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◆◇ 心にマスクをつけないで ◇◆ 

200721 マスク生徒


◆◇ 心にマスクをつけないで ◇◆

 「中国」発新型コロナウィルスは、学校にも大きな影響を与えました。

 本年2月27日(木)夕、急遽発表された「休校要請」。
 「4日後の3月2日(月)から春休みまで、全国全ての小、中、高等学校、特別支援学校に休校要請する」というもので、土日をはさむため、2月28日たった1日で対応するしかありませんでした。保護者や子供たちへの連絡、休校中の課題の作成、卒業式の対応などなど、本当にてんてこまいでした。全国の先生方は頑張られました。
 ニュースを見ていると、3月いっぱいで廃校になる小学校では、子供たちが、「春休みになるまで、1日1日毎日、皆で思い出を作ろうとしていたのに」と、突然の休校に涙する姿に心がつまりました。

 3月の卒業式は何とか挙行されたものの、保護者の方は来場できませんでした。在校生の参加も許されず、来賓の臨席もない状態で行われるケースがほとんどでした。生徒や保護者、先生方も含めて、大変残念に思ったことと思います。

 新年度に入っても自粛は続き、4月当初からの授業は行えず、5月下旬に「緊急事態宣言」が解除になり、感染予防対策を講じながら、順次、再開されたのですが、6月ころからの授業再開となった学校が多かったように思います。勉強の遅れを取り戻すために、今年の夏休みは大幅に短縮されます。
 学校では、児童・生徒、先生方のマスク着用、消毒、換気などの措置がとられ、部活動においても「集密」「接触」のあるものは、今でも自粛を要請しております。

 私が非常勤で勤めている高校でも、生徒・職員全員「マスク着用」です。当然、教師は授業もマスク着用で行います。長く話していると、息が苦しくなることもしばしばです。
 私のいる学校はいわゆるマンモス校で校舎も複数あり、授業のために離れた校舎まで移動することも頻繁にあるのですが、マスクをかけたまま急いで移動して階段を上っていると、汗が吹き出し息もあがってきます。
 生徒たちも1日中マスクをかけているのは大変だろうと思います。

 部活動も徐々に再開されていますが、コーラス部や演劇部のような声を出す部活は今も自粛のままです。美術部ではマスクをかけたまま絵を描いているなどマスク着用で活動しています。
 柔道部やラグビー部のような「集密」「接触」のある運動部は、我が校にはありません。野球部やハンドボール部、女子ソフトボール部等は屋外で活動しており、屋外ですのでマスクは外しています。

 外を歩いていても、学校にいても、誰もがマスクを着用しているので、お互いの表情が分からず、とまどう場面が結構あります。
 学校では同じ制服を着た生徒たちがマスクをかけているので、ちょっと離れると誰が誰だか見分けがつきません。ついつい呼び間違えてしまうことさえあります。
 マスクの色や形も様々ある中で、人と人との心理的距離が遠くなったように感じます。

 気心知れた人ならばともかく、そうでない人の場合は顔の半分くらいを覆っているマスクのために、その人の表情が見えず、不安になることがあります。
 通勤中でも電車の中でふと目があってしまって、何か怒られるようなことをしたかな、などと考えてしまうのです。
 心理的距離感が遠くなってしまっているように感じます。

 日本中が新型コロナウィルスの感染を恐れ、恐怖心にとらわれている状況のように見えます。
 このような中だからこそ、大切なことは「コミュニケーション」だと思います。コミュニケーションをとるための第1歩は、TPOにもよりますが、基本的には挨拶を心がけることです。「こんにちは」の一声で、距離が少し近くなるとように感じます。
 大きな声を出す必要はないので、「こんにちは」と軽く言って笑顔で会釈するなど、人間関係の基本である「挨拶」を心がけることで、ギスギスした空気が和らぐことがあります。マスクをしていても、不思議とこちらの思いは伝わりますし、生徒も挨拶を返してくれます。

 学校の先生方も児童・生徒の皆さんに、このようなときだからこそ「挨拶」の励行を指導していただきたいと思います。
 「心にマスクをするな」ということです。
 心にマスクをして、心理的巣ごもり状態になるのではなく、笑顔で挨拶しあうことで、いじめも防げるのではないでしょうか。

元公立高校校長 清川 洋


 

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[ 2020/07/21 23:07 ] メッセージ | TB(0) | コメント(0)

☆★ 希望はあなたの中にある ★☆ 

200711 ハス1

☆★ 希望はあなたの中にある ★☆

■ 「いじめは学校で起きている」を再確認

 新型コロナウイルスの感染防止策の一つとして、小中学校が休校になることが決まった時、自らもいじめられた体験を持っていて、今はこの活動のサポーターをしてくれている女性が、
「いじめられている子にとっては、いじめが無くなっていいですね」とサラッと私に言いました。

 私は、考えても見なかった視点だったので、意表を突かれた感じになって、ストレートに賛成する気にもなれず、
「うーん、学業への影響が大きすぎるからね、そっちも考えると、どうかなあ、よかったねとは言えないかなあ」
とどっちつかずの返事しか出来なかったのを覚えています。

 しかしながら、現実に学校が休校中は、いじめ相談そのものはすっかり減ってしまいました。そして、朝の通学の声が街に響き、学校がほぼ正常な状態に戻った途端に、前回のメルマガでも取り上げられた北海道のいじめ自殺事件が起こりました。

 この事件は、氷山の一角だろうと思います。学校が再開して、結果、いじめも再開若しくは新しいいじめが始まったのです。
 SNSやネット上でのいじめもありますが、やはりいじめが学校を機縁として起きている事を改めて認識させる結果となりました。
 あの女性サポーターの一言は、現在いじめを受けている子からすれば、真実なのかもしれません。

■ いじめられた側の苦しみは永遠、いじめた側は?

 いじめ問題は、ほとんどの人にとって、当事者になるまでは、他人事でしかありません。自殺に至って、ニュースにでもならなければ、学校の中で起きたことが校外に漏れることもほとんどないでしょう。

 しかし、いざそれが我が子がいじめられているということになった時、事態は急変します。
 不登校になれば、保護者は子供から目を離せません。仕事を休んだり、会社に交渉して、働く時間帯を変更してもらったり、更に学校に足を運んで、学校側や加害者とのやり取りをしなければならず、ほぼパニック状態です。

 そして、何らかの形で、いじめから脱出できたとしても、いじめ被害者の心には深い深い傷が残ります。加害者側の真摯な謝罪を得て、真の解決に至るケースで、お子さんも元の学校に元どおり元気に通うことが出来れば良いのですが、なかなかそうはいきません。

 結局、心に受けた深い傷は後々まで尾を引くことになります。
 いじめ被害者の会の様な組織があるとは聞いたことがありませんが、ある時、ある女性からお電話を頂き、是非ということで足を運んだところ、そこは精神疾患を持つお子さんを抱える親の会でした。
 そして、そこで知ったのは、ほぼ全員のお子さんが悲惨ないじめを受けた経験を持つという事実でした。そこで私は、いじめ被害者が自殺に至らずとも、いじめによって陥る極限の状況を目の当たりにしました。

 精神疾患を発症するのは、いじめを受けてから、何年も経ってからであることが多く、いじめが病気の原因である事を証明することは難しいことの様です。
 しかし、本人とその家族は、多くの場合、一生涯その病との戦いで苦しみ続けることになるのです。
 ですから、いじめ加害者が、ちょっとウザいからいじっただけ、とか、そんな一時的なことで済ませられる問題ではないのです。

■ 希望はあなたの「優しさ」

 そんな中で、一つ嬉しい話があります。
 そのお子さんは、つまらぬ嫉妬からいじめに遭いました。学校との交渉も拉致があかず、結局保護者と本人の希望で、転校を選択しました。
 そして、新しい学校、新しい教室、新しい同級生、全く新しい環境にたった1人身を置いて、とても大きな不安の中、新生活がスタートしました。

 私もいじめ相談を受けて、学校との交渉に同席したり、色々と関わっていましたので、気にはなっていましたが、数ヶ月経って、保護者の方から、連絡を頂きました。

 その内容は、新しい学校に慣れたお子さんが書いたという作文でした。そこには、新しい学校で最初に声を掛けてくれて、その学校で初めての友達になってくれたお子さんへの感謝が綴られていました。

 最初はまたいじめられるのではないかと不安だったこと、その友達のおかげで救われたこと、ありのままの自分でいられる今の学校生活がとても楽しいことが、みずみずしく語られています。
 その友人のおかげで、その後立ち直ったお子さんは、受験にも成功し、希望校に進学出来たとのことです。

 私は一つの希望を見た気がしました。
 その友達は、何気なく声を掛けたかも知れません。しかし、そのちょっとした気遣いや優しさが、傷ついた1人の未来あるお子さんの人生に、立ち直り、救いのきっかけを与えるという大きな仕事をするかも知れないのです。

 いじめでは、よく傍観者になるな、ということが言われます。ここでも、あなたの小さな「優しさ」が、他人の人生を変え、幸福をもたらす様な思わぬ大きな仕事へ変わることがあるという意味で、普段の生活の中でも他人に無関心な傍観者となってはならないと私は教えられた気がします。

 その1人のお子さんにとっては、まだ見ぬあなたの「優しさ」が唯一の希望かも知れません。
 狭い教室に中に、広がっていいのは「いじめ」でなく、そんな「優しさ」の連鎖ではないでしょうか。

山本 浩徳

 

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[ 2020/07/11 11:37 ] メッセージ | TB(0) | コメント(0)

◇ 代表メッセージ(2020年7月)◇◆ 大人の優しい眼差し ◇◆ 

200704 七夕

◇ 代表メッセージ ◇
◆◇ 大人の優しい眼差し ◇◆

7月、七夕の季節です。
仙台の七夕は8月に入ってからになっているのは有名ですね。
私の田舎では、七夕は何週間かの遅れで行われていました。
町では七夕は7月7日でしたが、そこから山に向かって少しずつずれて七夕がめぐってきます。
となりの集落で七夕飾りが軒に吊るされるのを見て、来週はうちのところだと思いながら眺めていたことを思い出します。
まあ、今ではそんなことはないのでしょうが。
七夕と聞いてなんとく気分が上がるのですが、まもなく暑い夏がやってきます。
しかし、残念ですが、新型コロナウィルスの影響を受けて、今年の夏休みは短くなってしまいました。

先月のメルマガでも述べたのですが、そろそろいじめの相談が増えてまいりました。
辛いニュースも入ってきています。
6月22日に北海道登別市の中1男子が自殺しました。
母親は「いじめによるものだ」と訴えています。
当日の午前8時ごろいつも通り家を出て学校に向かったはずでしたが、約30分後敷地内で倒れているところを発見されたとのことです。
発見されたスマホにサッカー部員から筋トレを強要されるやりとりなどが見つかっています。
母親が、登別市教育委員会にいじめがあったかどうかの調査を依頼し、30日、市教委は記者会見を開き、アンケート調査の結果、「いじめ」をうかがわせる記述が複数あったと発表しました。
アンケートによると、いじめの内容は、身体的な特徴、運動能力へのからかい、SNSへのからかいなどがあったというものです。
また、亡くなる前の6月18日には保健室で養護教諭に「部活で疲れている」という趣旨の話をし、「トレーニングで疲れているのか」という問いに「人間関係」と答えたということも公表されました。
教室に戻り担任も「大丈夫か」と声をかけても「大丈夫」と答えたため、通常の授業を続けたということです。

入学して間もないのに部活でいじめられる。
中学で部活を始める子は多いですし、当然初めて触れる内容も多かろうと思います。
したがって体もできていませんし、「下手」なのは当たり前です。
子どもたちの中に「寛容さ」というものが失われつつあるように思います。
そして、それは指導する大人、教師の心のなかにもあるはずです。
指導する、とは、成長を暖かく見守る心なくしてできるものではありません。
子どもたちの心に、お互いの成長を信じ、見守ることを醸成していくような指導をお願いしたいと思います。
子どもたちは変わっていくのです。成長していくのです。
信じて上げてほしいのです。

子どもたちは変わっていけるということを述べましたが、子どもたちの更生、成長を見守る取り組みが、私たちもお世話になっている義家弘介法務副大臣を中心に始まろうとしています。
「少年院で高校卒業 後押し 法務省、通信制高とも連携」というニュースで流れていました。
法務省が、非行で少年院に入った少年たちの高校卒業を後押しするため、文部科学省との検討会を立ち上げたというもののです。
日経新聞によると、
2018年の少年院への新規収容者のうち、高校に通っていない少年ら(中退者を含む)が66.2%を占め、高卒は5.5%と少なく、他は中学・高校の在籍者。
従来、高校卒業程度認定試験(旧大検)の指導に力を入れてきたが、大学に進学する子は少なく、大学を卒業しなければ、最終学歴は「中卒」のままとなる。
現在、通信制の学習を基本とし、リポートや、登校日に面接指導する「スクーリング」などで単位を認定することが検討されており、広域通信制高校は全国各地に拠点を持つ学校も多く、少年院を出ても継続しやすいメリットがあるとのこと。

私たち、大人が子どもたちに向ける眼差し、思いこそ、教育改革の出発点なんだと思います。
いじめのない学校を当たり前の学校にしていきたいものです。
夏休みに向かいつつありますが、このタイミングでいじめは増えていくことが予想されます。
ここで食い止めることができれば、9月1日に子供の自殺が多くなるという「9月問題」を
押し止めることができると考えております。
早期発見が早期解決につながります。
お子さんを見ていて、不安になったり、なにか気になることがありましたら、ご遠慮無くご相談いただければと存じます。

一般財団法人 いじめから子供を守ろうネットワーク
代表 井澤一明

井澤一明ブログ:
http://ameblo.jp/kzizawa/
Facebook: http://www.facebook.com/kz.izawa
Twitter: @kzizawa

 

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[ 2020/07/04 20:07 ] 代表あいさつ | TB(0) | コメント(0)