家族などの死は「悲しくない」が約1割 道教委「命の大切さ意識調査」

滝川市の女子児童いじめ自殺問題の対応に批判が集中、昨年12月に会見で謝罪する同市教育委員会
滝川市の女子児童いじめ自殺などを契機に実施。
北海道教育委員会は、道内の小・中・高校生を対象とした「命の大切さに関する意識調査」の報告書を4日、発表した。
「命の大切さに関する意識調査」は、今年6月、札幌市を除いた公立小・中学校の小学2年生、4年生、6年生、中学2年生、道立の高等学校の2年生からそれぞれ約3%の児童・生徒を抽出、計84校にアンケート形式の調査票を配布して実施。計4,641人の児童から回答を得た。
意識調査は、道教委初の実施。全国では2004年度に長崎県教育委員会が同様の調査を行っている。
道教委は、05年に滝川市の小6女子児童がいじめを苦に自殺したにもかかわらず、1年以上が経過して事実関係が明らかになった事件、さらに昨年8月に起きた伊達市の高校生暴行殺人事件と稚内市で友人に母親の殺人を依頼した事件などの重要性を鑑み、「子どもたちが命についてどう考えているか、どう捉えているか」を把握するために調査をした。
児童・生徒に対するアンケート形式の調査票は、「家族や親戚など身近な人で赤ちゃんが生まれうれしいと思ったことがあるか」「家族や親戚など身近な人が死んで悲しいと思ったことがあるか」「家族や友人などから必要とされていると感じることはあるか」「命より大切なものがあると思うか」などの8項目の質問が記載され、それぞれ「はい」「いいえ」に印を付ける形式。
「家族や親戚など身近な人で赤ちゃんが生まれうれしいと思ったことがあるか」の問いには、「はい」77.8%、「いいえ」15.8%、「無回答」6.4%。
「家族や親戚など身近な人が死んで悲しいと思ったことがあるか」との問いには、「はい」84.3%、「いいえ」10.2%、「無回答」5.5%だった。
道教委学校安全・健康課では、上記の質問で「いいえ」の割合が10.2%だったことについて「身近な人の誕生や死に関して『いいえ』と回答したうち、まわりの人間の死や誕生を経験していないのか、経験があっても悲しみや喜びを感じなかったのかは今回の調査では分らないので、多いか少ないかは一概には言えない。長崎県教委が行った調査と比べても、同じ趣旨の質問での割合はそれほど大きく変わってはいない」と分析する。
「家族や友人などから必要とされていると感じることはあるか」の問いには、「はい」69.6%、「いいえ」24.3%、「無回答」6.1%だった。「はい」の内訳は、小学2年生(78.1%)で最高で、学年が上がるにつれ、割合は低くなり高校2年生(63.8%)が最低だった。
この項目に対して、調査報告書では「学年が上がるにつれて、家庭外で過ごす時間が増えることや、自我が確立したり、自己に対する評価が厳しくなるなどの心の成長や変化も要因と考えられる」と分析している。
「命より大切なものがあるか」の問いには、「はい」24.6%、「いいえ」72.2%、「無回答」3.2%。この質問のみ「はい」の回答者に「命より大切なもの」を記述する欄があり、全校種・学年で「家族」が最多、次いで「友達・友人」となっている。高校2年生の回答では、19.8%が「はい」と答え、うち1.9%が「お金」と記述し、「家族」3.2%、「友人」2.0%に肉薄している。
調査報告書には、「死や生の認識」「生命の尊さ」などの指導ポイントや取り組み例なども記載されている。
道教委は報告書を道内の公立校に配布し、各学校での取り組みの参考にしてもらうと同時に、現在作成中の命の大切さやいじめについての教師用指導資料にも盛り込むなど、今後に活用する方針。
Brain News Network
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