4年前の「いじめ」と自殺の因果関係を認定
「いじめ4年後自殺」賠償
名古屋地裁 中学側に1490万円命令 2006年に自殺した高校2年の女子生徒(当時16)の遺族が「
自殺は中学時代に受けたいじめの後遺症が原因だった」として、中学を運営する
学校法人「市邨学園」(名古屋市)や当時の担任ら3人に
約4600万円の損害賠償を求めた訴訟の判決が20日、名古屋地裁であった。
長谷川恭弘裁判長は
約4年前のいじめと自殺の因果関係を認め、学校側に約1490万円の支払いを命じた。
遺族側の弁護士によると、こうした時間的に隔たったいじめと自殺について因果関係を認めた判決は極めて異例という。
訴えていたのは、同学園が運営する名古屋経済大学市邨中学(同)に在籍していた高橋美桜子さんの母、典子さん(53)。
学校側は「いじめはなかった」などと主張し全面的に争っていた。
判決理由で長谷川裁判長は同級生が美桜子さんに
「死ね」「ウザイ」と言ったり、靴の中に画びょうを入れたりした行為があったとし、
いじめがあったと認めた。
学校側が
生徒への事情聴取などをしなかったことを「極めて不十分な対応」と批判し、
「生徒の身体や精神の安全を確保する義務に違反していた」と不法行為を認定した。
いじめ行為から約4年たって自殺したことについては、
医師の診断などを基に「いじめや学校側の対応が原因で、
解離性同一性障害(多重人格)を発症し、自殺に至った」とし、因果関係があると判断した。
判決によると、美桜子さんは同
中学の1年生だった02年夏ごろから同級生6人によるいじめを受け、
03年4月に公立中学へ転校。
その後解離性同一性障害を発症し、
06年8月に自宅マンションから
飛び降り自殺した。
市邨学園は「判決文が届いていないので、コメントを差し控えさせていただきたい」としている。
【2011年5月21日 日本経済新聞】
4年前のいじめで自殺、
学校側に賠償命令 名古屋地裁
【写真】弁護士たちに付き添われて裁判所に向かう高橋典子さん。娘の美桜子さんの遺影を大切に持っていた=20日午後0時47分、名古屋市中区、恵原弘太郎撮影
愛知県の
高校2年だった高橋美桜子(みおこ)さん(当時16)が精神的な障害を発症して自殺したのは
中学1年で受けたいじめが原因だとして、母親の典子さん(53)=同県刈谷市=が、中学校を運営する
市邨(いちむら)学園(名古屋市)と理事長ら3人に計約4246万円の損害賠償を求めた訴訟の判決が20日、名古屋地裁であった。長谷川恭弘裁判長は、いじめと自殺の因果関係を認め、学園側に1491万円の支払いを命じた。
いじめを受けてから時間がたった後に心身を害する「いじめ後遺症」について、
司法判断が注目された。
判決は「
学園関係者が何らの対応も行わず放置したことで、美桜子さんが
精神障害を患い、自殺したのは明らかだ」と判断し、「いじめはなかった」との学園側の主張を退けた。
原告側の弁護士は「画期的な判決」と評価した。
学園側は即日控訴した。
判決は、美桜子さんが受けた
いじめを「悪質で陰湿な行為が約半年にわたり継続的に行われた」「心身に異常を与えるのに十分な行為だった」と指摘。
学園側について「いじめを放置すれば心身に大きなダメージが生じ、
自殺に至ることは予見可能だった」と指摘した。
判決によると、美桜子さんは名古屋経済大市邨中に入った
2002年夏ごろから、靴の中に画びょうを入れられるなどのいじめを受けた。
翌春に転校したが、心的外傷後ストレス障害(PTSD)を発症。
04年には「解離性同一性障害」の状態となり、06年8月、同県岩倉市の自宅マンションで飛び降り自殺した。
同学園は「詳細な判決文が届いていないので、コメントは差し控える」との談話を出した。
【2011年5月21日 朝日新聞】
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