裁判所に虚偽の文書を提出、いじめを認めぬ学校側、隠蔽という2次被害 

「ニュースUP」 追跡 いじめ問題、
認めぬ学校側 隠蔽という2次被害
【社会部・亀田早苗】


 神戸市内の小学校で05年度、同級生からいじめを受けた小学5年生の男児(現在17歳)が損害賠償を求めた訴訟で、裁判所がいじめを認定した後も被害者の父親(48)らが神戸市教委に働きかけを続けている。
 市教委が「いじめと断定できない」と裁判所に提出した調査の回答書が「虚偽で、納得できない」という。改めて現場から報告する。


■審査打ち切り

 「一枚の書類になぜここまでこだわるか、親の思いをどうか考えていただきたい」
 神戸市議会の文教経済委員会に先月、回答書を虚偽だと認めさせるよう3回目の陳情をした市民団体「全国学校事故・事件を語る会」の西尾裕美さん(54)が訴えた。
 「虚偽文書を作成・提出し、いじめ・恐喝行為を隠蔽(いんぺい)しようとした事実を認めさせ」るよう、市教委に指導を求めるなどしてきた。会のメンバーでもある父親は傍聴席で見守った。だが、審査は打ち切りとなった。

 大阪高裁が09年12月に出した判決では、加害者3人の保護者計5人に慰謝料など計110万円余りの支払いを命じた。05年4月~06年2月、日常的な暴力、金銭の恐喝・たかり行為などを認めた。恐喝・たかり行為には、和解などが成立した児童を含め計7人が加担したとされ、被害金額は計約50万円に上った。

 回答書は、1審の最中だった08年2月、神戸地裁に出され「いじめ・恐喝の事実があったか断定できない」とした。被害者の保護者の要望で本人に直接事実確認ができなかった▽被害者が恐喝事件として警察に届け出、取り調べが始まった▽被害者が転校--などから調査続行が困難になったとしている。


■「校長の涙」どこへ

 父親は裁判中、この内容を知って驚いた。学校側はいったん、被害者である少年と父親にいじめを認めたからだ。当時の校長が市教委に、文書で報告している。学校側はいじめ発覚翌日から関係者の家を回って事実確認をした。学年集会を開き、5年生全員に見聞きしたことを書かせた。校長はその結果を被害者と両親に報告し、「かわいそうに」と涙を流し、いじめを認めた。

 父親は、本人に直接話を聞かないように要望したことはなく、転校後も学校に出向き面談したことがあったことなどを挙げ、「文書は虚偽」と強く訴える。
 一方、市教委側は、委員会などで「被害者側の主張と学校側が調査できたことに食い違いがあり、それを埋めるだけの調査ができなかった」と繰り返す。校長が06年3月に市教委に提出した文書には、いじめや恐喝の加害児童の人数も書かれている。判断を覆した理由については「記録がないので分からない」「既に退職した外部の人なので問い合わせるつもりもない」と、木で鼻をくくったような回答だ。

 私は何回か、いじめによる自殺を取材した。どのケースも学校が「2次被害」を起こしていた。発生当初だけは謝罪することがあるが、「なぜ命を落とさなければならなかったか」と調査を求める遺族に言を翻して事実を隠したり、沈静化を図る過程で孤立させたりする。今回は被害者が自殺に至るような事態は避けられたが、構図は同じだ。

 被害少年はいじめ発覚直後、担任と生活指導の男性教諭2人と面談したが、「なぜ早く言わなかったか」と何度も問い詰められ、「いじめられる方にも責任がある」などと言われた。
 加害者側の陳述書によると、学校側は加害者の親に、脅したのではなく「お金をもらった珍しいケース」などと説明し、いじめたことには触れなかった。被害者の保護者を中傷する発言まであったという。
 被害者家族はいじめ問題から、転校を余儀なくされた。父親が採った面談の音声記録によると、校長は書類を取りに行った父親に、「いじめという理由を書き換えなければ(転校に必要な)校長印を押せない」という趣旨のことを言ったという。
 校長に取材したが、「守秘義務があるので応じられない」と話した。


■苦しむ人の助けに

 全国学校事故・事件を語る会の代表世話人で、中学校教諭の内海千春さんは「被害・加害双方に異なる説明をするのは生徒指導上、一番まずい対応だ」と話す。「必要なのは、いつ、どこで、だれが、何をしたという具体的事実。それが揺らいではいけない。調査には親や行政機関の圧力に負けない専門性と力が必要だ。その上で学校がどう考えるという判断を保護者に伝えなければ」と指摘する。「学校は、少数派である被害者側を黙らせようとすることが多い。このケースは象徴的だ」と話す。

 被害少年は裁判所に提出した陳述書で、いじめられた体験を「自分が本当にどうしようもなく、世の中にいてもいなくてもいい存在に思えてくるのだ」と記した。死を何度も考えたが、今はいじめで苦しんでいる子どもたちに対し「絶対に自殺をしないこと」とアドバイスする。「学校や加害者はすべて被害者を悪者にする。生きている僕にさえ、学校や教育委員会は、ありもしないことを、公の場で平気で言うのだから」という。
 父親は市教委に訴え続ける理由を「学校の対応のひどさを明らかにしたい思いがある」と話す。いじめ問題で裁判に発展するケースでは、被害者が自殺して当事者から話が聞けないケースも多い。それでも裁判で闘う決意をする親たちに参考になれば、という思いもあるという。

 文科省は学校に10年11月、アンケートなどでいじめの早期発見に努めるよう求め、昨年6月には、いじめ自殺が起きた場合、学校・教委が適切な背景調査をするよう通知した。原因を分析し、再発防止を図る狙いだという。しかし現状では、学校側の調査・指導能力に疑問を感じざるを得ない。

 「いじめ体験を思い出すと精神的に不安定になることがある」という少年から、直接話は聞けなかったが、将来、学校の先生を志望しているという。父親は「学校を変え、いじめられる子どもの力になりたいという思いがあるようだ」と話す。
【2012年3月28日 毎日新聞大阪朝刊】

 

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一枚の書類になぜここまでこだわるか

私も1枚の書類にこだわった一人…。

先生もいた教室内での、故意(加害者が認めた)の傷害事件。
入院し被害届を出し、加害者は児童相談所に送られた。
ほとんど、中学には行けなかった。

なのに、教育委員会にはたった1枚の事故報告書すら無かった。
2年かけて働きかけたが、結局書かなかった。

当時、不登校になった娘の相談に行った私に、教務主任は、
「あの子は反省しています。ただ、反省している事を表すのが下手な子です。昨日の科学館見学の時も、グループに入らずに一人でいて、お弁当も一人で、まともに食べれていません。わかってもらえませんか?」
と、言った。
まるで、私が悪いと言わんばかり。
一緒に行った娘の友達に本当かどうか確かめてみた。
まるで、嘘だった。
まず、弁当ではない。学校側からパンと牛乳とバナナがくばられたそうだ。そして、普通に皆と遊んで、もちろん皆で一緒に食べたそうだ。

極めつけは、
「付き添いの先生は○○先生と△△先生と……
 ××先生?(この教務主任)いなかったと思うけど…」

数年後、昇進と同時に異動して、
小学校の狂頭…(失礼)…教頭をしている。
[ 2012/03/30 02:07 ] [ 編集 ]

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