大島校長先生 「人間にとっての教育の大切さ」 |
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教育が軽く見られてきていて、何の為に教育するのか |
忘れられてきている。 |
人間は生まれてきて教育がなされないと野生のままになってしまう。 |
人間にとっての教育の大切さをお話したい。 |
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プロローグ~今日本人が失いかけているもの~ |
・「平等」と「公平」 |
みんな、平等と公平の意味を正しく理解しているでしょうか。 |
なんでも、平等~悪平等、全員結果平等といったまちがった認識をしているところがあります。 |
差別なくスタートラインに並べること、これが平等ということです。 |
しかし、努力した者と怠けた者で差がついてしまう。これが「公平」なのです。 |
貧しい人、豊かな人、心の貧しい人、心の豊かな人、いろいろな人がいますが |
これを埋めるのが教育でなのです。 |
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・世界最先端・江戸時代の寺子屋 |
寺に集まって、子供たちは学問を学んだ。当時すでに1万5千軒もありました。 |
町人の子も武士の子も寺子屋に集い学んだ |
そのため、当時、日本は世界一に読み書きが出来る教育レベルの国であったのです。 |
もともと日本人は教育をとても大事にしていたのです。 |
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・温故知新、稽古照今 |
今、中学・高校の校長をしていますが中学生を見ると本当にかわいく見えます。こんな子が悪くなるとはとても見えない。 |
やはり、小中学校、高校での正しい教育が重要であると感じています。 |
昔の日本人の伝統、文化を伝えなくてはいけない。 |
伝統を学び今に照らす。稽古ごとを大切にする。 |
グローバル化、これは実はアメリカ化。その結果が今の姿。もっと日本人本来、古来の良さを |
取り戻すべきと思います。例えば日本人には情緒性という素晴らしいものをもっています。 |
虫の音や桜の花(華やかさとか潔さ)。また「道」。剣道とか茶道とか「道」を教える、単なる術ではなく心を教える。 |
武士道という本が今で世界で読まれ注目されています。 |
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・「ならぬことは、ならぬものです」 |
会津藩 什のおきて |
弱いものいじめではいけません。 |
卑怯な振舞いをしてはいけません 等 |
ならぬことはならぬということを子供にしっかりと教えることが大事なのです。 |
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・日本人に伝わる魂(こころ) |
四川大地震に遺体に合掌し黙祷している姿を掲載した記事が中国の新聞記事に載って、中国の多くの |
方から感謝の声が集まりました。日本人としてはごく自然な姿ですが、日本人はとても素晴らしいとして。 |
また、神戸大震災の時、誰も盗みや強奪がない状況に海外のメディアが驚きの記事を掲載しました。 |
そんな日本人の心を大事にしたいと思います。 |
さらにアイシュタインは大正時代に日本を訪れた際、「何と素晴らしい人々、国だろう。 |
神様に日本という国を作ってくれて本当に感謝します」というコメントを残しています。 |
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~今の学校は?~ |
・学びなおしの学校の記事(高校) |
普通、落ちこぼれの子供は、先生にも相手にされない、授業はただ座っているだけ。 |
それは苦痛以外の何物でもない。地獄です。そんなおちこぼれの子供たちのために、ある高校では |
小学校3年生、4年生からの勉強のテキストを先生が手作りで作って、子供たちのために教えるようにしたところ |
落ちこぼれで理解できなかった子が、理解できるようになり、生徒指導もやりやすくなった。 |
そしていろんな抱えていた問題が無くなったという事例があります。 |
高校は入学テストがあってレベルに到達していなければ落とさなくてはいけないはずなのに |
定員割れをすると学校側も怒られるという事実があります。押し出された形でおちこぼれのまま |
高校に行かされてもっと難しいことを教えられる。荒れるしかない。彼らも被害者なのです。 |
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今、生徒から先生への暴力も多く見られます。しかもそれが小学校にまで見られます。 |
この暴力やいじめを押しとどめないとこの世界は崩壊すると私は感じています。 |
いまや学校はいじめの温床になりつつあります。改革をしなくてはなりません。 |
すでに学校間格差は存在していますが目をつぶり隠そうとして黙認しているのが現状です。 |
格差を埋めようと努力する学校のみが残るべきであると思います。 |
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・甘やかし(まやかし)の戦後教育 |
<まやかし①;子供中心主義?> |
ゆとり教育は間違っていたことをもう認めないといけないのにまだ引きずっている現状があります。 |
子供中心主義という教育はまちがっています。わがままな野生のスカスカの大人になってしまいます。 |
すぐにあきらめる、すぐに切れる、自分の主張だけをする。そんな子供を作ることになっています。 |
<まやかし②;子供達の多様なニーズ?> |
子供にあるのはニーズではなく多くは我欲です。我欲を抑えるのことこそが自立心です。 |
優しいだけでは教師ではありません。生徒の壁にならなくてはいけません。 |
<まやかし③;生徒は顧客?> |
民間活力を学校教育に取り入れようとして、なんでもかんでもビジネスの世界を取り入れようとした |
結果、生徒は顧客、教育はサービスといった言葉だけでの導入になったため、間違った方向へ進んでしまった。 |
<まやかし④;ナンバーワンよりオンリーワン?> |
子供の好きなことだけをやらせる教育は子供をダメにする。 |
その子をもっている能力を最大限にするのが教育。自分の中のナンバーワンになることが大切です。 |
<まやかし⑤;偏差値が諸悪の根源?> |
偏差値という言葉を殆んどの校長は口にしないとうまやかしが現実です。 |
学校間格差、詰め込み教育は間違いというまやかし。 |
今のまま、公教育がゆとり教育のまま存在するのなら |
私学の重要性がますます増すと考えます。 |
なぜなら、私学は宗教教育できるが公教育は出来ないからです。 |
宗教教育が出来ない、学校教育にない国は日本だけなのです。宗教教育をタブー視しているのは |
日本だけです。それで、どうやって道徳教育を教えるのでしょうか。 |
道徳をやれば必ず生死に当たります。その時、宗教教育なしでどうやって教えるというのでしょうか。 |
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・甘やかし(まやかし)教育からの訣別 |
学校の改革が必要です。ゆとり教育は落ちこぼれの増産です。 |
教師だけでなく大人が優しさの隠れ蓑に隠れて、何でも許す、何でもきいてくれる存在ではいけない。 |
これは、子供を野生化させることになります。 |
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・ジェンダーフリーは女性尊重ではない |
誤った性教育。学校における過激な性教育の実態が現実にあります。 |
実際にもっと大人が、学校でどんな教育をされているのか、もっと関心を持たなくては |
なりません。 |
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・いじめは必ず解決できる! |
小さないじめを見逃さないことが大事です。いじめをほっておかない。 |
いじめがあれば校長に報告し、校長は自らいじめをなくすプロジェクトを推進し、全生徒に知らしめるべきです。 |
取組んでいる姿を見せるのです。いじめは許さないということをはっきりと示すのです。 |
いじめはカビのようなものです。 |
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ならぬことはならぬものですということを教えなくてはいけません。 |
やってはいけないことははっきりと教えなくてはなりません。 |
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また、親は親になる(である)心得を持たなくてはなりません。 |
例えば、子供にお年寄りに席をゆずる訓練をさせる。 |
子供に媚を売らない。 |
言葉遣いや箸の上げ下げは厳しいほどよい |
九九は夫婦が協力して暗誦させる |
子供の前で夫婦喧嘩しない。等々 |