◇ 代表メッセージ ◇
◆◇ 大人として考えること ◇◆
昨年、東京では降水量が多かったのが10月だったそうですね。
台風が来襲する日本では、9月、10月の降水量が高くなりますが、イメージ的には、体育の日があったり、文化祭があったりと晴天の日が多いように感じられます。
今年も間もなく「いじめ認知件数」が公表されると思います。
今年の発表数は、昨年度、令和元年の数値となりますが、3月期はほとんど通えていませんから、昨年度よりは少ない数値が出るものと思います。
現在も、新型コロナウィルスの感染者の報道が続いていますが、なぜかいじめ相談が増えてきました。
先日のご相談は、「小学校高学年でいじめにあって不登校になってしまっています。今年、18歳になりました」という、保護者の方からのご相談でした。
高校は通信制をなんとか卒業することができましたが、働くことはできていません、という状況の方でした。
「理不尽だと思うんです」と話されていらっしゃったのですが、確かに、その通りだと思います。
加害者たちは、何事もなかったかのように中学、高校に通い、大学に入学しています。
翻って、自分の家の中を見ると、大学にも行けず、働くこともできず、何事も思い通りに行かないと悶々とし、時には暴れることもある我が子、親として何もできない無力さに責め苛まれる毎日、おつらいことだと思います。
その方は「親としては、悔やんだり、恨んだりしても、そのままでは「改善」することはないという現実を、受け入れなくてはならないとは思っている」とのことでした。
以前、述べたこともありますが、中学、高校ともに不登校で、資格認定試験を通って大学に通い、教員をしている方もいます。
「いじめ」で不登校になった後、どのように「恐怖心」を乗り越え、打ち勝つことができるかどうか、最後は本人の強い意志が道を開いていくように思います。
親を含めて、周囲の人間ができることは、本人の努力を認めてあげ、励ますことしかできないかもしれません。
でも、本人から見たら、ほんの少しでも褒められたりすることは、心の中に残り、自信となっていくものです。
優しい言葉をかけつづけ、未来を信じて歩み続けられることを祈るばかりです。
今回のご相談のように、時間がたっても大きな影響がのこってしまう「いじめ」ですが、振り返るといじめられていた期間は、短いものでは一週間、長くても数か月というものが一般的です。中には、三年、五年といじめを受けたという子もいますが。
しかし、その後、中には30年、40年も苦しんでいらっしゃる方がいます。
だからこそ、「早期発見」、そして「早期解決」をしなければならないのです。
現代の教育界では、教師がいじめを解決することは、教員の「責務」であることが常識になっています。
私たちもいじめが起きた場合の解決は、先生方にお願いすることが大半です。
しかし、本来は、いじめが起きない学校が一番良いのです。
さらに言えば、いじめが起きても、子供たち自身が解決する力を持っていることが望ましいといえます。
40年前、50年前の日本でも、いじめはありました。
その当時は、現在よりもいじめの数は少なく、教師が解決を図らなくても、子供たちの間でいじめが解決できていました。
「何かが、変わってしまった」、あるいは「何かが、失われてしまった」ように思うのです。
それは、子供たちの中の善悪に対する判断力と、人間関係の力、別の言葉で言えば「社会性」ともよばれる能力ではないかと思います。
子供たち自身の、自らを省みる力や、道徳心、公共心、思いやり、我慢強さ、意思の力、並べてもきりがないのかもしれませんが、一言でいうならば「精神力」だと思います。
昔帰りがすべて良いわけではありませんが、半世紀前の子供たちが持っていた「心の力」を取り戻す教育、家庭の教育力も含めて、大人である私たちが考えていかなければならないように思います。
一般財団法人 いじめから子供を守ろうネットワーク
代表 井澤一明
井澤一明ブログ: http://ameblo.jp/kzizawa/Facebook: http://www.facebook.com/kz.izawaTwitter: @kzizawa

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