◇ いじめと訴訟 ◇ 5月、東京では梅雨入り前の最もさわやかな季節です。
そんな中、気になるニュースが報道されました。
山口県下関市の市立中学校に通学していた女子生徒(14歳・現在中3)が、「同級生からのいじめを学校が放置したため、転校を余儀なくされた」として、市に対して332万円の損害賠償を求めて提訴したとのニュースです。
報道によると、女子生徒は、中1だった2012年4月の入学直後から、「無視する」、「聞こえるように悪口を言う」、「席替えで女子生徒が座っていた席に座ることを嫌がる」など、集団でのいじめを受けて発熱、腹痛、頭痛などを発症し、欠席がちになり、医師から心身症などと診断され、翌年、転校したとのことです。
担任の女性教諭に相談しようとしましたが、「忙しいからごめん」などと言われ、応じてもらえなかったとのこと。
「学校が動いてくれずショックだった。同じように苦しむ人が出ないようになってほしい」と話したと報道されています。
この下関市の女子生徒のように、いじめを裁判所に訴えたいと思う被害者や保護者の方もかなりの数います。
いじめてくる同級生や保護者たちに対して損害賠償請求訴訟を提起したところ、裁判官がいじめ加害者の保護者たちに対してこんこんと諭してくれたため、いじめが収まったというケースも報告されています。
一般的にはいじめは訴訟までいかなくても解決できるものです。しかし、訴訟しかないと考えるほど、いじめや学校側の対応で傷ついている方も少なくありません。
ただ、
1. 費用がかかる
2. 時間がかかる
3. 手続き等が難しいと考える
このような観点から、あきらめている方も多いようです。
費用や時間がかからない方法として「民事調停」があります。調停を起こしたら、加害者側の母親が調停の場に出てきて、調停員に諭されて、いじめが収まったという事例もあります。
「民事調停」は簡易裁判所に申し立てを行います。弁護士を雇わずにご自身でもできますので、何かの時には検討しても良いのではないでしょうか。
本格的な「民事訴訟」を考える場合には、弁護士に相談することが大切です。訴訟に関する疑問点など詳しいことを尋ねて、その上で、訴訟するかどうかを考えてはいかがでしょう。
弁護士への法律相談は、各地の弁護士会で実施されています。
また、法テラス(日本司法支援センター)では、収入が一定額以下の方のための「無料法律相談」や訴訟にかかる諸費用の立替えが行われています。
しかし、何と言っても、いじめには、「早期発見、早期解決」が重要です。
いじめに立ち向かうためには様々な方法があります。遠慮なくご相談くだされば幸いです。
いじめから子供を守ろうネットワーク
松井 妙子

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