中2自殺、要因特定できず。札幌市教委の検討委員会報告【北海道札幌市】 

要因特定できず、事前の推測困難
中2自殺で札幌市教委
【北海道札幌市】


 今年8月、札幌市手稲区の市立前田北中学校2年の男子生徒(当時13)が自殺した問題で、自殺に至った経緯などを調べるために市教育委員会が設けた検討委員会(委員長=池上修次・市教委指導担当部長)が報告書をまとめ、19日に内容を発表した。
 自殺について「学校生活にかかわることの中に関連性がある直接的な要因を特定することはできず事前の推測も難しかった」と結論づけた。

 報告書は、同校教員らが9月に約1週間、全校生徒に面談した結果を踏まえ、検討委がまとめた。
 報告書は、自殺した生徒が陰口を言われていると訴えていたことについて「解釈の仕方によって陰口ととらえられることは否定できないとしても、自殺の直接的な要因とすることは難しい」とした。
 自殺前日に友人に対して死をほのめかしていたことにも触れ、「生徒の様子から翌日の自殺を事前に推測することは難しかった」とした。

 ただ、学校は生徒の生活の変化や言動の背景に対し、もう一歩踏み込んだ取り組みが可能だった、と指摘。市教委については自殺の危険が迫っているのではないかと想定し、学校への適切な指導・助言が可能だった、とした。

 報告書には、外部委員を務めた識者の指摘も盛り込んだ。外部委員の弁護士は「調査範囲が学校生活にかかわる部分に限られ、生徒たちから直接確認できていないなど事実確定の点からは不十分」とした。
【2011年10月20日 朝日新聞】

札幌・中2自殺:外部調査にも限界
学校外友人聞き取りせず


 札幌市手稲区の中学2年の男子生徒が自殺した問題で市教委が19日公表した報告書は、市が初めて外部の専門家を交えた調査で作成された。その結果、学校関係者だけが調査した昨年11月の中2女子生徒の自殺報告書と比べて経緯や関係者の対応などは格段に詳しくなり、専門家も一定の評価をする。しかし学校外の友人への聞き取りはしないなど核心に踏み込んでいない感は否めず、教育委員会を中心とした真相解明の難しさも改めて浮かぶ。【千々部一好】

 文部科学省は6月、子供の自殺の背景調査に当たり、医師や弁護士ら外部の専門家を加えた調査委員会も必要だとする通知を出している。今回はそれを受けて調査した全国初のケースだった。
 報告書はA4判で19ページ。身内だけの調査に終わった同市中央区の中2自殺報告書(昨年12月公表)はA4判2枚で、その差は歴然だ。
 「原因が特定できない」と結論付けた点は同じだが、今回は「生徒の変化や言動の背景に対して、もう一歩踏み込んだ取り組みは可能だった」と再発防止に向けての反省点も挙げている

 しかし、自殺前日にパソコンを通して自殺をほのめかされたという友人への聞き取りといった男子生徒の胸の内を読み解く鍵となりそうな調査は見送られた
 男子生徒が7月初旬にパソコンで作成したという学校へのメッセージも、委員は文面を見てもいない

 こうした点について、調査委員長を務めた市教委の池上修次指導担当部長は「友人とその保護者に接触したが拒まれた。学校へのメッセージは遺族が校長に外部公表を控えてほしいと要請している」と説明。
 外部委員の山口均弁護士は報告書の意見で「今回の調査は事実の確定という点で不十分だった」「直接確認できていないなど、もどかしく思うことが多々あった」と不満を漏らしてもいる。

 不登校児が通うフリースクール「東京シューレ葛飾中学校」の奥地圭子校長は「外部の人を調査に入れたことは一つの前進。つらい思いをする子供に寄り添った調査のために、不登校経験者らを加えるなど、もっと幅広い人選をしてほしい」と指摘する。
 市民団体「全国学校事故・事件を語る会」(兵庫県)の内海千春代表世話人は「真相究明という本来の目的を果たしていない。事実にきちんと向き合って仕事をするのが行政本来の仕事だ」と内容を批判した。
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■札幌市教委報告書要旨

◆経過
◇7月8日
 担任と本人・母親の三者懇談で、遅刻欠席や陰口のことが話題になったが、特定の個人名は挙げなかった。気になることがあればすぐに担任に相談するよう指導した。
◇8月29日
 未明に友人とパソコンで通信する中で死を示唆する内容を記述。友人が早朝に会うことを申し出て、自宅近くで話す。行方が分からなくなっていることを心配した母親が警察に捜索願を出し、その報告を受けた担任が家庭訪問。既に帰宅していた本人に警察や家族が指導した。本人は「明日から頑張って登校できる」と言った。学校は市教委に報告した。
◇8月30日
 朝、学校とは別方向に本人が向かったのを心配した母親が学校に連絡し、教諭2人が自宅付近のマンション屋上にいる本人を発見。110番したが、飛び降りて死亡した。
 夜、自宅を訪れた校長に遺族は「外部公表は控えてほしいが、今後の指導に役立ててほしい」と、本人が7月初旬に作成したと思われるパソコンの文書を手渡した

 学校はその後の生徒の個人面談の中で、本人が死をほのめかすような内容を数人の友人に漏らしていたことを知った。

◆対応と課題
(1)いじめ・陰口
 本人が教育相談や友人との会話の中で陰口があると発言した。
 一方、担任は学級全体に話すなど指導し、経過観察した。本人に何かあれば言うよう指導したが、本人や保護者から具体的事実についての申し出はなく、事後の聞き取り調査でも、いじめ・陰口と推測されるかもしれないという話は出たが、具体的内容はなく、特定できなかった。
(2)欠席や遅刻
 欠席や遅刻が増えたのは深夜までパソコンをしていたことによる寝不足が原因とみて、改善を指導した。保護者とも連携し、三者懇談以降は遅刻・欠席はなくなった。
(3)死をほのめかす言動
 学校が知ったのは事後の個人面談で、事前に対応することはできなかった。

◆まとめ
 学校生活にかかわることの中に、自殺との関連性がある直接的な要因を特定することはできなかった
 生徒の変化や言動の背景に対して、もう一歩踏み込んだ取り組みは可能だったと考えられる。
 教育委員会は、前日に自殺の危険が迫っている可能性を想定した指導・助言で学校とともに危険度や緊急度をより明らかにできれば、自殺の未然防止は可能だった
【2011年10月20日 毎日新聞】

 

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