◆◇ 「逃げるは恥だが役に立つ」 ◇◆ 「逃げるは恥だが役に立つ」 というテレビドラマが話題となりました。
同名のマンガが原作の、どうやら恋愛ものの作品だったようですね。
しかし、そちらの方面には全く縁のない私にすれば、恋愛など、他の惑星の話のようですので、内容に立ち入ることは遠慮いたしまして、言葉の響きのみを対象に、考察してみることと致します。
しかしこの題名は、なんとも意味深いものです。
兵法的観点で考えてみると、
「敵の大群・強敵に対しては、柔軟に対処する」
ということになりましょうか。
たとえば、敵の大軍が現れた時に、そのままガチンコでぶつかれば、当然、全滅することになります。
ですが、柔軟に考えて対応すれば、勢力を保ったままで、効果的に抵抗を続けられると言うことです。
これは人生全てに当てはまることだと思います。
何に対してであれ、がちんこで正面からぶつかるだけだと、どうなるか。
結果は、完全勝利か、こちらの敗北で全滅するかのどちらかになってしまいます。
それよりも、巧妙に立ち回って、有利な情勢に導くのが大事です。
なんなら少しぐらい逃げてもいいんだよ、ということでしょうか。
「逃げるは恥だが役に立つ」 で私が思い出したのは、先の大戦で戦った関西で編成された陸軍部隊のことです。
関西の部隊は、歴史的に 「弱兵」 として有名です。
大阪編成の歩兵第8連隊など、「またも負けたか8連隊」 と揶揄されるほどでした。もちろん、実際に8連隊が弱かった訳ではありません。
しかし、現実主義の関西の兵隊さんたちが、「あほくさ」 「やってられまへんがな」 と、合理的精神を発揮して戦いに生き残る様を眼のあたりにした、 他の地域の武士道精神バリバリの 「強兵」 からは、「弱い」 と思われたのかもしれません。
たとえば、「強兵」 として有名な、九州や東北編成の部隊ですと、「死守せよ」 と命令されれば、本当に全滅するまで踏みとどまって戦います。文字通り、全員戦死して部隊が消滅するまでです。
それが関西の部隊になると少し違っていたようです。
日本軍が雪崩を打って敗退していたビルマ戦線のことですが、「死守」 命令が出て全滅していたと思っていた関西の部隊が、ひょこっと現れて報告してくる、皆、驚いたことでしょう。
単純に全滅せずに、後々まで戦ってくれて大助かりだったという、当時の参謀の記録が残っています。
勇猛果敢に大敵に立ち向かって、全滅するまで戦うのは、それこそ、誇るべき日本武士道精神でしょう。
しかし一方、多少卑怯に見えたとしても、図太く長く生き抜いて、抵抗をし続けるというのも、それもまた戦い方の一つであると思います。
大阪では、自殺率も低いと聞きます。
現実主義の合理的精神、分かりやすく言えば、「あほくさ」 「やってられまへんがな」 という精神。
これは、言い換えれば、
「逃げるは恥だが、役に立つ」
ということではないでしょうか。
特に、いじめの環境に身をおいていたり、事業の借金で首が回らない時などの、特別な環境の時などは、ビルマ戦線で敵の大軍の攻撃を受けて、死守命令が出た時の 「絶体絶命」 の危機と同じでしょう。
ビルマ戦線でしたら、全滅しても英雄的戦闘で賞賛されるかもしれません。
でも 「いじめ」 や 「借金苦」 の戦場では、「死守」 しても、誰も喜んでも、誉めてもくれません。
あくまで柔軟に、巧妙に立ち回って、少しでも有利な体制を作り上げて、勝てなくても引き分けに持ち込む、「関西精神」 を持ったらいかがでしょうか。
一人だけで戦わず、援軍も要請しましょう。
自分だけで抱え込んでいないで、保護者にも先生にも相談しましょう。
それでダメなら、「いじめから子供を守ろうネットワーク」 に相談して下さい。
ものすごい 「援軍」 を編成して救援したします。
圧倒的な攻撃を受けて、全滅しそうになっているなら、無駄に 「死守」 せず、撤退です。
道は一つだけだと思うと、地獄の戦場では全滅してしまいますが、撤退すれば、また防御陣地が構築できます。
転校だって高卒認定試験だって、道はいくらでもあります。
この戦場では 「死守」 だけはご法度です。
敵の大軍の攻勢の最中では、目の前のことしか分からないのは当然です。
心もいっぱいいっぱいでしょう。
でも、そんな時、深呼吸ひとつして、「逃げるは恥だが、役に立つ」 とつぶやいてください。
逃げるのは恥かもしれません。
社会から阻害されて、居場所がなくなるような恐怖もあるでしょう。
しかし、人生長い戦場です。
勝ち戦もあれば、負けることもあります。
負けたら、いさぎよく撤退して、再編成すればいいのです。
再編成さえすれば、いくらでもまた、戦えます。
どこで戦うか?
どうやって戦うか?
今回、逃げてもいいのか?
そんなことは、再編成後、じっくりと考えればいいのです。
「逃げるは恥だが、役に立つ」
生き残ってこそ、「なんぼ」 だ!
担当 こしがやじろう

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