◇事務長メッセージ◇
◆◇北九州シンポジウムのご報告◇◆2月7日(土)、福岡県北九州市で、「いじめから子供を守ろう ネットワーク 北九州シンポジウム」 を開催いたしました。
当日は曇りがちの天気で、午後には少し雨が降るなど、あまりいい天気ではありませんでしたが、北九州市で初めてのシンポジウムということで、気を引き締めて臨みました。【写真】 司会のKさん
【写真】 井澤一明(いじめから子供を守ろう ネットワーク)代表
今回のシンポジウムは、明星大学教授の高橋史朗先生をお招きし、「いじめ概論~いじめの現状と解決策~」と題しまして、基調講演をいただきました。【写真】 高橋史朗先生が基調講演 「いじめ概論~いじめの現状と解決策~」
【写真】 高橋先生の講演に聴き入る参加者の方々
基調講演では、国の「いじめ防止対策推進法」制定に向けて、私もいじめから子供を守ろうネットワークと共に、各界に様々な働き掛けをして、制定にこぎつけることが出来た。
しかし、あえて言えば「法律は対処療法でしかなく、本来予防が大切である」と指摘され、いじめを解決していくには、その根っこにあるものを考えることが必要である。それは、子供たちの自己肯定感が低くなっていることに大きな要因があると指摘されました。
自己肯定感とは、「自分は大切な存在だ」「自分はかけがえのない存在だ」と思える心の状態のことです。
今の子供たちは、この自己肯定感が低い。そのため、弱い立場にいる者を攻撃して自分を認めてもらおうとする。しかし、こうした他を傷つける行為は、実は「自己否定」につながっている。
また、いじめ自殺したほとんどの子供が、自分を否定しており、全体的にも、鬱傾向にある子供が増えている。
一方、やってはいけない行為を止める力も低下してきており、万引きの低年齢化などに表れている。
というように、現状の問題点を指摘されました。
そして、その解決策として、自己肯定感の向上を挙げ、それには、肯定的な言葉が大事であり、自分に対する感動体験などから自信回復をすることや、対人関係能力や人の気持ちがわかる共感性を養わなくてはならないと述べられました。
また、明治時代に高等小学校から親に配られた『家庭心得』の中に、「教育の道は、家庭の教へで芽を出し、学校の教へで花が咲き、世間の教へで、実が成る。」という言葉を紹介し、教育が大地に根を張るためには家庭教育が極めて大事で、学級崩壊の予防にもなる。
子供の愛されたいと気持ちに答えることの大切さなど、興味深い内容を次々とお話しされ、特に保護者の皆様には、参考になる講演でした。【写真】 子供たちから 「いじめゼロサミット」 の報告
第二部は、初めに昨年夏に福岡で開かれた「いじめゼロサミット」に参加した生徒が演台に立ち、毎月10日を福岡市「いじめゼロの日」に決定したことなどの取り組みについての報告をいただきました。
次に、学生によるいじめ防止劇「あなたは、いじめてませんか?」を上演致しました。
何気ない言葉が不登校につながり、先生の対応次第で状況が良くも悪くもなるという内容で、会場の子供たちも強い関心を示しておりました。【写真】 いじめをテーマにした劇を学生たちが熱演
そして、「いじめ問題に、どうかかわるべきか」というテーマでパネルトークを開きました。【写真】 パネルトーク 「いじめ問題に、どうかかわるべきか」
パネリストとして、高橋先生、福岡女学院大学教授 伊藤先生、サポーターでもある松下さん、いじめから子供を守ろうネットワーク九州代表の西田さんに出席していただきました。
その中で、先生の感情的な対応から学校不信になり不登校になった実例や、自分の子の過ちを認めないモンスターペアレンツという親が増えていること。先生の環境においても、先生が満足して授業をしているかが大切であることなどが挙げられました。【写真】 井澤代表がコーディネーター
高橋先生からは、自分が変われば子供が変わる「主体変容」が家庭教育の基本であるというご意見をいただきました。
最後に主催者より、まとめとして、今、子供に対して、「子供を怖がる。子供の機嫌を取る。子供と同じレベルになりたがる。」こういう大人が増えている。しかし、大事なのは、確固とした規律を持って接すること。「ありがとう。ごめんなさい。お願いします。」この言葉を言える子供に育てて欲しいという言葉を投げかけ、今回のシンポジウムを閉会しました。【写真】 パネリスト:高橋史朗先生(明星大学教授)
【写真】 パネリスト:伊藤文一先生(福岡女学院大学教授)
【写真】 パネリストの松下氏、西田氏
また、これからも、シンポジウム、セミナーなどを通じて、いじめ問題、教育改革に対しての考え方を、皆様と共に広めてまいりたいと思います。
今後とも、よろしくお願いいたします。
いじめから子供を守ろう ネットワーク
事務長 丸山秀和
【写真】 西田敬子(いじめから子供を守ろう ネットワーク)九州代表が閉会の挨拶

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