格差社会で日本は勝つ
―「社会主義の呪縛」を解く
鈴木真実哉 著
2007-03-30発行
ISBN9784-87688-571-8
定価 1,575円(税込)
文句なく面白い。
知的痛快さを堪能(たんのう)できる本である。
今の日本は、「ルネッサンスと宗教改革と産業革命と明治維新が同時に来ているような時代である」との指摘に、目が覚める思いがする。
社会主義の呪縛である結果平等という時代遅れな価値観を捨てることを、平易な語り口で説く。そして真の自由主義の価値基準を私たち一人ひとりがもつことを要請している。
特に、「第5章 日本は世界一の経済大国になれるのか すべては「教育」からはじまる」
は、圧巻である。
「戦後、敗戦によって「宗教はダメだ」と言ってまず「徳育」が外され、次にゆとり教育で「知育」が崩壊し、「体育」の時間も徒競走で手をつないで走るなど、遊びの時間になってしまいました。たまたま心ある親やしっかりとした教師に出会えれば、しっかりフォローができますが、多くの子供は「徳育」「知育」「体育」と三原則全部が崩壊したという亡国の教育を受けているのです。」(本文より)
「格差はあっても、それぞれの速度で、それぞれの成長をし、それぞれの豊かさを実現することで、すべての人が幸福になれる社会に近づいてゆけます。そして、世のため人のために生きるような優れた企業家を無数に輩出することができれば、人類が抱える様々な社会問題も解決されていきます。そんなユートピアを創るために経済学は存在します。そのための第一歩が教育です。」(本文より)
先のフランス大統領選では、市場・競争原理を重視する与党・国民運動連合のサルコジ前内相が選ばれた。弱者保護を主張し初の女性大統領を目指した野党・社会党のロワイヤル候補は敗れた。「平等」より「自由」を選んだフランス国民の意思の意味するところは、「格差社会でフランスは勝ちたい」との選択ではないだろうか。事実、サルコジ新大統領は就任のあいさつで、「世界の変化に少しでも後れをとれば振り切られ、国家の存亡にかかわりかねない」と訴えた。
はたして日本のこれからは?
さらに、日本の教育界のこれからは?
本書を読むと、教育改革とは「社会主義システム」からの脱却とも読み取れる。努力しても努力しなくても身分も給料も保証されている公務員教師―。自殺者が出たとしても、責任を問われることから逃げたい保身のため、いじめの事件性を否定する学校―。「事なかれ主義」「無責任体質」の現在の教育界はまさに「社会主義システム」にはまっている。
では、日本の教育界に、真の自由主義を導入するとどうなるのだろうか。
教員の能力と成果を正当に評価して、向上心とやる気のない教師は再教育されるか辞めていただく。一方、優秀な教師には報酬を上げていく。
教師自身が自助努力をすると、そういう教師に教えられる子供たちも自助努力の精神を学ぶので、それが日本の繁栄と世界の繁栄、人類の幸福につながる。
さらに、自助努力の精神に加え、騎士道精神を自ら実践し、教えることである。教師も子供たちも、弱者に対する慈悲の精神、他人の成功を祝福する精神を発揮する―。
豊かな、真の自由主義の導入がいじめ問題を解決していくのではないだろうか。
ぜひぜひ一読をお勧めする。特派員 Y.H.
今の日本の社会について、誰もが何かおかしいと感じていることの本質を平易な文章でストレートに解き明かした本だと思います。一人でも多くに方に読んでほしいですね。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20070520-00000053-jij-pol 参考までに

素敵なブログですね。また訪問させて頂きます。応援ポチ☆
本のご紹介ありがとうございます。読んでみたいです。
結局、日教組教育を1日も早く終わらせ、昔の日本の精神(武士道精神、大和魂)の復活が何より大事だということですね。
何人もの校長先生をいじめて自殺においつめた日教組は、今の子供の世界のいじめの元凶ですから。
コメントの投稿