☆ 親の役目 ☆ 小学生の暴力行為の増加が大きな問題になっている。平成25年度に全国の小学校の暴力行為の件数は1万件を超えた。平成9年度の調査開始当時の8倍に達する数だ。
暴力行為の背景には、暴力や育児放棄等の虐待があることは容易に予想される。しかし暴力行為の要因の一つに過干渉の問題も指摘されている。過干渉な親のもとで育つと欲求不満耐性が低くなり、良好な人間関係を築くのが難しくなる。現代の子育ては放任か過干渉か、どちらかの極端に走りやすい。どちらも暴力やいじめの芽となっていく。
いじめ加害者が学校で指導されて、その親が 「うちの子だけが悪いのか」 と学校に乗り込んでくるというケースはよく耳にする。加害者の子供は、指導されても家庭で不満を口にすることも当然あるであろう。それに対し、何がどういけなかったのか、きめ細かに教え諭すのが親の役割であろう。しかし、その不満を耳にした親は、まるで自分自身が不利益を被ったかのように感じ学校に乗り込んでくる。子供は悪いことをしても親に言えば何とかなるんだという学習をし、反省の芽を摘んでしまうことになる。
子供が受け止める問題を親が肩代わりする。そういうケースは多い。子供を困らせたくない、失敗させたくないという一心の親。自らの行為が、子供の生きる力を奪っていることには気づかないものだ。
「ボディジャック」 という体を乗っ取るという映画があったが、親が子供の人生をジャックして人生のやり直しをしている。そう感じさせる親は少なくはない。
キタキツネは、子狐が生後3か月になると餌のとり方を教える。生後半年もたたないうちに、ある日突然追い払おうとする。子狐は親から離れたくないので必死にそばに寄ろうとする。それを噛みつき追い払う。その行為を繰り返すうちに子狐はあきらめて親狐のもとを去る。
本当は親の元を去りたくない子狐。本当は子を離れたくない親狐。でも悲しみをこらえ、親は子を自立させる。
親の役目は子供を自立させること。生まれてすぐの赤ん坊には泣くことしか出来ない。でも親が子供に手をかけるのは年齢とともに徐々に減らしていくべきだ。しかし過干渉な親は、子供から離れずにがんじがらめにする。暴力行為の増加は、そのことへの抵抗のように感じる。
子煩悩も行き過ぎれば、字のごとく悪しきものとなる。いつまでも一緒に暮らせるものではない。その親の覚悟こそが幸せな子供を育てるのではないだろうか。
担当 守矢 光児

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