問題のない私たち 著者 木村 文 牛田 麻希 出版社名 集英社 マーガレットコミックス
私もいじめ問題を勉強せねばと一念発起したのだが、 活字になっている固い本はどうも読みこなせない。
というのも、内容があまりに悲劇で満ちていて、 本を開いて読み進める勇気が足らないからだ。 そこで、「マンガなら簡単に雰囲気がつかめるかも」と、 マンガで勉強と決め込んだ。 フィクションぽいし、 イメージはつかみやすいし、 普段なら「またマンガ買ってきたの?!」と、 家内に馬鹿にされるのを、 「これは勉強だ!」と言い返すことが可能だからだ。 (目的が不純か・・・)
まず第一弾は、 集英社のマーガレットコミックスで、 「問題のない私たち」(全3巻)だ。 これは本屋さんで普通に品揃えしているので、 すぐに購入可能である。
全三巻の内容は、一冊づつ中心が異なる 第一巻は、いじめ問題 第二巻は、問題教師 第三巻は、心の病を持つ少女
いじめを学ぶなら一巻だけでオッケーだが、 読み物としては面白いので、通読しても損はない。
いじめに関して本書から学べることは多い。 (1) いじめ被害の恐怖、絶望 (2) 加害者と被害者が容易に入れ替わる (3) 指導側(学校、教師)の無為無策が助長 (4) 自殺にまで到る必然性
活字ではなく、画像としてイメージを持てることは、 マンガの特徴であるから、一読すれば容易にエッセンスをつかめる。
特に私が「ここがポイントだなあ」と思ったのは、 いじめが行なわれている際、 加害者が、周囲の反応や教師の対応を窺いながら、 いじめをエスカレートさせていったことだろう。 逆にみれば、指導的立場にある存在が、 断固とした対応を取れば、 容易にいじめを防ぐことが可能かもしれない、とうことだ。
これほどまでに猛威を振るう「いじめ」でも、 大人社会の(まあ、学校や教員、教育委員会を意味するが) 断固たる対応で根絶する道筋が見えるのだ。
一方、本書の短所をあえて挙げるとするならば、 登場人物が、すべて善人ばかりであり、 子供社会の自浄作用だけでいじめが解決したということだろうか。
実際には「魔に魅入られた」ような存在が、 悪魔的な行動を取ることも多かろう。 そうでなければ、自殺にまで到る現実は存在しない。
大人社会の「断固たる大鉈」が不要で、 それでも、いじめが解決するという、 誤まったメッセージを発信しないかと、 それだけは心配である。
まあ、いじめ問題の入門書として、 また、子供たちと「共学」の教材として、 一読しても損はない作品であると思う。
しかしそれには関門があることはある。 オジサンが少女マンガ買うのには、抵抗があるし、 変な人に見られるかも・・・ 御注意を。
いじめから子供を守ろう!ネットワーク 特派員 いいだたけし |
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①マンガ注文しました。アマゾン中古で一円からありますよ♪
②小五の男の子をクルマでひいて、山林に見捨てた男がいましたが、少し考えれば、「すぐばれる」ことなのに、「相手が死んだら口をきけないからわからないだろう」と考えたところが動物的に浅はか。
でも、それ、いじめの「いんぺい」と同じ発想ではないのかな。
「証拠がないから、わからないだろう」
「みんなで言わなければ、なかったことになるだろう」
なにか、『大事な視点』が、すっこり抜け落ちている。
このことが、「いじめ」の本質にある、
なにか、とっても問題なこと、だと思えてきました。
「すべて、お見通しだいっ」
って、台詞、仲間由紀恵の台詞なんだけど…。
ほんとに、すべて、お見通し。
されていたりするんじゃないかな…。
案外…。
いじめを知る上で大切な手段ですね。特に子供達はとっつきやすいでしょうね^^☆
昔、明王伝レイという漫画が好きでした。その作中に良く学校で悪さををする生徒が出てきましたが、その悪役の生徒達の背後には憑依霊が憑いていてこれを主人公のレイが明王に変化して除霊するのですが・・最後の主人公のレイの台詞は「何度、除霊してもお前達が反省しないとまた悪霊や悪魔がやってくるぜ。」っという台詞に子供心に「気をつけよう」って思いました。今、思えば描写は小学生にはキツイでしょうね。でも、そういう霊的な存在の影響を説得力のある絵画で表現してるのが凄かったです!
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