★☆ 貴人との出会い ☆★ 時折、子供時代を振り返ることがあります。自分では至って普通の子供のつもりでしたが、実は大人から見れば、あまり可愛げのない存在だったようです。まあ三つ子の魂百までといいますから、昔も今も、ほとんど同じということでしょうか。小学校6年の時には、担任の先生から、こう言われました。
「お前には、子供らしさがない」
そんなこと言われたって困ります。心の中で「子供なんだから仕方ないだろう」なんて思いながら、上の空で小言をやり過ごしてました。自分では分かりませんが、目障りだったんでしょうね。先生の言動を鼻で笑っていたり、ひねこびた発言を連発していたのだと思います。
兄が障がいを持っていましたので、普通の子供よりも余分に世の中が観察できたのかもしれません。もっとも、嫌な面ばかりを見ていたと言えますが、いろいろな経験をさせてもらえたのは事実です。
そりゃあ、見ただけで兄は普通じゃありませんから、気になって見ちゃうのは仕方ありません。でも見世物じゃああるまいし、興味本位でジロジロ眺める人がいて、これには腹が立ちましたね。逆に、気づかないフリをして、兄の存在を無視してくれる人。これは感謝でした。そのころは一応「子供」でしたから、「見世物」の視線はつらかったです。
哀れみの視線に、バカにする視線。そっと手を差し伸べてくれる人あり、また、迷惑がって邪険にする人あり。本当に人それぞれです。「子供ならまだ仕方ないけど、大人になっても、こんなバカなままなの?」なんて思うわけです。まあ少し「ひねこび」ますわ。今考えてみると、その頃、大人社会に幻滅していたかもしれません。
高学年になってくると、大人社会の影やら闇やらが見えてきます。欲望渦巻き、弱肉強食の現実。そしてその中で、偽善者のどれだけ多いことか。そんな汚辱に染まるくらいなら、人間やめたほうがまだマシだというのが、その当時の本音です。学校の先生すら、心から信用できませんでした。だってハンパに見えますもの。いやホント、やなガキですね。
その「大人社会の幻滅」は、たった一人の人間との出会いで、雲散霧消しちゃいました。尊敬できる大人と、生まれて初めて出会ったのです。それはボーイスカウトの隊長です。
誰の人生にも、運命をコロッと変える「貴人」との出会いがあると聞きます。私にとっての「貴人」が、この隊長だったわけです。ボーイスカウトの「ちかい」と「おきて」を純粋に信じて実行し、裏表などまったくありません。知行合一を地で行った隊長には偽善の余地などありません。スカウト技能や野外活動のスキル、経験、体力、気力と全てに超人的でした。尊敬というよりは「賛仰(さんぎょう)」する対象だったかもしれません。
こんな人がいたのですから、大人社会への幻滅など消し飛びました。子供の認識では、この世の中の素晴らしい面が理解できなかっただけで、世の大人たちを裁くなど、百年早いと思い知らされたわけです。
ホントは、尊敬できる「貴人」など、どちらかというと絶滅危惧種でして、幻滅する大人ばかりだというのが事実に近いとは思います。しかし、一人だけでも「貴人」と遭遇すれば、「世界はまだ捨てたモンじゃない」と希望がわいて、生きていけるようになるもんです。
いじめられたり、不登校だったりと、大変な環境で大人社会に幻滅している子供たちも、本当にたくさんいるでしょう。「ボーイスカウトやってたらなあ」「尊敬できる大人が、周囲に一人でもいたらなあ」などと、自分の経験と重ねて痛感したりしてます。
でも、自分で探さないと「貴人」はいないんですよね。学校教育に期待できなければ、社会教育の方ではいかがでしょう。技術やスキルだけ教えるところではなくて、ボーイスカウトや武道のように、精神性を根底に持つところなんか、求道者や修行者のような「貴人」がゴロゴロしているかもしれません。もちろん、学校の先生にだって「貴人」はいますし、素敵な経営者やら芸術家にもいるでしょうし、農家にも達人はいらっしゃいます。
社会に幻滅し、つらい環境にあるならば、そんなときこそ見聞を広める時です。自分にとっての「貴人探し」をなされたらと思います。人それぞれ「貴人」は違うでしょう。限られた自分の経験と知識だけでは、世界に失望してもおかしくはありません。しかし世界は驚きと感動に満ちているのも事実。悪い人もいるかもしれませんが、同時に素晴らしい人々もいるのも、これもまた事実です。
そしてまた先を歩む大人たちは、後から続いてくる人たちのために、自らが「貴人」となる義務があると思います。自分が悩み苦労して乗り越えたことは、人生の勲章でもあるとともに「智慧」の宝庫ともなります。その「智慧」を以って、自らも「貴人」となる尊い義務を果たしましょう。狭い世界に閉じこもって絶望してる子供たちのために、広い世界が光に満ち溢れていることを、行動によって後姿でもって示しましょう。
現在、世界は「貴人」を、絶賛大募集中です。
飯田 剛

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◆◇ 戦後日本と「いじめ」の対応 ◇◆ 教育現場に長く身を置いてきましたので、何度か「いじめ」問題に遭遇し、その都度対応してきました。しかし、自分たち教員集団が見落としている事案もあったのではないかと考えています。おそらく、あったのだろうなと思います。
高校には「懲戒指導」がありますので、事実を把握した上で、問題が大きければ、戒告・謹慎・停学、そして退学までの処分を行うことになります。それが一定の抑止力になっていると感じています。小中学校の場合は懲戒の範囲が限られますから、解決に向けた取り組みに大変な労力がかかることと拝察します。
「いじめ」問題は被害者を守り、不利益のないようにすることは当然欠かせませんが、加害生徒への対応、両者の保護者への対応などに思いを巡らすと、しんどく感じることもあるだろうと思います。私のささやかな経験の中には、加害生徒に懲戒指導を与える前や進路変更(自主退学若しくは自主転学)をお勧めする場合には、加害者側の保護者の方からクレームをいただくことがありました。
ある時は、継続的な暴力と金銭強要を伴う事案に出くわしました。内容が内容だけに、私は警察に通告し連携を取りながら、被害者の安心・安全の確保、及び、金銭的損害の回復と、加害者の立ち直りを試みました。その時には、加害生徒に進路変更をしていただくようお願いすることになりました。加害者の保護者の方から「先生は息子を警察に売った」と言われました。私は少し悲しく感じました。
また、いくつかの「いじめ」の事例の情報を知る中で、不思議に思う対応があります。それは、被害者と加害者を「話し合わせる」という手法です。犯罪被害者と加害者を話し合わせて解決するということなのでしょうか。対等な関係同士のけんかならば、それでよいかもしれませんが、「いじめ」においては心理的に対等な立場ではないことは明らかです。
いじめの当事者同士が、その解決に向けて「話し合う」ということに、違和感を覚えます。「話し合えば」何でも解決できるというお花畑的発想だと思います。
これがまさに、戦後の「平和主義」に通底すると思えてなりません。かつての同僚の教員の方の中にも、「自衛隊の軍備や日米安保条約はいらない。攻められそうになったら話し合えば解決する」と仰る方がいらっしゃいました。
国防問題と「いじめ」問題は同一には考えらえませんが、「話し合い」では、軍事力等の国力の弱い立場の方が被害を受けることは明らかです。問題の解決につながりません。「いじめ」や不当な圧力に屈しない備えや対応が必要です。
「いじめ」に関しては、被害者はいうまでもなく、加害者にとっても自分の人間としての「輝き」を損なってしまうことになります。保護者の方や学校の先生方が、心を込めて寄り添い解決策を実行することが大切だと思います。
国防も「いじめ」も、悪を押しとどめる体制づくりが欠かせません。その意味で、軽薄な戦後の「平和主義」を克服する必要あり、と考えます。
元公立高校校長 清川 洋

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◇ 代表メッセージ ◇
◆◇ 教育者は「いさぎよい」姿勢を ◇◆近畿では木枯らし1号が吹いたとのことですし、北海道からは雪の便りも届いています。
東京近郊では、朝の気温が10度を下回り、季節は一日一日、冬へと向かっていっています。
2017年4月に長崎市の私立高2年の男子生徒が自殺し、第三者委員会は2018年11月に「いじめが自殺の要因」としていました。
しかし、学校側はこれを不服として調査結果の公表を拒否しておりました。
この調査結果を受け取ってから一年後の今月に、学校が公表に応じたとのことです。しかし、学校側は「自死との因果関係に論理的飛躍がある」などとする見解を表明しています。
( http://www.kaisei-ngs.ed.jp/wp-content/uploads/2019/11/20191107_report.pdf )
しかも、学校はHPに掲載した文書の中で、「第三者委員会に対し根拠資料の開示や説明を求めたが、拒否され続けてきた」などとして、第三者委のメンバーに対し、近く長崎簡裁に調停を申し立てる予定だと報道されています。
この事件では、両親が記者会見し、自殺の数日後に学校側が、「突然死したことにした方が良いかもしれない」、「転校したことにもできる」などと提案をしていた事実が明らかになっています。
隠蔽工作を行い、さらに「いじめが自殺の要因」とされると調査結果を公表せず、いまだに認めようとしないという学校の姿勢は非難されても当然だと思います。
もしも第三者委員会の結論が間違っていると主張したいのであれば、なぜ、再調査委員会を組織しなかったのか、疑問が残ります。
あるいは、調査結果を受け取って、すぐさま裁判で是非を問わなかったのでしょうか。
やれることはあったはずです。
一年も放置しておいて「なにをいまさら」不服を申し立てるのでしょうか。
対応がおかしいことを学校自らが認めているようにしか見えません。
この学校は、ミッションスクールであり、教育理念の一つとして、『「己のごとく人を愛せよ」とのキリスト教の愛の精神により、人間の尊さを学び、思いやる心を大切にする教育を行います。』と掲げています。
宗教の学校であり、教育者である『聖職者』であるならば、天に召されたときに、イエス・キリストの目の前にて、「私は聖職者として立派な人生を生きました」と言えるようでなくてはならないと思います。
教育者は保身をはかるのではなく子供たちに恥じない「いさぎよい」姿勢を示してほしいものです。
私たちもひとりひとりの子どもたちの抱えている悩みを一緒に考えられる大人でありたいと思います。
先日、「NPO法人BONDプロジェクト」さんからメールをいただきました。
NPO法人BONDプロジェクトさんは、「10代20代の生きづらさを抱える女の子のための女性による支援」をテーマに、居場所を失った女の子の自己肯定感向上や自立に向けた支援を行っている団体です。
ちなみに代表の橘ジュンさんは、渋谷の街でさまよう女の子の声を聞き続けていることで有名です。
そのBONDさんが、東京都自殺対策事業として、「東京都在住の小学生・中学生の女の子専用LINE」を、期間限定で開設するそうです。
( LINE ID: @bondproject )
相談できる日は、
2019年 11/10・11/24・12/8・12/29
2020年 1/12・1/29・2/9・2/23
相談受付時間 午後4時~午後7時
あくまでも、東京都に住んでいる、小・中学生の女の子専用とのことです。
その他の電話、メールでのご相談は、NPO法人BONDプロジェクト( https://bondproject.jp/ )をご参照ください。
教師間の「いじめ」のニュースも相次いでいます。大人ですから明確に暴行事件、傷害事件として報道してほしいものです。
さて、年末に向けて、子どもたちにとっては大切な時期です。なにか気にかかることがあればご相談いただけたらうれしく思います。
一般財団法人 いじめから子供を守ろうネットワーク
代表 井澤一明
井澤一明ブログ: http://ameblo.jp/kzizawa/Facebook: http://www.facebook.com/kz.izawaTwitter: @kzizawa

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☆★ いじめの認知件数公表について ★☆ 10月17日、文部科学省から、昨年度の「いじめ認知件数」が発表されました。(注1)
文科省の調査によると、平成30年度(2018年4月~2019年3月)に、全国の小中高校などが認知したいじめの件数は54万3,933件、前年度(41万4,378件)から約13万件増加し、過去最多となりました。
学校別にみると、小学校42万5,844件(前年度31万7,121件)、中学校9万7,704件(同8万424件)、高等学校1万7,709件(同1万4,789件)、特別支援学校2,676件(同2,044件)と、特に小学校で、10万件以上増えていることが明らかになりました。
また、いじめによって生命等への危険や不登校になった疑いのある「重大事態」についても、小学校188件(前年度145件)、中学校288件(同224件)、高校122件(同102件)、特別支援学校4件(同3件)で、全体では前年度を128件上回る602件と、いじめ防止対策推進法の施行で集計が始まった平成25年度以来最多でした。
いじめ認知件数が増加したことについて、文科省は、「初期段階のものも積極的に認知し、個別の事案に対応している」と、前向きにとらえていると報道されています。
「いじめゼロが良い学校」という考え方は淘汰されて、「軽微ないじめも見逃さずに解決する学校が良い学校」と、先生方の意識も変わりつつあるように思えます。
ただ、今回の調査でも、地域や学校によって意識に差があることがうかがえます。
都道府県別、指定都市別の児童生徒1,000人当たりの認知件数をみると、指定都市では、新潟市が、児童生徒1,000人当たり250件、都道府県では、宮崎県が101.3件と報告しているのに対して、佐賀県はわずか9.7件しか認知していません。
さらに、いじめが1件もないと報告している学校は19.2%と、ほぼ5校に1校の割合です。確かにいじめがゼロの学校もあるのかも知れませんが、5分の1の学校がそうであるというのは、あまりにも現実離れしているように思えます。
いじめの正確な認知を推進するために、文部科学省は、昨年3月26日付の「通知」で、各学校において、いじめの認知件数がゼロであった場合は、そのことを児童生徒や保護者向けに公表し、検証を仰いで、認知漏れがないか確認することを求めています。(注2)
全学校の5分の1で、本当に、子供や保護者に対して、いじめがゼロで間違いないかの確認をしているのか、かなり疑問です。
各学校が独自のいじめの定義を決めるなどしているために、いじめの基準がまちまちになってしまっており、このようなことが起きていると言えます。
また、調査結果では、いじめ認知件数やいじめの態様等のほか、いじめ加害生徒に対する措置や、いじめ被害生徒への対応等も明らかにされています。
私たちのところへの被害者側からの相談では、
「いじめっ子がいる教室には怖くて入れない、でも、被害を受けたほうが保健室登校させられて、教室で授業を受けられないのはおかしい。加害生徒を別のクラスに替えてほしい」
「クラス替えが無理なら、いじめ防止対策推進法に基づいて、加害生徒を今の教室から出して、別室で勉強するようにしてほしい」
という要望が実に多いのですが、加害生徒に対する措置に関しては、ほとんどの学校がなかなか認めてくれません。
文科省の調査結果を見る限り、加害児徒の「学級替え」、被害生徒の「学級替え」ともに、多くはありませんが行われていることが示されています。
「クラス替えはできない」という学校に対しては、「他の学校では行われていると文科省が発表している」事実を示して交渉することで、対応が変わることもあります。
また、被害者側が要望する、加害生徒を今の教室から出して教室以外の別室で学習させるというのは、いじめ防止対策推進法が「いじめに対する措置」の一つとして定めているものです(同法23条4項・注3)。
この「別室指導」について、今回の発表では、6万1,569件、いじめ全体の11.3%となっています。
私たちへの相談では、クラス替えできたという事例はありますが、加害者を別室で学習させたという話は聞いたことがありません。
ここまでの数の「別室指導」が行われたのでしたら、しっかりとしたいじめ指導が示されているとは思うのですが、この数値を見る限り、「加害者を別室に呼んで叱った」数と勘違いしているのではないかと思われます。
いじめのご相談を受け付けています。ご心配なことがありましたら、ご遠慮なくご連絡ください。
いじめから子供を守ろう ネットワーク
松井 妙子
(注1)
「平成30年度 児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸問題に関する調査結果について」file:///C:/Users/ijimamo/AppData/Local/Microsoft/Windows/INetCache/IE/31V00UBW/1410392.pdf (注2)
平成30年3月26日 いじめ防止対策の推進に関する調査結果に基づく勧告を踏まえた対応について(通知)http://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/seitoshidou/1409382.htm(注3)
いじめ防止対策推進法
(いじめに対する措置)
第23条 (1項~3項 省略)
4項 学校は、前項の場合(注:いじめがあったことが確認された場合)において必要があると認めるときは、いじめを行った児童等についていじめを受けた児童等が使用する教室以外の場所において学習を行わせる等いじめを受けた児童等その他の児童等が安心して教育を受けられるようにするために必要な措置を講ずるものとする。

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