◆◇ いじめと不登校 ◇◆ いじめ不登校だった中1の女子が再登校したところ、すぐにいじめられて、再び不登校になってしまったという事件が起きています。
群馬県の公立中学1年のこの生徒は、入学直後から仲間外れにされたり、消しゴムかすを拾わされるなどのいじめを受け続け、保護者が学校に相談。
生徒はたびたび学校を休むようになり10月からは不登校になっていました。
11月中旬に、「先生がずっと見ているから大丈夫」 と言われ、担任の言葉を信じて登校しましたが、教師が不在になった際に、クラスメートから 「何で(学校)来たん?」 などと嫌がらせを受け、再度、不登校になったということです。
学校側はいじめが不登校の原因と認め、「深刻な事態という認識が甘かった。対応の方向性が誤っていた」 などとして校長と担任が生徒宅を訪れ謝罪したと報道されています。
私たちへの相談でも、この報道と同じく、いじめで体調を崩して休んでいた生徒が、「高校受験に影響するから休まないように」 と学校に言われて、無理して学校に行ったところ、「今頃、来たの?」 と周囲の子に言われて、また体調を崩したというケースがありました。
不登校の子供は学校に行かないのではなくて 「行きたくても行けない」 のです。
いじめが収まらない状態や、いじめが再発する危険がある状態で 「怖くて行けない」 のは当然です。
「大丈夫だから学校に来なさい」 というからには、学校側は、いじめのない環境を提供する義務があります。
いじめのない環境にするために、教師が見回りをするとか、教室に見守り役の大人を置くなどの防止策を講ずる学校もありますが、限界があります。
前述の報道のように教師の見ていないところで 「いじめ」 が起きます。絶対に子供の側から離れない状態をつくらなければ無理なのです。
いじめのない環境にするためには、絶対にやらねばならないこととは、今までいじめをしていた子に 「いじめをさせない」 ことです。同じ子がまたいじめるなどということを起こさせていけません。
具体的には、いじめをしている子を個別に指導し、「二度といじめない」 というように加害者が決意するところまで説得することが必要です。
説得の内容ですが、「いじめられることの心の痛みを理解させる」、「相手を傷つけたことに対して謝罪させる」 ということはもちろんのこと、加害者の親にも学校から注意してもらうことが重要です。
ただ、それでも、いじめが再発することもあるので、再登校させるにあたっては、もう一段の対策をしておくべきだと思います。
まず、いじめられていたお子さんと、いじめていた子供たちとの接触をできるだけ避けることが必要です。
クラス替えする、できなければ、席替えを行いいじめグループとの距離を確保する、同じ班にしない、宿泊を伴う学校行事では同じ部屋に泊まらせないなど、具体的なことを学校に依頼するということも必要です。
担任に対して、クラスの子供たちに対して、「いじめは絶対に許さない」、「休んでいたことを責めてはいけない」、「仲間はずれにしたり、無視はだめだ」、「優しい言葉をかけること」 等の指導を行い、クラスの雰囲気を良くしておいて欲しいと要望することも大切です。
また、仲の良い子を近くにおいていただくことも効果があります。
結局、学校全体で再登校してくるお子さんをいじめから守る体制をつくることが大事です。ここまでしてもいじめは起きることが有ります。
そこで重要なのが 「いじめがあったら、すぐに先生のところに来なさい」、「職員室に駆け込んできなさい。絶対に先生が守ってあげる」 という言葉をかけてあげるかどうかということになります。
この一言が言えなかったばかりに、「先生は守るって言ってたのにウソだった」 と教師に失望し不登校になってしまうことがあるのです。
さらに、保護者としても、本当に安全な学校になっているかを確かめるために、不登校の子が再登校する時には何日か付き添ってあげていただきたいのです。お仕事やその他で付き添いは大変に困難なことだとは思いますが、味方になってくれる大人の付き添いは心強いものです。
様々に述べてまいりましたが、再登校を成功させるには、教師と保護者の連携は欠かせません。この連携が取れない状況、あるいはいじめられる可能性があまりにも濃厚な場合は、転校も視野に入れる必要があります。
このブログ記事を読まれても、実際に事件が起きた場合には混乱することが多いのではないかと思います。
いじめは、「早期発見・早期解決」 が原則です。気になることがありましたら、早めにご相談ください。
いじめから子供を守ろう ネットワーク
松井妙子

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