転落死の中2に「いじめ」
大津市教委調査 【滋賀県大津市】
大津市尾花川のマンションで
10月11日朝、
中学2年の男子生徒(13)が14階から転落死したことを受け、大津市教育委員会は2日、
生徒へのいじめがあったとの調査結果を明らかにした。
いじめを事前に察知できなかったとした上で、転落死との
因果関係は「判断できない」と説明した。
保護者からは「何が真実かわからない。
これで終わらせないでほしい」などと不満の声も上がっている。
市教委によると、
9月以降、生徒は数人の同級生から
教室や廊下など校内で、繰り返し殴られる▽
死んだ蜂を食べさせられそうになる▽
成績カードを破られる-などの嫌がらせを受けていた。複数の同級生は行為を認めたが、
「ふざけていただけ」と、いじめの認識はないという。
担任は9月、
生徒が腕で首を絞められるなどした場面を見かけ同級生に注意。10月には2度、生徒に声を掛けたが「大丈夫。仲良くしたい」と話したため、
いじめとは受け取らなかったとしている。
市教委と学校は「責任を感じている」としたが、転落死といじめについては「
因果関係があるのかないのかも含めて
判断できない」と釈明。
これ以上の調査はしない方針。
学校は
全校生徒にアンケートを実施。いじめの記述について
数十人に聞き取りした。
「金を取られていた」との伝聞情報もあったが
確認はできなかったという。
澤村憲次教育長は「
教員の観察力や人権感覚の指導力向上を図る」とのコメントを出し、校長(58)は「子どもの命が失われたことに対し、大変申し訳なく思う」と話した。
生徒の父親は「同じことが二度と起きないようにしてほしい。1日も早くいじめのない中学にしてほしい」と話した。
大津署は生徒が自殺を図ったのではないかとみて調べている。
【2011年11月3日 新聞】
【写真】いじめがあったとの調査結果が説明された大津市教委の会見(大津市役所) 調査打ち切りに疑問の声
中2転落死いじめ判明 大津市尾花川のマンションで10月、
市立中2年の男子生徒(当時13歳)が転落死した事故で、「いじめがあった」と市教委が公表した2日、報告を受けた
市議会教育厚生委員会では、議員から「未然に防げなかったか」と、
市教委や学校側の責任を追及する声が相次いだ。
市教委は自殺との因果関係の調査を打ち切る方針だが、
専門家は「もう少し続けるべきでは」と疑問を投げかけている。
市教委によると、男子生徒が死亡した2日後の同月13日、
遺族から「何があったか調べてほしい」との要望を受け、
学校がアンケートを実施、
「いじめ」があったことが判明した。
暴力を振るい、嫌がらせをした生徒らは
「じゃれあっていた」とし、
いじめの認識がなかったと答えたという。
いじめ問題に詳しい池島徳大・奈良教育大教授(60)(学校教育臨床)は「アンケートなどを通じ、勇気を出して話してくれた生徒たちの気持ちに応えるためにも、亡くなった
生徒の置かれた状況などについて、
もう少し解明していくことが今後のためにも
大切ではないか」と指摘する。
池島教授によると、
日本の「いじめっ子」と「いじめられっ子」の
人間関係は近い傾向にあり、「亡くなった生徒も、関係を壊したくないという思春期特有の感情などから、言い出せなかったのかもしれない。
学校側は生徒の表情から、一抹のさみしさを感じられなかったのか」と話した。
【2011年11月3日 読売新聞】
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