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(書評)ゼロトレランス 規範意識をどう育てるか 


ゼロトレランス 規範意識をどう育てるか
 
加藤十八編著(学事出版 
1995円)


 



  この本は、戦後民主主義を牛耳ってきた日教組、文部省、左翼系教育学者の敗北を謳う書である。30年前に同じ轍を踏んだアメリカの教育がV字回復を成し遂げた軌跡を紹介するものであり、教育に携わるすべての人必読の書である

 アメリカでは1962
年に公立学校における宗教教育が禁止されて以降、善悪の価値基準があいまいになり、道徳教育が迷走を始め、いじめ、暴力、麻薬、武器の持ち込みや学力の低下などで崩壊寸前に至った。大統領が教育改革を国家の最優先事項とするまでに学校は混乱を極めたところは今の日本そのものである。



 苦悩する現場の教師が「子供の自主性に任せ生徒を規則で管理しない」教育方法では事実上、指導は無理として生み出したのが、生徒の規律違反に対して理由の如何を問わず「寛容性なしに」規則に従って罰を与えるゼロトレランス方式である。

それは、軽いマナー違反程度のものから犯罪に至る重いものまで段階に応じて罰を与えるというもので重いものなら停学させ矯正教育を行うオルタナティブスクール(代替学校)送りである

しかし、反省し立ち直れば元の学校へ戻ることができるというものだ。反省すればやり直しのチャンスが与えられるということは、「寛容性なし」の教育が生み出す真の寛容性ではないだろうか



 このゼロトレランス方式は劇的な効果をあげ、アメリカの教育現場は規律と秩序を取り戻すことに成功したのである。過去にアメリカが失敗し捨て去った「進歩的民主的教育方法」を採り入れ、同じ過ちを犯し続ける日本が、このゼロトレランスに学ぶことは大変意義のあることといえるだろう。



 ただし、戦後民主主義教育をドップリと受け、本質的に事なかれ主義の日本人は「寛容性なし」という言葉に拒否感を示すかもしれない。しかし、現状のままではいじめ問題にしても、加害者は矯正されず、被害者は守られず、教育者は何の教育効果もあげられずで、誰も報われないのだ。



 考えてみれば、兄弟で陰湿ないじめがあったとすれば(兄弟殺しもあるご時世である)親はいじめた方を厳しく罰し、いじめられた方を守るだろう。それはどちらも親の愛ゆえにであり、親は結果に責任を負わねばならないからである。

ゼロトレランス方式は、厳しさも愛であることを示している。実は、「基本に戻れ」というシンプルなことをこの本は我々に示しているのだ。




 特派員 青乃じゅん              





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[ 2007/03/24 07:07 ] 書評、書籍紹介 | TB(0) | コメント(4)

先日イタリアで、教室での携帯電話の使用が全面的に禁止された。着信音やカメラなど悪質な使用が多いからだ。違反した生徒には、携帯の没収や期末テストを受けられない、などの罰則が科せられる。まさにゼロトレランスそのものだ。日本も早く見習いたい。
[ 2007/03/28 00:44 ] [ 編集 ]

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[ 2007/03/24 17:53 ] [ 編集 ]

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[ 2007/03/24 17:48 ] [ 編集 ]

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[ 2007/03/24 16:44 ] [ 編集 ]

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