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◇ 代表メッセージ (2017年12月) ◇◆ 学校の隠蔽工作への対応 ◇◆ 

171207 ウミガメの子

◇ 代表メッセージ ◇
◆◇ 学校の隠蔽工作への対応 ◇◆


11月には小中学校で3回、それ以外でも3回程、いじめについて話す機会をいただきました。

ひとつの中学校では、「いじめフォーラム」 として開催されました。
生徒が発案し、主体的に行ったいじめアンケートの発表もありました。
全生徒への27項目にものぼるいじめアンケートによると、全校生徒の48.8%もの生徒が「悪口などのいじめを受けた」と感じているという数字が出ていました。ちなみに、たたく、蹴るなどの暴力行為を受けたという子は31.1%、無視されたという子が23.2%などの結果がまとめられておりました。
生徒たちから、この数字を基にして結果をまとめ、クラス、学年毎に 「いじめにどう向き合うか」 ということの発表がなされました。

文科省は、10月26日にいじめ認知件数が、32万3,808件、昨年から10万件近く増加したことを公表していますが、過去最多とはいえ、推定数からみるとあまりにも少ない数字です。
生徒たちに 「嘘をつくな」 と教えている教員です。自ら自身が、脚下照顧(きゃっかしょうこ)し子供たちに向き合って欲しいものです。

この学校の中学生たちのように、正直にありのままの現状を報告する姿勢、「うそをつかない」、「表面だけ取り繕わない」 という清々しさ、潔さを、私たち大人は大切に守らなくてはならないものだと思うのです。
また、この生徒たちを指導された先生方の内に、生徒の自主性を大切にし、大人の世界を押し付けない姿勢と共に、教師としてのあるべき姿を見たように思います。

反面、この正直な姿勢と真反対な学校の姿が先週、報道されました。
2016年8月に起きた青森県東北町の中1男子の自殺事件。
「いじめがなければもっと生きていた」 とのメモを残しての自殺でした。
亡くなる三ヶ月前、学校はいじめのアンケートを取っていたのですが、そのアンケートを学校が破棄していたという事実が、今年の11月30日に発覚したと報道されています。
取材にたいして、町は、学校側は 「確認して内容に問題がなかったので破棄した」 などと説明したというのです。
しかし、遺族によると、生徒は保護者に「どうやって書いたらいいか」とアンケートの記入について相談し、「いじめがあります」 に印をし、具体的に 「いすを蹴られたり、からかわれたりする」 と記入したとのことです。

「いじめ隠し」としか考えようがありません。
私たちのところに届く相談の中にも、
「アンケートを隠された」、
「連絡帳が捨てられた」、
「いじめの証拠として破かれた体操着を担任に預けたが、焼却された」
などの証拠を握りつぶすような学校や教師による 「隠蔽事件」 に出くわすことがあります。
この学校による 「隠蔽工作」 への対策を持っていることで、いじめがスムーズに解決すること数多くあります。

最初にお伝えしておきたいことは、いじめの解決を学校に要望するときに、証拠があると学校の対応も早くなるということです。
そこで、私たちは、証拠や証人になる子を確保して、学校との交渉に臨むことをおすすめしています。

本来は、証拠の保全は学校の責任ですし、関係する子たちへの聞き取りも学校の責務です。
しかし、隠蔽する教員がいることも事実ですので、保護者としては、このような事態に陥いらないように、「いじめの証拠や証人」を集めておくことが子供を守る力となります。

証拠を破棄されないためには、学校には「現物」を渡さないことです。唯一の証拠を渡さないことです。
証拠となりうる物は、全て写真に撮っておきましょう。
身体のケガや傷、破かれたノートや上履き、机の中に入れられた手紙、連絡帳、手当たり次第といっても良いくらいに写真に取ります。
そして、学校が提出を求めてきた場合は、コピーや写真を提出しましょう。
その際には、渡した日時、教員の氏名をしっかりと記録しておくことを忘れないようしてください。

また、先に学校に差し押さえられた場合には、「見せてください」、あるいは、「その体操着はうちの子の所有物ですから、勝手に盗るのは犯罪になりますよ。返してください」 等と交渉して返還を要求しましょう。

「録音」 も重要な証拠になります。
「私が見ていないのでいじめとは言えません」 と堂々と述べる教師もいます。
その場合には、お子さんにICレコーダーを持たせて、学校での一日を録音してしまうことも有効です。
そうすれば、数日で証拠が集まります。また、全部を聞く必要はありません。いじめが起きた前後だけを再生すれば良いのでそれほどの時間は必要ありません。

さらに、担任や校長先生との会話を録音することも大切です。
「そんなことは言ったつもりはありません」 と前言を翻すことが平気な先生も多いからなのです。
近頃は、スマホのアプリを使えば簡単に録音ができますし。

そして、忘れてならないのが、いじめの経緯を記した 「いじめ被害経緯書」 と、学校に対しての要望を 「要望書」 という 「文書」 にして学校と交渉することです。文書にすることが、とても効果を発揮します。
ちなみに、要望書には、
1. いじめの加害者から謝罪
2. いじめ加害者の保護者に事実を伝えること
3. 加害者から二度としないという確約を取る
4. 再発防止策をまとめる
その他、必要に応じて、席替え、場合によっては担任を替えることなどの要望を記入することをおすすめしています。
その際には期限も明記しておきます。
ホームページには、文書の例も掲載しておりますので、参考にしてみていただきたいと思います。

今年もまもなく終わります。
入学試験を前にして大切な時期、子供たちを暖かく見守ってあげていただきたいと思います。
子供たちの様子で気にかかることがございましたら、ご遠慮無く、ご相談いただけましたら幸いです。

一般財団法人 いじめから子供を守ろうネットワーク
代表 井澤一明

井澤一明ブログ:
http://ameblo.jp/kzizawa/
Facebook: http://www.facebook.com/kz.izawa
Twitter: @kzizawa

 

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[ 2017/12/06 23:30 ] 代表あいさつ | TB(0) | コメント(0)

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