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書籍 「鬼教師が日本の教育を救う  “子どもに優しい教育学” こそ 体罰といじめの元凶である 」 (加藤十八著) 

150312 書籍「鬼教師」

書籍 「鬼教師が日本の教育を救う  “子どもに優しい教育学” こそ 体罰といじめの元凶である 」 (加藤十八著)

 「いじめから子供を守ろう ネットワーク」 のシンポジウムにご登壇いただいている、加藤十八先生(中京女子大学名誉教授)のご著書 「鬼教師が日本の教育を救う “子どもに優しい教育学”こそ体罰といじめの元凶である」 (オークラ出版刊) をご紹介いたします。

 「鬼教師」 と聞くと生徒に厳しい怖い先生をイメージしがちですが、本書籍の 「鬼教師 」は違います。著者は日本の誤った教育論を打破して伝統的な当たり前の教育を回帰させなければならない、その成功への道は、現場の教師が 「鬼教師」 となることで拓かれると述べているのです。
 「鬼教師 」 とは生徒をしっかりと指導し、規律を正し、学力を向上させるべく当たり前の教育をする教師である。そういう 「鬼教師」 が保護者にとって最も信頼できる良い教師であり、いじめや体罰を防ぐことができる教師であると述べています。

 著者は、「子ども中心主義」 という奇妙な教育論が原因となって、いじめなど多くの問題が起こってきていると述べています。「子ども中心主義」とは、① 子供自身の興味関心を重視し、② 教師は援助者(案内役)であって、決して監督者であってはならないとする教育論です。

 「子ども中心主義」 教育は、日本の敗戦後、アメリカの占領政策の一環として導入されたと説明しています。
 アメリカやイギリスでは、「子ども中心主義」 は失敗したとして見直され姿を消しました。しかし日本では、現在に至るまで、全ての大学の教育学部で主流派として生き続けていると著者は述べています。

 「子ども中心主義」 からは、「学校、教師、親は、子供の支援者である」、「問題生徒には寄り添って声をかける。決して叱ってはいけない」、「規則は廃止や緩和すべき」等の方針が生まれてきました。このいわゆる 「子供に優しい教育学 」が日本の教育の堕落を招いたと著者は指摘します。

 現在、世界で普通に行われているのは 「学力と規律を重んじる教育」 である。教育とは、真に子供のためになる、現実的、合理的、かつ効果が上がるものでなくてはならないと、著者は結論づけています。

 また特筆すべきは、いじめ対策について、第4章と第6章の2章にわたって詳細に語っているところです。
 日本では 「いじめはありません 」 と隠蔽する学校が多々あるのに対し、著者がアメリカやヨーロッパを周ったところ、「本校にはいじめはありません」 と言う学校は1校もなかったというのです。したがって、いじめが存在することは当然として、いじめ対策指導を行っていくべきだと述べています。

 本書のいじめ対策指導の具体的方法は一読に値するものだと思います。
 「鬼教師」 とは、いじめ解決に 「学校規律を正していじめを克服する」 という正当ないじめ論で臨む教師であると著者は言います。

 加藤先生は学校長の経験者でもありますが、国際的視野から教育をとらえています。過去数十年間にわたる経験や、アメリカ、イギリス、フィンランド、ドイツ等の学校の視察を通して、実践論に基づいた提言が本書の中に盛り込まれています。

 アメリカの最新の教育方法の実態なども取り上げ、さまざまな角度から教育界の問題点に切り込み、分かりやすく解説しています。
 教育論は初めて、という方にも読みやすい貴重な1冊です。ぜひご一読ください。

 いじめから子供を守ろうネットワークは、お子さんのいじめのご相談を行っています。
 いじめでお困りのことがありましたら、ご遠慮なくご連絡ください。

いじめから子供を守ろう ネットワーク
松井妙子


加藤十八先生 : 中京女子大学名誉教授
名古屋大学岡崎高等師範学校卒業後、同大学付属中・高等学校で教諭、同大教育学部講師、県立高校教諭、教頭、校長、中京女子大学教授等を歴任。1973年イーストウエストセンター(ハワイ大学構内)に留学。以降40年近くにわたってアメリカやヨーロッパの小・中・高校500校以上を実際に視察、アメリカの「ゼロトレランス」方式の紹介など日本の教育界に多くの提言をし、影響を与え続けてきた。



 

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[ 2015/03/13 07:00 ] 書評、書籍紹介 | TB(0) | コメント(0)

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