◆◇忘れる努力◆◇
報道によれば、今月3日、千葉県柏市で起きた連続通り魔事件で、逮捕された容疑者(男性・24歳)は、「学生時代にいじめを受けて、社会への怒りが積もった」と供述しているとのことです。アメリカでも、コロンバイン高校の銃乱射事件など重大事件の犯人が、いじめを受けていたことが明らかになっています。
いじめは、ここまで精神的に追いつめるものなのです。外面的にはいじめ解決がなされたとしても、被害者側に辛さ、悲しさ、怒りなどが残るのです。
私たちへの相談でも、
「いじめで不登校になっているのに、加害者側は何事もなかったかのように進学していく。許せない」
「楽しかったはずの中学時代を返してほしい」
「謝ってきたくらいでは許せない」などの相談を受けます。
ましてや、学校側や加害者側が不誠実であった場合はなおさらで、
「学校に言ったのだが何もしてくれないまま卒業になった。今でも悔しい」などと、心の傷はさらに深く、怒りと悲しみでいっぱいになっています。
被害者やそのご家族の中には、いつもいじめのことが頭から離れない、ふと気が付くと、いじめられて苦しかったことや加害者側に対する恨みや見返す方法を考えているという方もいます。
しかし、残念なことですが時間は戻りません。いじめられる前の時点に戻って、人生をやり直すことができればいいのですが、実際には不可能です。
いじめられて傷ついた子が、何年もたってから自殺したこともありました。過去のいじめがフラッシュバックして、無関係な人物を殺傷した事件もありました。
精神的に傷ついた状態から抜け出せないでいることが原因です。
それには、「忘れる」ことしかないのではないでしょうか。あるいは、「気にしない自分」になるしかないのだと思います。それができるのは、「自分自身」しかありません。
その方法としては「考えない」ことが重要です。
仕事や勉強、スポーツなどに没頭して忙しくする、あるいは、映画やコンサートなどに出かけたり、新しい習い事にチャレンジするなどして、いじめを考えない時間を増やしていくことが効果的です。
また、自信を持つことも辛い過去と決別する力となります。
いじめ被害者の多くは自信がありません。保護者としてはお子さんを「ほめる」ことを、多めに、言葉にして伝えてあげることではないでしょうか。その言葉がきっと生きる自信につながります。
本人としても、親や周りの人の恩恵を受けていることを確認することが自信になります。自分が今まで多くの方々に支えられてきたことを思い返して、実に多くの方々に愛されてきたことに気づいて、自分に自信が持てて、過去のいじめの辛さを和らげたという方もいました。
このように、どうしても変えられない過去は「忘れる」ことが大事です。
いじめかなと思ったら、すぐにご相談ください。いじめを止めるためのお力になれれば幸いです。
いじめから子供を守ろうネットワーク
松井 妙子

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