北本市の中1女子自殺事件・東京地裁判決。学校や文科省の責任認めず。【埼玉県北本市】 

「いじめ原因」 叫び届かず
北本の中1自殺 両親敗訴

【埼玉県北本市】


 2005年10月に自殺した埼玉県北本市立北本中学1年の中井佑美さん=当時(12)=の父紳二さん(62)と母節子さんが「学校でのいじめが原因だ」として、北本市と国に計7600万円の損害賠償を求めた訴訟の判決で、東京地裁(舘内比佐志裁判長)は9日、「自殺につながるいじめはなかった」と、訴えを全面的に棄却した。両親は控訴する方針。

 佑美さんは05年10月11日朝、自宅から1キロのマンション屋上から飛び降り自殺。佑美さんの自宅机から見つかった母宛ての遺書には「死んだのは(中略)クラスの一部に勉強にテストのせいかも」と書かれていた。
 両親は遺書や同級生の証言を基に、佑美さんが中学入学直後から「きもい」「うざい」と日常的に言われ、小学校からのいじめが続いていたと指摘。「いじめに学校は対応せず、自殺後も十分な調査をしないまま、いじめを隠した」と主張した。

 判決は「遺書から自殺の具体的な原因は特定できず、小中学校で自殺につながるようないじめはなかった」と分析。その上で「学校側がいじめを隠して、調査や報告をしなかったことを示す証拠はない」と結論付けた
 両親は「文部科学省は積極的にいじめ防止策を講じず、放置した」と主張したが、判決は自殺との因果関係がないとして退けた。


◆声なき声「くみ取って」

 生きていれば一人娘は今年、20歳を迎えるはずだった。自殺した埼玉県北本市の市立中学1年中井佑美さんの両親は「いじめが原因」と訴えたが、東京地裁は判決でいじめそのものを否定した。父紳二さんは「佑美に顔向けできない」と悔しがり、母節子さんは泣いた。

120710 東京新聞

 「佑美は1年分の日記でいじめを訴えているし、同級生からの聞き取りもあり、証拠は十分あった。どこまでやれば認めてもらえるのか」。東京・霞が関の司法記者クラブで会見した紳二さんは目を潤ませながら語った。

 佑美さんの遺書には「いじめ」の文字や同級生を名指しした訴える言葉はなかった。判決は遺書を「自殺の原因を特定する手掛かりにならない」と指摘しただけ。節子さんは「佑美は優しい子で誰かを名指しして悪口を言ったりしない。裁判所には、そういうことをくみ取ってもらえなかった」と残念がった。

 5年半前、提訴に踏み切った理由は、学校が佑美さんの死がなかったかのように調査を進めたことへの怒りだった。
 全校生徒へのアンケートは佑美さんの死に触れず、「学校は楽しいか」などと尋ねるだけだった。市側はアンケートの結果を開示せず、一部は廃棄していた。紳二さんは「市教委はいじめを隠して、娘の死が風化するのを待っていた。大津市の男子中学生の自殺問題でも事実が隠され、同じことの繰り返しだ」と批判した。
 紳二さんは、いじめによる自殺で子どもを失った親たちとメールのやりとりを続けている。控訴する理由について、「この判決がほかの訴訟に悪影響を与えては申し訳ない。少しでも認められて、裁判をやる人たちの役に立てれば」と語った。(小川慎一)
【2012年7月10日 東京新聞】

【写真】敗訴を受けた記者会見で涙ぐむ母の中井節子さん(右)と父紳二さん=9日、東京・霞が関の司法記者クラブで

亡き娘の真実知りたい

120708 朝日 尊い命が二度と失われないように、真実が知りたい――。北本市立北本中1年の中井佑美さん(当時12)は2005年、自ら命を絶った。両親が「自殺の原因は学校でのいじめだった」などとして、国と市を相手取った訴訟は9日、判決を迎える。

 佑美さんは05年10月11日朝、いつものように家を出た。だが学校には向かわず、自宅から約1・5キロ離れた鴻巣市のマンションから飛び降りた。
 机には「お母さんへ」と題した遺書があった。気持ちをつづった中に、「クラスの一部に」という言葉があった。
 父親の紳二さん(62)と母親の節子さんはいじめを受けていたのではないかと考え、学校に調査を求めた。

 2カ月後、学校側が報告に訪れた。「いじめがあったという情報はない」
 しかし、同級生たちの証言は違った。何度も靴を隠され、所属していた美術部では「タメ(同級生)にも丁寧な言葉を使ってウザイ」と言われていた。いじめはあった、というのだ。

 両親は再三、調査を求めたが、学校からの回答は変わらなかった。
 両親は、学校の調査に疑問を抱いていた。アンケートでは「学校に来るのが楽しいか」、「心配なことはあるか」など生徒自身のことだけをたずね、佑美さんへの「いじめの有無」は聞いていない。両親の目には、学校が真相を解明しようとしていないように見えた。

 「本当は裁判なんてしたくなかった。真実を知りたい。ただ、それだけでした」。両親は07年2月、北本市教育委員会と文部科学省を相手取って提訴した。
 法廷でも、市や学校の対応に誠実さは感じられなかったという。
 遺書は「母親への手紙」だとして「遺書なし」と県に報告していたことが明らかになった。
 担任教師は指導要録に「(本来は複数で担当する)清掃では、1人でも黙々と取り組む姿がある」と書いていたが、法廷で「いじめはない」と証言した。

 紳二さんは「いじめ自殺って、心を殺された殺人なんです」と憤る。
「調べてほしいと要請すると、市教委は『警察じゃないですからね』と言って逃げる。生徒を預かる教育者として、調査する権利も義務もあるでしょう」

 「学校や教師は、処分を恐れて隠蔽(いんぺい)しているのではないか。そもそも真実を解明するシステムができていないのではないか」と考えた2人は、教育を根本から問いただすため、文部科学省も訴えたという。

 提訴から5年半を経た訴訟が、ようやく節目を迎える。節子さんは「判決まで長かった。でも、真実は何も分からなかった」。
 居間には笑顔の佑美さんの写真が飾られている。今年、20歳を迎えるはずだった。
【2012年7月8日 朝日新聞】


 

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