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「教育ニュース」第1664号に巻頭言を執筆 

「教育ニュース」に、巻頭言を執筆

110118 教育ニュース第1664号


 「教育ニュース」第1664号(日本教育研究会発行)巻頭言「私はこう思う」に、「いじめは犯罪。絶対に許さない。」と題して、「いじめから子供を守ろう!ネットワーク」の井澤一明代表が以下の原稿を書かせていただきました。

 「教育ニュース」は1960年に発刊され、全国の教育委員会、教育関係者、教育関係の議員等に広く読まれているとのことです。

◆「私はこう思う」―「いじめは犯罪。絶対に許さない。」

 10月23日、残念な事件が起きた。父親が十回以上も学校に相談にいっていた上での小六女子(群馬県桐生市)のいじめ自殺である。
 数多くのいじめ相談の経験から、学校現場で「良し、悪し」、「ならぬものはならぬものです」という
あたり前の指導ができていなかったと思われる。

 文科省が発表した2009年度の「いじめ認知件数」は、7万3千件であり、2006年度の12万5千件から4割も減っている。 反面、生徒の暴力事件は、4万5千件から6万1千件に増加し、子供の自殺報道も後を絶たない。
 これを裏付けるように、国立教育政策研究所は、9割の子がいじめられたことがあり、9割の子がいじめた体験を持っていると発表している。 いじめは日常茶飯事となり、「いじめが減った」とはとても言いがたい。

 他人の心の痛みに気づかない、それどころか、悩み、苦しむその姿を見てあざ笑う子も多い。いじめ自殺した子のお通夜の席で、「いじめてはいない。遊んでいただけ」とうそぶく子供たち。「いじめられる方が悪い」「うざいから」子供たちは口々にいじめを正当化する。こんな子供たちが毎年、毎年、社会に放出されてくる。

 問題の一つがモンスターペアレント問題であり、いま一つが児童虐待問題である。特に、虐待の相談件数は毎年、毎年増え続け、昨年は4万4千件にのぼった。そのうちの半数が二十代の親による相談だったという調査が出ている。二十代、三十代の親が虐待の中心にいるということだ。

 1980年、何かが変わった。この年を境に不登校児童は、82年には2万人、84年に3万に増加した。1980年は授業時間の短縮や40人学級などの「ゆとり教育」がはじまった年である。
 そして1990年。この年からゆとり教育がさらに推進されると共に、校門圧死事件を契機とした文科省による「校則廃止指導」が徹底された。 これ以降、山形マット死事件、酒鬼薔薇事件などの凶悪な少年事件やいじめ自殺事件が頻発している。

 「指導より支援」という言葉をよく耳にする。指導責任がなければ、教師は向上する必要がなくなる。本来、教師は子供の鏡とならねばならない。自らの後ろ姿で教育する教師が減ってしまい、学校から「規律・規範・道徳・向上心」が失われてしまった。結果、自分だけ良ければそれでいいという「ジコチュー」の大人が社会に溢れている。

 いじめは学校で起きている。いじめの相談は夏休みや冬休みなどには、ぐっと減る。熱心な教師の下ではいじめが一日で解決することも多い。そこの子供たちは安心して勉強に励み学力も高い。「いじめのない校風」、「いじめを解決できる学校」の中に教育再生の鍵があるはずである。

 昔から、「教育は国家百年の大計なり」と言われている。かのイギリスのサッチャー元首相は「経済で国は滅びないが、教育で国は滅びる」と述べた。未来の日本のために教育システムを見直すべきである。
 全ての学校が「いじめは犯罪。絶対に許さない」と宣言できる学校であってほしい。教師にしかできない仕事である。

いじめから子供を守ろう! ネットワーク代表・井澤一明 

 

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[ 2011/01/20 07:07 ] 書評、書籍紹介 | TB(0) | コメント(0)

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