◆◇ 教室に正義を (第2回) ◇◆ 

160710 正義の女神

◆◇ 教室に正義を (第2回) ◇◆

<前回の内容>
 小6の良太君(仮名) のお母さんからの相談です。
 クラスはやんちゃグループが暴れて学級崩壊状態です。担任は学校に来なくなり、常に数人の子が不登校になっていて、保健室に逃げ込んでいる子も7~8人います。
 良太君はみんなと保健室で、工夫しながら自主的に勉強を始めました。しかし、やんちゃグループは保健室にも乱入してきて暴言、暴力などし放題。
 保健室組の子達は、やんちゃグループからの被害を記録して、先生に叱ってもらおうと思っていたのですが、逆に、「僕たちの悪口を書いている子達がいる」 とベテランの先生につげ口されてしまい、叱られたのは良太君たちでした。
 しかも、やんちゃグループが、「話し合いの会」 を学校に要望し、明日、やんちゃグループとの話し合いをさせられることになりました。

1 決断 
 「お母さん、子どもを守る! と決意しましょう」 と話すと、お母さんははっとした感じで顔をあげたのです。どこか学校任せ、誰かまかせ、風まかせだったお母さんが、腹をくくったことが伝わってまいりました。

 「良太君の親友は誰ですか。そのお母さんと話をしたことがありますか?」
「優真君(仮名)です。でもお母さまとは連絡したことがありません」 と言います。
「では行動してみましょう」 とアドバイスさせていただきました。

2 情報分析
 そこからのお母さんの動きは早いものでした。
 優真君も保健室組でした。
 連絡をとってみると、驚いたことに優真君のお母さまは大変な情報通で、いろいろなことを教えてくれました。
 
1. 担任の先生が病気になって休んでしまって、どれだけクラスの児童たちががっかりしたか。
2. 授業妨害する男の子達に、最初は先生方も注意していたこともわかりました。
  しかし、注意すると、体育館の屋根に登ったり、消火器をまいたり、さらに乱暴なことをしたため、事故になることを恐れた先生方が注意できなくなってしまったこと。
3. やんちゃなグループのメンバー構成。
4. グループの中心児童2人のお母さんも保護者たちのSNSに入っているので、他のお母さん方は自分の子への影響が怖くて本当のことを言えないでいること。
5. ナンバー3に位置する男の子は、乱暴はしないのですが、実際は裏であやつっているのはその子らしいこと。
6. 親はPTA役員であること、などです。

 様々な情報が得られましたので、改めて次の助言を致しました。
「保護者の仲間を集めて、学校と交渉しましょう。
 明日の話し合いには、学校を開放し親たちを入れてほしいと、すぐに申し入れしましょう。そして、明日の話し合いに必ず立ち合い、子ども達に勇気を与えましょう」

 お母さんは良識ある保護者たちを集め始めましたが、いかんせん明日ということで都合のつく人は限られてしまいました。

3 話し合いの会
 良太君のお母さんは最初、もし学校から断られたら、市議会議員さんに話をする予定でいたのですが、学校に連絡を入れてみると、既に他の保護者から苦情が入っているとのことでした。
 また、「議員さんからも、『学校は保護者の皆さんの協力を求めなさい』と言われた」 と打ち明けてくれたのです。

 翌日、集まったのは、やんちゃグループの保護者たちと良太君の仲間の保護者たちです。
 話し合いの会では、子ども達は、裁判のように、向かい合って縦二列に並ばされておりました。傍聴席が保護者の席でした。

 ベテランの先生は、互いに言いたいことを言わせ、納得しあったら、最後は、互いに「ごめんなさい」と言わせて、「これからは手と手を取り合って、仲良くしましょう」、という方向にもっていきたかったようでした。

 話し合いが始まりました。
 良太君は、一生懸命に話をするのですが、手を挙げて発言すると、同じ回数だけ相手方も発言して反論してきます。
 やんちゃグループには、あげあし取りの名人がいて、良太君だけが集中砲火を受けることになってしまいました。
 後でお母さんは、良太君、優真君たちのいらだちが見えて、かわいそうだったと話していました。

 おおかた発言が終わった後、いつもは大人しい、保健室組の次郎君(仮名)がこう言ったのです。
 「たしかに僕たちはノートに言われた暴言や、されて嫌だったことを書いた。それを見て不愉快に思ったのならゴメンナサイ。
 でもこれまで君たちがやってきた悪いことの大きさと僕たちの今回のことと比較すると、どれだけ君たちの悪かったことのほうが大きいか。
 それに僕たちは頭を下げたが、君たちは全然、反省していないよ」

 その時、傍聴席に来ていた次郎君のおじいさんが立ち上がりました。
 「ちょっといいかい。
 昔と今とは違うかもしれんが、学校というところは、きちんと授業を受けるところではないのかね。学習をするところではないのかね。
 今日、授業参観もさせていただいたが、君たち(やんちゃグループ) は先生の指導にしたがわず騒いでいた。それに比べて、こっち(保健室組) 側は先生の指示にしたがっていたし、騒いでいなかった。
 どちらが悪いのかわからないのか。
 先生の言うことを素直に聞きなさい。そして謝りなさい。とくに、今日、私に『じじい』と暴言を吐いた子達、謝りなさい」

 やんちゃグループたちは、それぞれのお母さん方に促されて、先生、おじいさん、良太君たちに謝りました。
 おじいさんは地域の防犯委員さんで、元自治会長さんでした。

 実は、お母さんが 「保護者が集まらない、みなさん仕事で・・・」 と泣いて電話してこられたので、「おじいさん、おばあさんを呼びましょう。地域活動をしている人、消防や防犯をしている方々に声をかけてみましょう」 と伝えておいたことが功をそうしました。

 皆様もこの事例から何かをつかんでいただけたことと思います。
(続く) 

<次回、学級崩壊の原因などについて述べさせていただきます>

スクールソーシャルワーカー 村崎京子



 

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[ 2016/07/09 12:00 ] メッセージ | TB(0) | コメント(0)

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