中2、同級生の腹刺す
校長 「背景にいじめ」
【石川県南加賀地区】 石川県南部の公立中学校で1月31日、2年の男子生徒(14)が、同級生の男子生徒(14)の腹を刃物で刺し、けがをさせていたことが5日、同校などへの取材でわかった。
同級生は入院したが3日に退院した。同校の校長は5日、取材に応じ、「事件の背景にいじめがあったと考えている」と話した。
校長や地元の教委などによると、男子生徒は31日午前11時20分頃、休み時間中に、同級生に私物の本をくしゃくしゃにされたことに腹を立て、持っていた果物ナイフ(刃渡り8センチ)で同級生の右脇腹を1回刺したという。
男子生徒は、ナイフについて「家で料理をしていた時にポケットに入れたまま忘れていた」と説明している。
校長によると、昨年10月に、この同級生ら2人から、男子生徒への言葉によるいじめがあったことが発覚。担任が間に入って謝罪させたが、男子生徒は、「その後も悪口があったが先生には言えなかった」と話しているという。
【2013年2月5日 読売新聞】学校側 外部専門家に「いじめ」伝えず 南加賀地区の公立中学校で2年の男子生徒(14)が、同級生の男子生徒(14)を刃物で刺してけがをさせた問題で、刺した男子生徒が、「いじめを受けている」と訴えた直後の昨年11月、県教委から同校に派遣された外部の専門家「いじめ対応アドバイザー」に対し、学校側が男子生徒のいじめについて伝えていなかったことが5日、わかった。
県教委は、「当時、話があれば、今回の事態が避けられた可能性がある」としている。
「いじめ対応アドバイザー」は、学校現場と連携していじめ問題に取り組む外部の専門家で、県教委が昨年10月、全国で深刻化したいじめ問題を受け、県内の弁護士や元警察官らに委嘱した。
今回の中学校では昨年11月7日と19日、県教委にアドバイザーの派遣を要請し、退職した校長経験者が学校を訪れていた。
この派遣前の昨年10月、男子生徒は遠足を休み、「同級生2人から悪口を言われ、いじめられるので、行きたくない」と、学校側にいじめを受けている事を告白していた。この際は、悪口を認めた2人が保護者と共に、男子生徒の自宅を訪ねて謝罪したといい、この内容は、担任から校長らにも伝わっていたという。
しかし、その後に訪れたアドバイザーに対し、学校側は、具体的な男子生徒のいじめの件には触れず、「注意深く見守る必要がある生徒が複数いる」と伝えるにとどまっていた。
アドバイザーは、いじめの見逃し防止などのほか、外部の視点で迅速に対応する目的で導入されており、県教委は「今回の生徒たちの間のトラブルを把握していたなら、アドバイザー派遣時に相談してほしかった」と、学校側の対応を疑問視している。
また、昨年12月の全校生徒を対象にしたいじめに関するアンケート調査で、男子生徒が「今年に入って、いじめはない」と矛盾した回答をした際も、学校側は詳しい事情を確認する面談を行わなかったという。
学校側は5日、「事件の背景にいじめがあった」と説明しており、同校の校長は読売新聞の取材に対し、「今考えると、対応が十分ではなかったかもしれない」と釈明した。
■県教委への報告は2日後
男子生徒が同級生を刺した事案の詳細が県教委に伝わったのは発生から2日後の2月2日だった。同校は、刺された生徒が「とがったもので刺された」と話したことから、県教委には問題が起きた1月31日、「コンパスのようなもので傷つけられた」と連絡した。
同日中に果物ナイフで刺されたことが判明したが、県教委への再度の連絡は2日夜で、県警への通報は4日だった。
同校は5日、刺された生徒の保護者から、「大げさにせず、学校内で指導してほしいと言われたため」と説明した。
同校によると、男子生徒は登校して別室で授業を受けており、刺された生徒は3日に退院した後、自宅で勉強しているという。同校は全校生徒への説明を行い、生徒の心のケアのため、臨床心理士の派遣を県教委に要請した。同校は、6日午後7時半から保護者向けの説明会を開いて説明する。
【2013年2月6日 読売新聞】

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