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◆◇ 川口市いじめ不登校訴訟 -教育者の嘘は子供を深く傷つける- ◇◆ 

191230 さいたま地裁
【写真】 さいたま地方裁判所 (さいたま市浦和区)

◆◇ 川口市いじめ不登校訴訟
 -教育者の嘘は子供を深く傷つける- ◇◆


 12月25日に、いじめ不登校事件の裁判が、さいたま地裁で開かれ、ご厚意により傍聴する機会を得ました。
 裁判所の1階で被害生徒のお母様が待っていてくださり、裁判を傍聴し、その後の記者会見にもご一緒させていただきました。

 この事件は、2015年に川口市の市立中学に入学した男子生徒が入学直後からサッカー部でいじめや体罰を受け、中2の2学期の16年9月からは長期の不登校になった事件です。
 2018年6月、学校側の対応が不適切だったとして、生徒(現在高2)が、川口市に損害賠償を求めて訴訟を起こしたものです。

 2017年2月には、第三者委員会が発足、翌18年3月に、7項目の行為がいじめと認定され、「いじめ行為が不登校の主たる原因と考えられる」との調査報告がなされています。
 調査報告書の公表にあたっての記者会見では、川口市の教育長からのコメントが読み上げられました。
 「今回のいじめ調査委員会の調査結果を教育委員会としても真摯に受け止め・・(中略)・・
 いじめにより生徒が不登校に陥る事態を招いてしまい、その間、初期段階で組織的に迅速な対応が遅れてしまったことで更に生徒を傷つけて信頼を損ね・・(後略)・」
という内容で、この段階では、教育長はいじめを認める発言をしていたのです。

 しかし、訴訟になった途端に川口市は、一貫して「いじめはない」と態度をひるがえしました。第三者委員会が認定した7項目のいじめ事実に関しても、「先に、被害生徒が暴力をふるった」などと反論したり、様々な言い訳を書き並べ、「いじめではない」としています。

 このいじめ訴訟に関しては、いじめを認めないことも大きな問題になっていますが、それ以外に、市側の主張の問題点がマスコミ等でも指摘されています。
 簡単にまとめてみると、
1. 「いじめの訴えは母親からのみで、被害生徒との直接面談や、本人からのいじめ被害の確認ができなかった」と主張し、その理由を「母親が妨害したため」だとする校長の陳述書を証拠として提出しています。
 しかし、実際には、生徒は部活顧問や担任に何度も相談しており、不登校になった後も、自宅に来た担任や校長と直接、話していることが明らかになっています。
2. 市は、「いじめ防止対策推進法」について、「法律としての整合性の欠如」、「教育現場に与える弊害を看過しがたい欠陥を持つもの」等であり、同法の「いじめの定義」に該当しているとしても、「被害生徒に対する違法な加害行為にはならない」と強弁しています。
 川口市は、「いじめ防止対策推進法を遵守しない」と宣言しているかのようだと批判が集中しています。
3. 市が証拠として提出した警察作成の文書に、虚偽があったことが判明しています。
 警察の文書には、学校で開かれた会議に出席していた警察の担当者が、被害者の母親と弁護士に、「被害届の件については、加害生徒は暴力を認めているが、被害生徒が先に2回、足蹴りしていた事実があり、原因を作ったのは被害生徒だと考えられるので事件化が難しいと伝えると、二人とも納得した」旨報告されていましたが、このような事実は存在しなかったというものです。
 しかも、市は、この文書が「虚偽文書」であると認識しながら、裁判所に証拠として提出したという、とんでもないことが起きているのです。

 お母様とお話ししましたが、被害生徒が最も傷ついていることは、「何回も先生に、いじめを訴えていたのに先生たちが平気で嘘をついている」ということだそうです。

 上記2の「いじめ防止対策推進法」に欠陥があるとの主張は、日本中から批判をあび、ネットでも大炎上しました。
 川口市の教育長は、定例会見で、「裁判での主張であって、法を否定しているわけではない」などと釈明しています。批判されたから、理由を後付けしたようにしか見えませんが。
 しかし、文部科学省は、法に従うべき行政機関が、法廷で「欠陥がある」と主張したことを重く見て、文科省に、教育長と教育部長を呼び、生徒指導室長による事情聴取を行いました。
 教育長は、「わかりやすく説明するために欠陥という言葉を用いた」、「法を否定しているとは考えていない」などと説明したと報道されています。
 対応した文科省生徒指導室によると、
「真意を何度も繰り返して尋ねたが、『欠陥があるとは考えていない』と同じ答えを繰り返したので、これを教育長の言葉として受け止める。今後の対応を注意して見ていきたい」とのことです。

 本当に、法に「欠陥があるとは考えていない」のであれば、「欠陥がある」との法廷での主張は撤回するはずです。しかし、現実には、その後も、市は裁判での主張を維持したままです。
 文科省の追及にはしおらしく答えて、結局は何もしない。
 文科省なんて「ちょろいよ」と思っているかも、あるいは「私が法律だ」と主張したいのでしょうか。
 教育長は、教育者の一人として川口市の子供たちに恥ずかしくない姿勢を見せるべきです。

 上記3の虚偽内容の警察文書については、「警察までが隠蔽するのか」と大問題になりました。
 警察は謝罪し、直ちに文書の虚偽部分に二重線を引いて削除しました。被害生徒のお母様が、記者会見で、線が引かれた警察文書の写しを見せてくれました。今後、正しい文書が作成されることになっているようですが、お粗末な対応には間違いありません。

 大きな問題は、市は虚偽文書であることを知りながら、裁判所に証拠として提出したことです。
 学校での会議には校長や教頭、教育委員会らが同席していたのですから、警察文書に書かれた内容が、実際の会議での警察の発言と異なる虚偽であることに市側は気付いているのです。
 虚偽文書と認識しながら裁判所に提出することは、「虚偽公文書行使罪」という立派な犯罪です。弁護士も知っていたのなら同罪です。

 傍聴後の記者会見は県庁記者クラブで行われ、テレビカメラをはじめ多数の報道機関が参加しました。被害生徒の弁護士とお母様が会見し、報道関係者からは質問が相次ぎ、関心の高さが窺われる記者会見でした。

 川口市では、この訴訟以外にも、重大ないじめ事件が複数報道されています。
 本年9月8日には、男子生徒(高1)が、マンション11階から飛び降り自殺しました。中学でのいじめが原因で、今まで3回自殺未遂をして、自殺未遂の後遺症で車いす生活になっていました。
 自宅に残されたノートには、
「教育委員会は大ウソつき。」
「いじめた人を守ってウソばかりつかせる。いじめられたぼくがなぜこんなにもくるしまなきゃいけない」
「くるしい、つらい、ぼくの味方は家族だけ」
「今度こそさようなら」、等と書かれていました。

 また、今年の4月には、川口市の市立小学校を卒業したクルド人の少女が、学校ぐるみのいじめにあっていたことが報道されました。
 6年生になって校長が変わってから、いじめがエスカレートし、男子に背中を蹴り続けられたり、座っている椅子を倒されるなど、陰惨ないじめが続きました。
 保護者らが学校に相談しても、「(少女は)心が弱いから」などと言われ、校長も教頭も担任も、教員は誰も味方になってくれなかったと報道されています。

 川口市のホームページを見ると、
「川口市は、いじめのないまちづくりを目指します」
との宣言が書かれ、「川口市いじめから子どもを守る委員会」の相談窓口の電話番号が書かれています。

 しかし、これまでの教育長の姿勢からはまったく逆の印象しか受けません。
 「いじめを受けるのは本人に問題がある。いじめられたとしても、その子を守る必要なんかない。いじめられている被害者を黙らせれば、いじめはないことになる」、と言わんばかりで、その考えを川口市の全教職員に徹底させているかのようにさえ見えるのです。

 川口市が真剣に「いじめのないまちづくり」を目指すのなら、
なぜ、「いじめ防止対策推進法」は欠陥があるから守らなくていい、と主張するのか。
 なぜ、文科省の指導にも、第三者委員会のいじめ認定にも従おうとしないのか。
 裁判所が、それをどう判断するのか。
 今後の経緯を見守っていきたいと思います。

 いじめのご相談を受け付けています。ご心配なことがありましたら、ご遠慮なくご連絡ください。

 最後になりますが、今年も一年間、さまざまにご指導、ご支援を賜り、一般財団法人いじめから子供を守ろうネットワーク一同、心より感謝申し上げます。
 よいお年をお迎えください。

いじめから子供を守ろう ネットワーク
松井 妙子


 

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[ 2019/12/30 21:31 ] メッセージ | TB(0) | コメント(0)

★☆ いじめを解決するのはだれなのか。-スクールソーシャルワーカーの心がけ- ☆★ 

191221 ガラスの天使3

いじめを解決するのはだれなのか。
―スクールソーシャルワーカーの心がけ―

 これまで、スクールソーシャルワーカーとして、「子どもがいじめにあい、解決したいのでどうしたら良いか」という保護者からお話を聞き、相談にのり、解決への道筋を示し、保護者をエンパワーメント(勇気づけて行動を起こさせる)するということを長年してまいりました。
 でも、「私が解決した」のではなく、「保護者たちの熱意」こそが、いじめから子どもを守ってきた、と言っても過言ではありません。
 実際のところ、いじめを解決できたのは、学校現場の教師たちの努力であり、学校長のリーダーシップであり、保護者やPTAの理解と協力があってこそだと言えます。

 社会の要請を受けて、教育委員会や市町村の所属である、この職種(スクールソーシャルワーカー)が、これからも増え続けていくと思われます。
 元教員だけでなく、本来は医療や福祉の分野で活躍する社会福祉士、精神保健福祉士といった国家資格を持った方が基盤になります。

 そのため、「社会福祉士国家試験」では毎年のように、スクールソーシャルワーカーに関する問題が出題されています。その中には、いじめを題材とした出題も少なくないのです。

 昨年度(第31回)の社会福祉士国家試験の問題をご紹介します。  

問題96 事例を読んで、Fスクールソーシャルワーカー(社会福祉士)のチームアプローチに基づいた対応として、適切なものを2 つ選びなさい。
〔事 例〕
小学生のG君(9歳、男児)は、同じクラスの児童から、「気持ち悪い」と言われたり、仲間はずれにされたりするなどのいじめを受けていた。
G君の友人から学級担任に、「G君がいじめられている」と心配が伝えられたため、学級担任が休み時間や放課後の様子を観察したところ、いじめの事実が明らかになった。
学級担任は校長に報告し、その後、教育委員会からFスクールソーシャルワーカーが派遣されることになった。

1 いじめた児童の保護者に連絡し、G君への謝罪を求める。
2 警察署に通報し、いじめた児童を指導するために援助を求める。
3 加害児童を他校に転校させるよう管理職に助言する。
4 児童が相談しやすい環境づくりについて学級担任の相談に乗る。
5 情報収集とアセスメントをもとに、校内ケース会議で対応を協議する。

 正解は、4番と5番です。
 しかし、読者のみなさんは、「なぜかしっくりいかない」、「もやもやした感じ」をお持ちになられたのではないでしょうか。
 なぜ、いじめの相談をしたら、教育委員会からスクールソーシャルワーカーが派遣されるの?
 その人が派遣されないと、イジメは解決できないの?

 もともと、チームアプローチ(多職種連携)とは、医療や介護の世界で、医師や看護師、ソーシャルワーカーや介護士など多くの専門家が力を合わせて、患者もしくは利用者の利益のために行う連携のことです。
 イメージとしては、学校が「ワンチーム」となって、いじめ問題にあたる体制が推奨されており、そのためのコーディネーター役として、多くの専門家の力を引き出し、福祉の専門家としてアドバイスをする立ち位置がスクールソーシャルワーカーといえます。
 人と環境との間に介入するソーシャルワーカーらしく、問題の背景にある、家庭の貧困や児童虐待、人間関係や制度に変化をもたらすために粘り強く活動していく・・・。

 たしかに、いじめから長期の不登校になってしまった、あるいは精神疾患となってしまった、などの困難なケース等には必要な仕事かもしれません。
 しかし、少し考えてみてください。困っている人はだれですか。大事なことは、早く解決することではないでしょうか。子どもたちも当然、早期解決を望んでいます。

 担任の相談にのって、担任を励まし、支持していくこと、先生に元気になっていただくことはたしかに必要ですが、いじめを解決するためのノウハウを教えることのほうが、より重要なのではないでしょうか。

 そして、誤解を恐れずに言えば、一番、不可解に感じるのは、「ケース会議」です。
 もちろんワンチームになるため、目標を明確化することが目的なのですが、いじめがあったと認めたうえでのケース会議は、利益相反する人をメンバーとするという、ストレスフルな状況をつくり出すこともあります。ときには不参加という残念な結果をもたらすことがあります。
 学校組織における意思決定者は校長ですので、校長が不在であれば、会議そのものが意味を持ちません。
 また、守秘義務とそれぞれの職責との兼ね合いは、いかがでしょうか。つまり、ケース会議と言っても、ピンからキリまであるということです。

 介護のためのケース会議では、病状やかかりつけの医師などの情報共有が大切です。サービスの契約なので本人の意思は明確です。
 反対に、非行・犯罪や児童虐待のために集まるケース会議のメンバーは、それぞれ専門家で公務員であり、守秘義務は守られ、問題を解決しようというタスク機能があります。個人情報を取りあつかう明確な根拠があります。

 一方、いじめ問題では、高い人権意識が求められます。
 被害児童をケース会議の中心に置く、つまり、被害を受けている子に、どのようにアプローチするかという観点や、被害児童がなぜいじめられたか、被害児童の家族関係などといった観点から会議をすると、児童やその家庭の了解を得ないまま、プライバシーを話し合うことにもなりますので、非常にあやういのです。
 しかしながら、この場に、児童委員や民間の組織を参加させるには高い壁があります。
 また、だれがどのように職責を果たすのか、不明瞭です。

 その結果、「被害児童の家庭に問題がある」、「本人がおとなしすぎる。性格の問題だ」などと、いじめられた被害者に責任があるとされてしまい、「様子を見ましょう」とか、「被害者をサポートしていきましょう」などという提案がなされ、結果、「いじめは解決しない」ということになります。

 これまでの経験では、ほとんどの場合、「加害児童」やその家庭をケース会議の中心議題に置くというのは見たことがありません。
 加害児童は指導されることもなく、通常のごとく登校し、家庭での不満を学校で解消し、いじめを繰り返します。
 被害児童は、不登校になります。
 被害児童を中心に置くと、学校は「楽」なのです。加害児童に対しての指導スキルのない学校では、対応に困りますから、被害児童を中心に置きたがるのです。

 けれども、本来の教育の使命、つまり加害児童を反省させ、謝罪に持っていくためには、教育的な力量や経験が必要です。それは先生の仕事なのです。

 実際のところ、いじめが起きた小学校で、効果が上がった方法は、
(1) 予算をつけてもらい補助教員を採用する。または、シフト体制をとり別の教員(OBでもよい)に応援にきていただく。
(2) クラスを半分に分けたり、教科別に生徒をわけたりして、加害者と被害者の学習環境をわける。
(3) 毎日が学校開放日(つまりは授業参観)とし、PTAや保護者に教室にお越しいただき、大人の眼がつねに光っている状態にする。
(4) スクールソーシャルワーカーは、休憩時間には、すすんで子ども達の遊びに入り見守る(自然な形で被害者のガードをする)
(5) PTAや地域の方々の協力を得て、登下校時には大人が子ども達と一緒に歩く。

 上記は一例ではありますが、このような方法で、これまでの環境をかえて、子ども達が静かに学習でき、運動や遊びができるようになりました。
 子ども達の心も安定し、いじめはなくなりました。

 これらを決断し、教育委員会を動かし、保護者にはたらきかけたのは、校長先生です。
 そして、校長先生を支えたのは、決してあきらめない、教育の使命を知る良心的な教員たちでした。
 大切なことは、手順や方法ではありません。いじめから被害者を守り、いじめられない環境をつくり出すことなのです。スクールソーシャルワーカーは影の根回し役でよいのです。

 子どもをいじめから守るのは、保護者、親のつとめです。
 そして、学校で、いじめを解決するのは、先生なのです。それを忘れないでください。

 いじめを解決する相談を受け付けています。ご遠慮なくご連絡いただければと存じます。
 
社会福祉士・精神保健福祉士
元保護観察官
前名古屋市教育委員会 子ども応援委員 SSW
現福祉系大学 講師  堀田利恵


 

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[ 2019/12/21 20:31 ] メッセージ | TB(0) | コメント(0)

◇ 代表メッセージ (2019年12月) ◆◇ 学校に付き添いました。◇◆ 

191205 冬木立

◇ 代表メッセージ ◇
◆◇ 学校に付き添いました。 ◇◆


師走、12月に入りました。
令和元年の今年は、四季の移り変わりが崩れ、大きな災害も続くなどして、天候が安定しない一年だったように思います。
でも、出会った子供たちをみていると、本当に精いっぱい生きているように見えました。

先週、いじめの相談者と学校を訪れました。
その子は、6月から不登校になっていて、もう既に11月の末。
保護者からは、「転校を認めて欲しい」と学校、教育委員会に何度も申し出ていたのですが、そのたびに
「転校の前例がないので認められない。お子さんがどうしたら学校に来られるようになるか、学校と話して欲しい」
との回答でした。
どうしようもなくなって、こちらにご相談いただきました。

教育委員会は、学校との話し合いに立ち会うつもりもありませんでしたので、お母さんと相談し、私たちの方から教育委員会に直接電話をし、
「もう既に重大事態である。診断書も出ている。放置しているのは学校と教育委員会ではありませんか」

結局、当日は、学校、教育委員会、保護者、そして私をいれての話し合いを開催することができました。
保護者としては「転校を認めて欲しい」ということなのですが、相変わらず学校は「前回、ご質問いただいたいじめの原因と学校の対処について説明します」との言葉で始まりました。このことは保護者から見れば、学校から何度も聞かされていた話の繰り返しでしかありません。

保護者と私からは、
「電話でも話しているように、30日以上休んでいるし、医師の診断もある。重大事態だとわかっていますか」
「首長への報告義務もありますし、第三者による調査委員会も開かれて当然の案件である」
「本人は、今の学校は怖い、行ったらいじめられると登校を拒否している」
「本人の心身の症状は改善されていない」
「文科省からの通知は、いじめによる転校には対応すべきであること」
「重大事態は、保護者からの訴えがあれば、『疑い』の段階でも、重大事態として扱うこととなっていることはご存じですよね」
「したがって、早急に転校を認めて欲しい」との申し出をするとともに、回答の期限を決め、連絡をするように要請いたしました。

話し合いの結果、保護者の要望である「転校」が認められる方向で進んだのですが、その中で、お母さんが「診断書、何通もだしましたよね」と話したところ、校長は「私は受け取っておりませんし、見てもおりません」とのたまわったのです。驚きました。
さらに教頭も「記憶にありませんが」と話し始めました。
お母さんは、担任、教頭に手渡しをし、この話し合いの前には教育委員会にも送っていたのにもかかわらずです。
このことを指摘された後、校長も教頭も、まったく黙ってしまいました。

ここまでくると意図的な「隠蔽」そのものです。
ここまで隠蔽する学校が、いまだにあることが残念です。

さらに、こんなニュースも流れました。
元、埼玉県川口市立中の男子生徒(現在は高校生)が、損害賠償を求めて裁判を起こしています。
その裁判で、市がさいたま地裁に証拠として提出した武南署の捜査関連書面に、「虚偽の記載」があったことが判明したのです。
同署と埼玉県警本部少年課、文書課の担当者らは2日、母親と面談し、虚偽を認めて謝罪し、訂正を約束しています。

元生徒はサッカー部に所属し、部活動中に他の部員に引きずられるなどのいじめを受けて、不登校になりました。
市側が今年の9月の裁判で提出した県警の内部文書には、
「元生徒が、2回足蹴りしていた事実があり、原因を作ったのは被害生徒自身と考えられる」と記載されていたのです。
警察署は「記載者の主観が入ってしまった」との説明していると言うのです。

結局、警察が「いじめられた生徒に原因ある」と言っていたのです。
しかも、母親にはまったく別の内容で説明していたことがわかっています。
これは「故意」、つまり意図的に行われた報告といえます。
警察が加害者側、あるいは学校の意向に沿って、つまり「忖度(そんたく)」して、虚偽の公文書を作成したと言えます。

私たち一般の人間は、警察が真実を明らかにしてくれるということを、当然、期待してしまいます。
だからこそ、「警察」には権威や権力があるのです。
そこが虚偽報告をするなどあってはなりません。
それでは、いじめ被害者やその家族が助けを求めることができなくなります。
当然、虚偽報告をした担当者や責任者は、懲戒処分がくだされるべきです。社会を不安定にさせるようなことを、そのままにしてはなりません。

本来、学校が「隠蔽する」、あるは「嘘を付く」、「証拠を破棄する」などあってはなりませんし、ましてや「警察」が加担するなど「もってのほか」としか言いようがありません。


まもなく今学期も終わります。
学年末になってからのいじめは、学校側の対応がにぶる傾向があります。
何か、気になることがございましたら、ご遠慮無くご相談ください。

一般財団法人 いじめから子供を守ろうネットワーク
代表 井澤一明

井澤一明ブログ:
http://ameblo.jp/kzizawa/
Facebook: http://www.facebook.com/kz.izawa
Twitter: @kzizawa

 

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[ 2019/12/05 12:37 ] 代表あいさつ | TB(0) | コメント(0)