネットワーク 広島」は第1回目から参加しており、今年は、特設ステージでギターを演奏しながら、「いじめをなくそう広島」、「いじめから子供をまもロック」など、いじめ防止を呼び掛けるオリジナルソング4曲を熱唱しました。
ライブ演奏はこちらからご覧いただけます。
→ https://youtu.be/K8wSVy0j808

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ご案内 : 「道徳授業改革セミナー 2019 in 金沢
~ソロ・縦コラボ・横コラボから考える
道徳授業づくり~」に 千葉孝司教諭らが講師
講座「道徳授業でいじめを防止する」 & 模擬授業 5月1日(水・祝)、石川県金沢市にて、「道徳授業改革セミナー 2019 in 金沢 ~ソロ・縦コラボ・横コラボから考える道徳授業づくり~」(主催:福井教師塾)が開催され、いじめから子供を守ろうネットワークのセミナーなどでおなじみの千葉孝司先生(中学校教諭)が講師として登壇、「教科書教材をもっとおもしろく!」と道徳の教科書教材をどう授業化するか、様々な形式の模擬授業を実施するとともに、講座「道徳授業でいじめを防止する」で、道徳授業を通じて子供たちのいじめをなくす方法を明かしてまいります。
詳しくは次のとおりです。
日 時 : 2019年5月1日(水・祝) 午前9時15分~夕方16時45分
場 所 : 金沢勤労者プラザ101研修室
参加費 : 4,000円
講 師 : 千葉孝司・堀裕嗣
申し込みは、こくちーずまで →https://kokucheese.com/event/index/556204/【講師紹介】 (こくちーずのサイトより)
千葉孝司(ちば こうじ)
1970年、北海道生まれ。公立中学校教諭。ピンクシャツデーとかち発起人代表。いじめ防止や不登校に関する啓発活動に取り組み,カナダ発のいじめ防止運動ピンクシャツデーの普及にも努めている。著書:『いじめ 困った時の指導法40』『不登校指導入門』(以上明治図書)、『いじめは絶対ゆるさない』『先生と親に贈る いじめ・不登校解決のメッセージ』(以上学事出版)
堀裕嗣(ほり ひろつぐ)
1966年北海道湧別町生まれ。北海道教育大学札幌校・岩見沢校修士課程国語教育専修修了。北海道公立中学校教諭。1991年札幌市中学校教員として採用。1992年「研究集団ことのは」設立。著書:『国語科授業づくり 10の原理・100の言語技術』『教師の仕事術 10の原理・100の原則』『道徳開発の極意(近刊)』(以上明治図書)、『教室ファシリテーション 10のアイテム・100のステップ』(学事出版)他 単著・編著多数。

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☆★ SNS相談窓口広がる ☆★ 残念なニュースが流れました。
新聞等によれば、今国会での成立を目指している「いじめ防止対策推進法」の改正案から、「いじめを放置、隠蔽、助長するなどした教員を懲戒処分」とする条項が削除されたことが、10日に判明したようです。
いじめから子供を守ろう ネットワークは発足した2007年から、いじめを隠蔽、黙認、放置、加担、助長等する教師への懲戒規定を法制化するように訴えておりますが、今回も教育界などからの「現場の萎縮を招く」との反発の声に屈してしまったようです。
心ある議員の先生方には、最終的に改正案が決まるまでに、なんとか巻き返してほしいものです。
さて、3月25日(月)、文部科学省で「いじめ防止対策協議会」が開かれ、傍聴してまいりました。
今回の議題は大きく二つ、第三者委員会の調査内容を文科省が把握することと、SNSによるいじめ相談体制の進捗状況でした。
第三者委員会は、いじめによって、学校の児童生徒の生命、心身、財産に重大な被害が生じたり、長期の不登校になっている、重大事態と認められるいじめ事件が発生した際に設置され、事実関係を調査して、いじめの態様やいじめに至った経緯、さらには学校のいじめへの対応など明らかにし、調査報告書にまとめます。
総務省がかつて全国の66事案67の第三者委員会の報告書を分析したところ、学校がいじめの定義を狭く解釈していじめと認めない事案等の、いじめ防止対策推進法を守らないケースが多数あったことから、昨年3月、文科省は総務省から、勧告を受けました。
この日の会議では、「全国の全ての調査報告書を集めて分析するべきだ」という意見もありました。
ただ、現況では文科省への提出義務はないので、各地の教育委員会に報告書の提出をお願いするしかないと、座長から説明がなされました。
法的義務はなくても、文科省からの要請であれば、教育委員会は報告書の提出を断ることはないでしょうし、文科省として積極的に関わっていこうとする姿勢がなかったために勧告を受けることにもなったのだろうと思います。
もう一つの議題であるSNSでのいじめ相談体制については、すでに全国30の地方自治体で取り組みが始まっているとの報告がありました。
「いじめ防止対策協議会」では、来年度もさらに相談体制の内容充実などについて議論を続けていくとのことでした。
SNSでのいじめ相談については、いじめから子供を守ろうネットワークでも、各地のサポーターの方を中心に陳情を行っております。
島根県松江市でも、2月の松江市議会に、「LINEによるいじめ相談窓口のアカウントの開設を県に求める陳情」を提出し、教育民生委員会で陳情の趣旨説明の機会をいただきました。
当団体の松江代表の村松さんがこの陳情を出した背景には、いじめ件数は減っていないにもかかわらず、電話相談件数は減少しているという実態があるからでした。
今回の陳情について、村松さんは次のように語っています。
「実際、平成29年度の島根県のいじめ認知件数は、過去最高を記録しました。
これは、いじめに対しての考え方が変わり、いじめを積極的に報告していこうとしている傾向の表れだとも取れます。
ですが、不登校、暴力行為の発生件数も過去最高の数字であることを見ると決して楽観できる状況ではありません。
学校が子供たちの安心して勉学に励むことができる環境とは言えないのではないかと思います。
いじめは、できる限り発生しないように、例え発生してもすぐ解決していけるような体制を作ることが必要だと思います。
そのためには、子供たちが安心して簡単にSOSを発信できるようにしなくてはなりません。
今現在、いじめの電話相談窓口が開設されています。これは今までたくさんの子供たちを救ってきたことと思いますし、これからも必要であると思います。
ただ、ここ数年の島根県の統計で平成25年度と平成29年度を比較すると相談件数は半分近くに減っています。
一方で、長野県教育委員会が平成30年の9月にLINEの相談を試験的に2週間行ったところ、1,579件のアクセスがあり、一年間の電話相談件数259件を軽く上回る結果となりました。
このことからも、今の子供たちは、SNSへの依存度が高く、LINEでなら相談しやすいということがうかがえます。
文部科学省もSNSを活用した相談体制の構築事業に多額の予算を計上し、各自治体に補助金を出しています。
平成30年8月の段階で27都道府県、7政令指定市が既に取り組みを始めた、もしくは取り組み予定としています。
近隣では、鳥取、広島、岡山が実施予定としています。
したがって、松江市議会から、島根県に対して、
・ いじめ相談用のLINEのアカウントの開設
・ このアカウントを島根県内の小学校、中学校、高校等へ告知するとともに、県、市町村のホームページなどにも掲載し、広く県民に周知する。
という点を働きかけをしてくださいますように、
という趣旨説明をしました。」
この村松さんからの陳情に対して、委員会は全員一致で「継続審議」ということになりました。
委員中のお一人が松江の代表のところに来られて、
「この継続審議というのは、今ここで決定はできませんが、これはやらざるを得ない議案だと認識していますので、必ずいい方向で審議していきます」 と声をかけられたとのことでした。
冒頭のような「教師への懲戒処分を盛り込まない」という残念な状況も起きていますが、このいじめ問題に対しては、大人として、子供を守る責任があるということを自覚することが第一歩だと思っています。
当然、教育者が「現場が委縮する」などの理由で、「隠蔽教師への懲戒規定」を取り下げさせ、責任のがれを正当化するような姿勢は、もってのほかであると思います。
4月も半ばになり、子供たちも新しいクラスにとけこみ始めていると思います。何かありましたら、早めにご相談ください。
いじめから子供を守ろう ネットワーク
松井 妙子

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◇ 代表メッセージ ◇
◆◇ いじめ放置に厳しい処分を ◇◆なぜか季節外れの寒気が日本を覆って、雪が積もる地域もある4月のはじまりとなりました。
平成から「令和」へと時代が移り変わるという平成、最後の月ですが、今月から新年度が始まり、子供たちは希望と共に新しい学年を迎えようとしています。
一方、いじめ関連の残念な事件も報道されています。
先週、広島県呉市の中3男子がいじめで不登校になったと訴えたのに、放置されていたというニュースが流れました。
一年の頃からいじめはあり、二年生の11月には3回も、昼休みに教室で同級生4~6人に床に倒され、手足を押さえられてズボンと下着を脱がされるなどされ、保護者が学校に相談したのです。
本人はいじめを受けて「眠れなくなり、同級生や先生の顔を見るのはつらかった」と話しているとのことです。
すでに事件から1年以上もの時間が過ぎ去ってしまい、3月には卒業してしまいました。
下着を脱がすなどのいじめは「重大事態」にあたると文科省の指針にはあります。
平成29年3月付の文部科学省「いじめの重大事態の調査に関するガイドライン」では、重大事態と扱った事例の一つとして、
「○多くの生徒の前でズボンと下着を脱がされ裸にされた。※」との事例が示され、さらに、
「※の事例については、通常このようないじめの行為があれば、児童生徒が心身又は財産に重大な被害が生じると考え、いじめの重大事態として捉えた。」と補足されています。
また、ガイドラインの中では、被害者が申し立てた場合、学校は重大事態を前提に報告・調査するように規定しています。
したがって、本来であれば、保護者からの訴えがあった時点で即座に「重大事態」として認定されなければならなかった事案です。
その後、この中学生は2018年に不安障害と睡眠障害の診断がくだされています。放置されなければ、ここまで至ることはなかったとも考えられる残念な事件です。
学校は、保護者からの訴えがあったことで、加害生徒への聞き取りをしたようですが、被害生徒への説明はとても納得できるようなものではありませんでした。
「学校から遊びと説明された。いじめを軽く見ていると思った」と男子生徒は語っています。
「本人がいじめとかんじていたらいじめ」として扱うという原則にさえのっとらずに、本人に無理やり説得し口止めしようとした事実が浮かび上がってきます。
さらに学校は失策を重ねて、保護者が精神疾患を発症したと訴えてからも、半年以上「重大事態」として扱わずに第三者委員会の設置などもされませんでした。
しかも、今年2月になってやっと、教育委員会から、「重大事態に認定し、第三者委を設置したい」と伝達されたのですが、その際にこれまで認定しなかった理由を、「調査が被害生徒の負担になることなどを考慮した」と述べたというのです。
あきれるばかりの対応です。身勝手すぎます。
都合が悪くなったから、「いじめと認めた」としか思えません。
学校関係者は、本人や保護者が重大事態だと訴えたら、「学校は重大事態を前提に報告・調査するということが、国としての方針なんだ」ということをしっかりと心に刻んでいただきたいと思います。
もっと簡単に言えば、「被害者の立場で考える」ということです。
学校の対面とか、教師のプライドとか、仕事が増えるとか、被害者には関係ないのだと、常に自らに言い聞かせながら、いじめに対処していただきたいものです。
一方、神奈川県茅ケ崎市の小学校では、いじめを受けて不登校になった男子児童を担任が放置したということで、担任を停職1ヶ月、校長を減給6ヶ月、教頭を戒告の懲戒処分とした、というニュースがありました。
神奈川県教委の判断は当然だと思いますが、ここまで踏み切る県教委は全国的にはまれにしかありません。
現在、いじめ防止対策推進法では、教師の懲戒処分が検討されていますが、早急に法制化し、呉市のような事案にならないようにしていただきたいものです。
4月はいじめが少ない月です。
だからこそ、学年の最初の月が重要な意味を持ちます。
子供たちは、新しい学年、新しい友だち、新しい学校で大きく環境が変わって、不安になることも多いことだと思います。
保護者としては、子供たちの小さな変化に、すぐ気付くことができるように、こまめにお子さんとコミュニケーションを取ってあげてください。
私たちも保護者の皆様のお役にたてればと考えております。
ご遠慮無く、ご相談いただければ幸いです。
一般財団法人 いじめから子供を守ろうネットワーク
代表 井澤一明
井澤一明ブログ: http://ameblo.jp/kzizawa/Facebook: http://www.facebook.com/kz.izawaTwitter: @kzizawa

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