◇ 代表メッセージ ◇
◆◇ 旭川市にはびこる大きな闇 ◇◆
早くも秋の気配がただよっています。
昨日ですが、帰宅の道すがら道路の両脇からコオロギの鳴き声が聞こえてきて、驚きました。昼の間は、まだ蝉が泣いていますが、季節は代わり始めていたんですね。
本年5月に、『教師の責任を問わない日本の闇』と題したメルマガを配信しましたが、その中で、旭川市の中2女子のいじめ事件に言及しました。
この事件において、8月18日に遺族側の弁護士が会見を開きました。
本事件は、本年3月に旭川市の公園で女子生徒が凍死しているのが見つかった事件で、その背景に悲惨ないじめがあったことがわかっています。
現在、旭川市によって「重大事態」としていじめの調査がされています。
この会見で、遺族の代理人が生徒の名前と写真、そして遺族の手記を公開し、遺族は「真実を知りたい」と訴えていると公表しました。
その手記には、このような記載が、あります。
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「10人の加害者の未来と、1人の被害者の未来、どっちが大切ですか。10人ですよ。
1人のために10人の未来をつぶしていいんですか。
どっちが将来の日本のためになりますか。もう一度、冷静に考えてみてください」。
これは、教頭に言われた言葉です。同席した知人も、あきれ果てるような対応でした。
私は、泣くことしかできませんでした。
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被害者の親に、加害者の方が大切なんだと宣言する教頭がいるとは。もはや、これは教育者ではありません。
日テレNEWS24(NNN)の記事には、
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NNNが入手した北海道教育委員会の文書には、遺体で見つかる2年前に、母親が学校にいじめの相談をしていたことなどを受け、北海道教育委員会が「いじめの疑い」があるとして、旭川市教育委員会に対応するよう指導する内容が記されています。
道教委はこれを口頭で伝えたということですが、旭川市教委は「当時、指導を受けた認識はない」と話すなど、食い違いも…。
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指導されていないと言いはるさまが記されています。
続けてこの記事には、「遺族側は、第三者委員会の進捗状況など、調査の内容がわからず、疑問や不安を拭えないといいます。」と遺族の訴えが報道されています。
この事件は、本年の4月には文春で大きく報道され、国会でも取り上げられた結果、第三者委員会を設置し調査をはじめたものです。
それにもかかわらず、まだ隠蔽しようと画策しているように見えます。
私たちは旭川市の第三者委員会のもとで粛々と調査が行われ、その公正な結果が発表されるものだと考えていました。
文科省の「いじめ重大事態の調査に関するガイドライン」には、被害者側からの要望があり、必要な場合には、構成員の調整を行うよう示されていますし、被害者側に説明を行うことを求めています。
ここまでひどい組織があろうとは、想像さえできませんでした。往生際が悪すぎます。
続報が入ってきました。
20日夕、旭川市長は、こうした遺族の訴えを受け、市の教育長に、「遺族に寄り添いながら一刻も早い真相究明に向け調査を進めていただくようお願いします」と、進捗状況を伝えるなど、遺族に寄り添ったかたちで進めるよう要請したとのことです。
ご遺族が、被害者の名前や写真、遺族の手記まで公表しなければならないところまで追い込まれているのです。
これが本当に「第三者委員会」なのでしょうか。実態は、名ばかりの「お抱え委員会」の可能性が高いようにしか見えません。いまだに隠蔽し続けようと画策しているようです。
自殺したお子さん、そしてご遺族を何度悲しませれば気がすむのでしょうか。
こんな第三者委員会には学校の隠蔽体質を糾弾する力はないでしょう。
こんなことを続けるのならば、「旭川市教育委員会」など存在意義がありません。
市長が進捗状況を伝えるように要請したとのことですが、遺族側の会見を受けてのパフォーマンスではないかと疑ってしまいます。本質は変わらないのではないでしょうか。
この第三者委員会を解散させ、改めて調査委員会を組織するぐらいのリーダーシップが欲しいところです。
その際には、ご遺族の推薦する方も加えて構成する必要があります。文部科学省直轄、せめて北海道教委直轄で「第三者委員会」を設置し、公明正大な調査をするべきです。
また、医師作成の死体検案書の「死亡の原因」欄に、「実際にはかかっていなかった精神疾患の病名が記入されていた」という報道も出てきました。
市ぐるみで隠蔽をしようとしているとしか考えられません。残念ですが、旭川市は信用できません。
教師にしっかりと責任をとっていただくためには、いじめを隠蔽したり、いじめに加担したり、いじめを黙認したりするような教師は懲戒すべきであると、私たちは訴えています。
この事件のように、学校に隠蔽を指示するような市の教育委員会は解散させ、その隠蔽を指揮した教委の職員は、隠蔽を実行した教員ともども懲戒すべきです。
明確な罰則がないために、隠蔽することの方が「メリットがある」という思考を持っているのでしょう。教師、そして教育委員会を含めて教育行政に関わる人間に対して、この国は甘すぎです。
子供の生命に比べたら大人のメンツなどどうでも良い問題です。
いじめを隠蔽する教職員に対する懲戒を定めて、法制化しなくてなりません。
子供たちの犠牲の上になりたつような教育行政などいりません。
子供たちの未来をつくり、子供たちを守り、国造りの基礎をつくるための教育行政ではなかったのでしょうか。
「教育は国家100年の計」という言葉があります。
ぜひ、子供たちのために、日本の未来のために、政治家の皆様にはお力をお貸しいただきたくお願いいたします。
まもなく夏休みも終わりを迎える予定です。
新型コロナの影響で夏休みの延長も検討されている地域があると聞きます。
また、例年、夏休みが終わる前後で、子供たちの自殺が起きてしまいます。
先生方におかれては、「旭川市の教育姿勢」を他山の石として、子供たちの見守っていただきたいと思います。
私たちのところには、先生方からの相談も来ています。
私たちの相談経験がなんらかの参考になることもあろうかと思います。
ご遠慮なくお声をかけていただきたいと存じます。
また、保護者の皆様におかれましても、子供たちが夏休みが終わるこの時機、どうか言動に気をつけて見守ってあげてください。
何か不安なことがございましたら、早めにご相談ください。
一般財団法人 いじめから子供を守ろうネットワーク
代表 井澤一明
井澤一明ブログ: http://ameblo.jp/kzizawa/Facebook: http://www.facebook.com/kz.izawaTwitter: @kzizawa

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