広島市の市立中学に通っていた当時、同級生4人からのいじめが原因で不登校となり、統合失調症を発症したとして、高校3年の男子生徒(19)と両親が、同級生4人と広島県、同市などに慰謝料など計約2600万円の損害賠償を求めた訴訟の判決が24日、広島地裁であった。能勢顕男裁判長は「いじめは長期間にわたり執拗(しつよう)で、男子生徒が受けた多大な精神的打撃に基づくストレスは精神疾患発症の誘因になった」などと、
いじめと統合失調症との因果関係を認定。
学校側の監督指導責任も認め、同級生4人や県、同市などに計約830万円の賠償を命じた。いじめと精神疾患の因果関係を認めた判決は異例という。
判決によると、男子生徒は中学2年の2001年5月から、同級生4人に首を絞められたり、小石を投げられたりするなどの暴行を受けた。3年生になると、教科書や文房具を隠されたり、万引きを強要されるなどし、02年6月から不登校となり、幻覚症状も表れ、統合失調症と診断された。
いじめは教室前の廊下や職員室の外など教諭の目の届く場所で継続的に行われ、教諭らは認識可能だったと判断。担任教諭については「子ども同士のじゃれ合い程度ととらえ、いじめがあるかどうか、注意深く観察せず、漫然と傍観した」と、教諭としての義務を怠った過失を認めた。
こうしたことから、いじめと担任の過失、発症の間に相当の因果関係があるとした。
発症については、別の事情も一因になったとして、請求額の7割を減額した。
岡本茂信・市教育長は「主張が認められず、残念な判決であると考えている。今後の対応は、関係部局と協議のうえ検討したい」とコメントした。
墨岡孝・成城墨岡クリニック院長(精神医学)の話「統合失調症を発症するきっかけとなる原因はさまざまで、いじめが引き金となることはある。いじめと統合失調症との因果関係を認めた判決は画期的だ」
ニュース・ソース: 読売新聞 2007年5月24日
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