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三重シンポジウム レポート 

7月13日(日)三重県で2回目の
「いじめから子供を守ろう!シンポジウム」が開催されました 

 ◆テーマは【教育が人間を創る】
会場の四日市総合会館8Fの視聴覚室には、150名を超える方々の来場と教育関係者、政治家の方々のお姿もあり、いじめや教育問題に関心をもたれていることを感じると共に、公益性の高い活動が社会的にも評価されていることを実感しました。
今回のシンポジウムに向け、三重県教育委員会・四日市市教育委員会・三重県PTA連合会・三重県高等学校PTA連合会・三重県PTA連絡協議会・三重テレビ・伊勢新聞社の後援を頂き、四日市市、津市、鈴鹿市、桑名市、菰野町の小、中、高の全生徒にチラシ配布とポスター掲示をさせて頂きました。又、地域の大型ショッピングセンター、役場等にもポスターを掲示させて頂きました。 

1.開会宣言
2.来賓挨拶
四日市市議会議長・日置記平氏、四日市市議会議員・諸岡覚氏のお二人にご挨拶を頂きました。
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<第一部>
3.「現在のいじめの実情について」
  いじめから子供を守ろう!ネットワーク代表 矢内筆勝
 
最初に、NPOの活動の3つの柱についてお話頂きました。
   いじめの啓蒙・②いじめの相談・③教育改革
現代のいじめは昔と違い極めて悪質であり、いじめの実態を伝える共に、いじめは犯罪であると啓蒙しつつ、大人が作り上げた社会・教育であるならば、子供達の未来のために大人が立ち上がることで未来を変えていけます!!と力説されました。 
 
4.基調講演「人間にとっての教育の大切さ」
  皇學館中学・皇學館高校校長、大島謙氏
大島先生は、民間企業の社長をへて、三重県初の民間から校長になられ、白子高校で学校改革に取り組まれ、大きな成果をあげられました。
大島校長先生 「人間にとっての教育の大切さ」
 
教育が軽く見られてきていて、何の為に教育するのか
忘れられてきている。
人間は生まれてきて教育がなされないと野生のままになってしまう。
人間にとっての教育の大切さをお話したい。
 
プロローグ~今日本人が失いかけているもの~
・「平等」と「公平」
みんな、平等と公平の意味を正しく理解しているでしょうか。
なんでも、平等~悪平等、全員結果平等といったまちがった認識をしているところがあります。
差別なくスタートラインに並べること、これが平等ということです。
しかし、努力した者と怠けた者で差がついてしまう。これが「公平」なのです。
貧しい人、豊かな人、心の貧しい人、心の豊かな人、いろいろな人がいますが
これを埋めるのが教育でなのです。
 
・世界最先端・江戸時代の寺子屋
寺に集まって、子供たちは学問を学んだ。当時すでに1万5千軒もありました。
町人の子も武士の子も寺子屋に集い学んだ
そのため、当時、日本は世界一に読み書きが出来る教育レベルの国であったのです。
もともと日本人は教育をとても大事にしていたのです。
 
・温故知新、稽古照今
今、中学・高校の校長をしていますが中学生を見ると本当にかわいく見えます。こんな子が悪くなるとはとても見えない。
やはり、小中学校、高校での正しい教育が重要であると感じています。
昔の日本人の伝統、文化を伝えなくてはいけない。
伝統を学び今に照らす。稽古ごとを大切にする。
グローバル化、これは実はアメリカ化。その結果が今の姿。もっと日本人本来、古来の良さを
取り戻すべきと思います。例えば日本人には情緒性という素晴らしいものをもっています。
虫の音や桜の花(華やかさとか潔さ)。また「道」。剣道とか茶道とか「道」を教える、単なる術ではなく心を教える。
武士道という本が今で世界で読まれ注目されています。
 
・「ならぬことは、ならぬものです」
会津藩 什のおきて
弱いものいじめではいけません。
卑怯な振舞いをしてはいけません 等
ならぬことはならぬということを子供にしっかりと教えることが大事なのです。
 
・日本人に伝わる魂(こころ)
四川大地震に遺体に合掌し黙祷している姿を掲載した記事が中国の新聞記事に載って、中国の多くの
方から感謝の声が集まりました。日本人としてはごく自然な姿ですが、日本人はとても素晴らしいとして。
また、神戸大震災の時、誰も盗みや強奪がない状況に海外のメディアが驚きの記事を掲載しました。
そんな日本人の心を大事にしたいと思います。
さらにアイシュタインは大正時代に日本を訪れた際、「何と素晴らしい人々、国だろう。
神様に日本という国を作ってくれて本当に感謝します」というコメントを残しています。
 
~今の学校は?~
・学びなおしの学校の記事(高校)
普通、落ちこぼれの子供は、先生にも相手にされない、授業はただ座っているだけ。
それは苦痛以外の何物でもない。地獄です。そんなおちこぼれの子供たちのために、ある高校では
小学校3年生、4年生からの勉強のテキストを先生が手作りで作って、子供たちのために教えるようにしたところ
落ちこぼれで理解できなかった子が、理解できるようになり、生徒指導もやりやすくなった。
そしていろんな抱えていた問題が無くなったという事例があります。
高校は入学テストがあってレベルに到達していなければ落とさなくてはいけないはずなのに
定員割れをすると学校側も怒られるという事実があります。押し出された形でおちこぼれのまま
高校に行かされてもっと難しいことを教えられる。荒れるしかない。彼らも被害者なのです。
 
今、生徒から先生への暴力も多く見られます。しかもそれが小学校にまで見られます。
この暴力やいじめを押しとどめないとこの世界は崩壊すると私は感じています。
いまや学校はいじめの温床になりつつあります。改革をしなくてはなりません。
すでに学校間格差は存在していますが目をつぶり隠そうとして黙認しているのが現状です。
格差を埋めようと努力する学校のみが残るべきであると思います。
 
・甘やかし(まやかし)の戦後教育
<まやかし①;子供中心主義?>
ゆとり教育は間違っていたことをもう認めないといけないのにまだ引きずっている現状があります。
子供中心主義という教育はまちがっています。わがままな野生のスカスカの大人になってしまいます。
すぐにあきらめる、すぐに切れる、自分の主張だけをする。そんな子供を作ることになっています。
<まやかし②;子供達の多様なニーズ?>
子供にあるのはニーズではなく多くは我欲です。我欲を抑えるのことこそが自立心です。
優しいだけでは教師ではありません。生徒の壁にならなくてはいけません。
<まやかし③;生徒は顧客?>
民間活力を学校教育に取り入れようとして、なんでもかんでもビジネスの世界を取り入れようとした
結果、生徒は顧客、教育はサービスといった言葉だけでの導入になったため、間違った方向へ進んでしまった。
<まやかし④;ナンバーワンよりオンリーワン?>
子供の好きなことだけをやらせる教育は子供をダメにする。
その子をもっている能力を最大限にするのが教育。自分の中のナンバーワンになることが大切です。
<まやかし⑤;偏差値が諸悪の根源?>
偏差値という言葉を殆んどの校長は口にしないとうまやかしが現実です。
学校間格差、詰め込み教育は間違いというまやかし。
今のまま、公教育がゆとり教育のまま存在するのなら
私学の重要性がますます増すと考えます。
なぜなら、私学は宗教教育できるが公教育は出来ないからです。
宗教教育が出来ない、学校教育にない国は日本だけなのです。宗教教育をタブー視しているのは
日本だけです。それで、どうやって道徳教育を教えるのでしょうか。
道徳をやれば必ず生死に当たります。その時、宗教教育なしでどうやって教えるというのでしょうか。
 
・甘やかし(まやかし)教育からの訣別
学校の改革が必要です。ゆとり教育は落ちこぼれの増産です。
教師だけでなく大人が優しさの隠れ蓑に隠れて、何でも許す、何でもきいてくれる存在ではいけない。
これは、子供を野生化させることになります。
 
・ジェンダーフリーは女性尊重ではない
誤った性教育。学校における過激な性教育の実態が現実にあります。
実際にもっと大人が、学校でどんな教育をされているのか、もっと関心を持たなくては
なりません。
 
・いじめは必ず解決できる!
小さないじめを見逃さないことが大事です。いじめをほっておかない。
いじめがあれば校長に報告し、校長は自らいじめをなくすプロジェクトを推進し、全生徒に知らしめるべきです。
取組んでいる姿を見せるのです。いじめは許さないということをはっきりと示すのです。
いじめはカビのようなものです。
 
ならぬことはならぬものですということを教えなくてはいけません。
やってはいけないことははっきりと教えなくてはなりません。
 
また、親は親になる(である)心得を持たなくてはなりません。
例えば、子供にお年寄りに席をゆずる訓練をさせる。
子供に媚を売らない。
言葉遣いや箸の上げ下げは厳しいほどよい
九九は夫婦が協力して暗誦させる
子供の前で夫婦喧嘩しない。等々
 
 5.来賓挨拶
衆議院議員・平田耕一氏より、自らの子育てを基にお話を頂きました。
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6.パネルディスカッション「教育が人間を創る」
  
コーディネーター:「いじめから子供を守ろう!ネットワーク」事務長 井澤一明氏
 パネリスト:保護観察官 堀田利恵氏 
                   皇學館中学・高等学校校長 大島謙氏
                   四日市市議会議員 市議会議長 日置記平氏
                 「いじめから子供を守ろう!ネットワーク」 代表 矢内筆勝
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堀田氏は、加害者と向き合っている生々しい現状として、凶悪犯罪を起こした加害者は、家庭や学校でも善悪を教えてもらってない状態であるため、「自分がされて嫌な事を人にしてはいけない」ところから指導せざるをえない。又、更正への道筋として、加害者個人の強みを見つけて、それを生かしていくための資格取得などの目標設定等をアドバイスし、本人に希望を与えている。
 
日置氏は「知的レベルだけが世の中を良くする。」見識だけではなく「社会経験からの体験が人を育てる上でより大きな影響を与えていく。」と感じている一人である。四日市では、四日市教育白書を発行し、その中で「生きる力を与えよう」と言う事を重視している。確かな学力、健康つくり、豊かな人間つくり。豊かな人間作りには、道徳の授業だが、事務的です。「事務的なのは日本の教育には、宗教がないからだ」また、「良い教育者からは良き子が生まれて、良い社会が生まれる。善の循環が生まれていく。」教育現場での疑問は、勇気を持って訴えて行く事。その為に氏自身も「力になって行きたい。」の力強い言葉に場内拍手。そして、より良き手本は親が、「夢を持って生きる。その姿が子に伝わる。」と締めくくられました。
矢内氏は、教育の現状をもっと、大人は知る事が大切。その中でも文部科学省からの方針で、「指導してはいけない。支援しなくてはいけない」という驚くべき内容をしり、大人が知らないところで明らかに子どもが幸福にならない教育が行われているので、教育の関心を持って、大人達が教育改革して行く事が大切。その1つとして、「いじめ防止条例」の設定に向けての取り組みの必要性。既に、アメリカでは34州が条例化。条例によって、いじめ自体を押さえ込むのではなく、いじめを放置するのが悪とする条例であり、ルールがあることで、先生もいじめに対して取り組みやすくなる。その為に、いじめに対するノウハウを知って欲しい。学んで伝え、そして救って行く立場に立って行こう。現在の教育界が求めらている事を、四日市、三重からそのモデルを作って行きましょう!
大島氏は、海外とくらべて、日本の学生は精神的に幼い。いじめに関しても、昔は「はどめ」があったが、今は効かなくなっている。今の日本の子どもは危ない。人間の品格で最低な事は「ひきょう」であること。昔は「ひきょう」な事は生存をかけてしなかった。今はそうでない。それはなぜか?知らないから。教えから抜けているから。私は生徒達に「ファインプレーはいらない。フェアプレーをしなさい。」と指導してる。校長としての態度として、「ひきょうな事は許しません。」と宣言する。学校内での条例化が一番の教育である。と教育者のトップとしての勇気ある力強い言葉で締めくくって頂きました。
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7.来賓挨拶
三重県私学連合会幹事 安井 将氏
NPO「いじめから子どもを守ろう」ネットワークへの活動に協力的な言葉を頂きました。
 
8.閉会挨拶
いじめから子どもを守ろう!ネットワーク 三重県代表 水谷 節子
いじめる子どもにも、いじめられる子どもにも、本当に必要なものは「愛」なんです。悪い事をしたら、それは悪い事なんだと教えてくれる。
なぜ悪い事なのかを教えてくれる。していいことと、悪い事を教えてくれる。
いじめにあっている子どもたちの心は 傷ついています。そんな傷ついた心を守り、いじめを無くそうとしている大人たちがここにいます。
そして、いじめをしている子どもたちの、知らない間に傷つけている 心をも守ってあげたいって思っている 大人たちがここにいます。
「いじめは悪である」ということが、必ず人々の心に届きますように、「いじめ」のない社会へと変わっていくことを願って、
三重県中の小・中・高校に ポスターとチラシを届けました。
一枚のチラシで 救われる人や
一枚のちらしを待っている人がいると思うのです。
「いじめ」をなくしていく為に 「ちらし」は届けられ
これからも 活動は続きます
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水谷代表は感謝の言葉と今回の活動が「いじめ防止条例」の条例化 実現にむけての力強い第一歩であったと確信し、シンポジウムを終了しました。

いじめHPバナー

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[ 2008/07/17 07:07 ] 活動報告&集い | TB(1) | コメント(0)

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