「ナマケルナ」
簡潔明快な教訓こそ子供の宝
平成8年の中央教育審議会の第一次答申は、
「ゆとりの中で生きる力を育む」ことを提言し、「生きる力」の筆頭に次の文言を記した。
「いかに社会が変化しようと、自分で課題を見つけ、自ら学び、自ら考え、主体的に判断し、行動し、よりよく問題を解決する資質や能力」-これを受けて
平成10年7月、教育課程審議会は留意点の(2)として次のように述べた。
「多くの知識を一方的に教え込む教育を転換し、子どもたちの自ら学び自ら考える力の育成を重視すること」-この答申は今も根強く現場の教師の中に生きている。
従って次のような考えは広く教員社会の中に浸透している。
ア、
教師が結論を言ってはいけない。それぞれの子供に委ねよ。
イ、
価値観が多様化している中で教師の
解を押しつけるのは厳禁。
ウ、
子供に自由に考えさせ、自由に発言させ、自由に行動させることが子供の自主性、主体性を尊重し、伸長することになる。
エ、
授業の主役は子供である。
オ、
叱ったり、否定したりするのは不可。ほめて励ますべきだ。
中教審や教育課程審の答申が総論とすれば、ア~オの5項目は各論に当たる。子供は各論の中で育つ。
かくて、いわゆる
「子供中心主義」が広まり、
「教えない教育」が学校を支配し、
「教わらない子供」が社会に送り出される。そのツケがやがて大人を震撼(しんかん)させることになる。
大正7年発行、第3期の
尋常小学校修身書(巻一)の「モクロク」(目次)の一部をみてみよう。
一、
ヨクマナビヨクアソベ 二、
ジコクヲマモレ 三、
ナマケルナ 四、
トモダチハタスケアヘ 五、
ケンクワヲスルナ 六、
ゲンキヨクアレ 七、
タベモノニキヲツケヨ 八、
ギャウギヲヨクセヨ 実に明快、簡潔かつ雄渾(ゆうこん)でさえある。
自信に満ちた教師による揺るぎない道義の教授こそ、実は多くの国民が渇望している教育なのではあるまいか。(植草学園大学教授・野口芳宏)
【2011年6月4日 産経ニュース】
【写真】修身教科書の学校の絵=「復刻国定修身教科書」(大空社)
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