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◇ 代表メッセージ(2022年9月)◇◆ 子供たちのSOSに真摯に対応したい ◆◇ 

220920 夕陽と子供

◇ 代表メッセージ ◇
◆◇ 子供たちのSOSに真摯に対応したい ◇

9月になり、めっきり秋めいてまいりました。
朝も涼しく、仕事帰りに道を歩けば、秋の虫の声に懐かしささえ感じるような季節です。


私事ではありますが、日本学校保健研修社の「健」という保健室の先生方向けの雑誌で、5月号の特集記事において、「知っておくべき『いじめ』の正体――発見・対処・解決の知識」という拙文を掲載していただいたことがご縁となり、9月号(8月上旬に発刊)から、「いじめ解決マニュアル」というタイトルで連載させていただいております。


220920 月刊「健」2022年10月号 表紙
【写真】 雑誌『健』2022年10月号 (9月上旬発刊)
連載第2回目の記事掲載

まずは、「昔のいじめと現代のいじめの違い」という観点から述べていくことにしましたが、ついつい書きすぎてしまい、このままいくと一年近い連載になってしまいそうです。
現在、保健室登校でなければ学校に行くことができない子も数多くいます。保健室の先生方に、いじめについての理解を深めていただけましたら、大変にありがたいのですが。


さて、9月が終わり、10月になるといじめ相談が増えてくる季節です。
体育祭や文化祭などの行事が開催される季節でもあり、子供たちの中でトラブルが起きやすい季節とも言えます。

いじめ解決の要点は、早期発見・早期解決につきると言ってよいと思います。そのために、子供たちが気兼ねなくSOSを発信できる環境を作ってあげることはとても大切です。

「今日、辛かった」
「いじめられた。もういや」
「うちのクラスにいじめがある」
「なんで無視されるのか、わからん」

子供たちの訴えを真剣に捉えられる大人たちが必要です。
9月14日の南日本新聞の記事に、鹿児島市の取り組みが紹介されていました。
鹿児島市教育委員会は、いじめや心身の不調について、1人1台配布されたタブレット端末から、子供自らが報告できる仕組みを導入したといいます。
子供たちへの質問は、選択肢にチェックを入れる形で回答を求めるもので、タイトルは「ニコニコチェック(体と心の健康観察)」。
しかも、県内の教育現場で導入しているクラウドサービスを利用し「コストはかかっていない」と伝えられています。

また同南日本新聞では、5月に鹿児島県教委の取り組みも紹介しています。
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鹿児島県教育委員会は、中高生向けに、会員制交流サイト(SNS)やインターネットで悩みやいじめ情報を打ち明けられる「かごしま子供SNS相談・通報窓口」を開設している。
匿名で利用可、通報は24時間受け付け、学校側にも原則内容を知らせる。無料アプリ「LINE(ライン)」か、専用ウェブページから受け付ける。
相談には専門の相談員がチャット形式で応じ、対応時間は午後5~9時半。緊急時は、電話窓口「かごしま教育ホットライン24」=099(294)2200=でも対応する。
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期待できる取り組みだと思います。
大切なことは、相談や通報を受け付けてから、どのように対処するかという点です。
聞いただけ、受け付けただけでは、いじめは止まりません。
いじめ被害者を守り、いじめ加害者を指導する存在と、その仕組みが必要です。
県教委、市教委が子供たちからのSOSを学校に連絡するともに、いじめが解決できたかというところまで、追跡しつつ学校を指導していただきたいと思います。
一つ一つのいじめ問題を丁寧に解決して行くことで、子供たちから、いじめの通報システムそのものの信用、信頼が高まります。
信用・信頼を勝ち取ることです。その結果、いじめが減少するということにつながるのは確実です。


冒頭、いじめが発生しやすい季節になったとお話しましたが、保護者の皆様に気をつけていただきたい点もあります。

9月6日には、いじめを受けた息子を助けに入った父親が、生徒に怪我を負わせて逮捕されるというニュースが流れました。
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神戸新聞の記事によりますと、
兵庫県警明石署は6日、傷害の疑いで、明石市内の男(46)を逮捕した。
逮捕容疑は6日午前8時20分ごろ、明石市内の中学校の廊下で、男子生徒の肩を押して窓ガラスに衝突させ、けがをさせた疑い。
生徒は割れた窓ガラスの破片で指を切る軽傷のもよう。
調べに対し「息子からいじめられていると聞き、相手を問い詰めた。押したことは間違いないが暴行とは思っていない」と容疑を否認しているという。
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自分の子を守りたいと思うことは自然な気持ちです。
しかしながら、この日本では、私刑は認められていません。
しかも、大人が子供に暴力を振るったとなると、正当防衛も主張できません。

私たちが提唱している「いじめの解決方法」では、子供のいじめに大人が積極的に関与することを推奨しています。
ただ、それは直接的な行為に打って出ることを勧めているわけではありません。
私たちが勧めているのは、保護者は子供の代理として、学校に相談に行くこと、学校の先生といじめ解決の交渉をすることを勧めています。

怒りのままに行動するのではなく、ある意味で冷静な姿勢で交渉にあたることでいじめ解決が早まります。
そのためにも、いじめ被害の事実を文書にまとめることと、学校にお願いしたいことを「要望書」という形にして、学校と話し合うことが有効です。
私たちのホームページには記入例(
https://mamoro.org/solution)も掲載していますので、なにかの時には参考にしていただきたいと思います。

子供たちを守るのは、やはり大人です。
ご不安な点や、気にかかることがありましたら、ご遠慮なくご相談ください。

一般財団法人 いじめから子供を守ろうネットワーク
代表 井澤一明

井澤一明ブログ:
http://ameblo.jp/kzizawa/
Facebook: http://www.facebook.com/kz.izawa
Twitter: @kzizawa

 

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[ 2022/09/20 15:37 ] 代表あいさつ | TB(0) | コメント(0)

◆◇ 言葉の暴力には心の中で言い返す ◇◆ 

220908 秋の山

◆◇ 言葉の暴力には心の中で言い返す ◇◆

 いじめはいじめる側がいて起こります。そしていじめる側はターゲットを探しています。もし突然「死ね」などの悪口を誰かに言われたらどうすれば良いでしょうか。

 むきになれば余計面白がって言うから放っておくのが一番。という考えもあるでしょう。しかし放っておいてもエスカレートするような場合もあります。
「ああ、こいつは悪口を言っても抵抗しないんだな」と思われることによって相手が図に乗ることもあります。
 そしてそれを見ていたほかの生徒も一緒になって悪口を言い始めるということもあるかもしれません。

 常習的ないじめではなく、ある日突然悪口を言われるような場合は反論すると効果がある場合もあります。
「えっ、そんなの無理」と決めずに実際に「こう言われたら、こう言い返そう」と鏡の前で練習し覚悟を決めると不思議と言われないということもよくある話です。

 言い返し方は色々とあります。
死ねと言われた場合
「ごめん。あいにく長生きの家系でね」
「無理、100歳まで生きるから」
「言われなくてもいつかは死ぬよ」
「先に香典ちょうだい」

 何も反撃しないとサンドバッグ状態になって、他の人もストレス解消のために悪口を言ってくるかもしれません。
 言い返すことによって、あるいは言い返そうと覚悟を決めることで、相手の悪口を封じる場合があることを知っておいてください。

 仮に言えなくても、心の中で言ってみてください。それだけでも何だか少しやり返した気持ちになれます。

 嫌なことをいわれたら、心の中で言い返し、黙ってその場を去るのが一歩目です。それ以上被害を受けないための避難という面と不愉快であることを意思表示するという面があります。
 それが出来たら、実際に言い返してその場を去るというのを実践してみましょう。

 しかし常習的に、多くの生徒が悪口を言ってくるような場合や小声で「死ね」と言ってくるような場合は、言い返すことが不可能です。
 またかえって言い返してしまうと、大人に知らせたときに「あいつも悪口を言っていた」と喧嘩両成敗にされてしまうおそれもあります。
 そういう場合は言い返すのではなく、ありのままを信頼できる大人に知らせることが大切です。

守矢光児

 

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[ 2022/09/08 14:07 ] メッセージ | TB(0) | コメント(0)