兵庫タウンミーティング・御報告 4月25日(日曜日)午後2時から、快晴の中、神戸市の兵庫勤労市民センターで、「いじめから子供を守ろう! 兵庫タウンミーティング」が開催されました。
訪れた市民の方々で会場はほぼ満杯となりました。以下、神戸のサポーターの方からのご報告です。
☆講演「現代のいじめの実情」井澤一明いじめから子供を守ろう! ネットワーク代表 まず、「いじめから子供を守ろう! ネットワーク」の井澤代表が講演しました。井澤代表は、日々実際に担当している多くのいじめ相談の経験を通じて、現代のいじめの実態と問題点など語りました。
・ ほとんどのいじめは学校で起きている。
・ インターネット、携帯電話による陰湿ないじめも増加している。その原因となっているのは子供たちを取り巻く学校での人間関係にある。現代の子供たちの人間関係は刹那的なものが多い。
・ いじめは「ウザイ」「キモイ」「クサイ」など言葉によるいじめが60~70%。言葉によって心が壊され精神科に通うようになった子供もいる。
・ いじめの4構造、いじめの現場には、①被害者、②加害者、③観衆、④傍観者が存在する。観衆や傍観者がいじめを止めるべきという意見がある。いじめは止めようとしなければ止まらない。
・ いじめられている子供は、教師にいじめを止めて欲しい。いじめを相談されたら、教師は、いじめられている子供から話を聞くだけという、いじめ被害者の支援だけにとどまることなく、いじめ加害者の子供に対して、いじめを止めるように指導することが重要である。
・ いじめは、子供同士だけでの解決は無理。保護者、教師、PTAなど大人が介入しないと解決できない。
【写真】井澤一明代表 ☆パネルトーク「なぜ、いじめは止められないのか?」では、パネリストたちが次々と意見を述べました。
★松田光夫(いじめから子供を守ろう! ネットワーク兵庫代表) 兵庫では、昨年2009年6月に神戸国際会議場で、義家弘介参議院議員に基調講演をいただき、シンポジウムを開催した。また、いじめ防止のポスターを学校やお店などに掲示していただいた。学校ではポスターの「いじめは犯罪!」という言葉が生徒の意識に訴えかけ、いじめ抑止力となった。コンビニに掲示すると万引きが減ったという事例もあった。そのほか、西宮市や尼崎市の学校に当NPOの講師が行って、いじめ問題について講演した。今回は新しい試みとしてタウンミーティングを開催し、多くの方々の知恵を集めて、いじめ防止に取り組んでいきたい。
【写真】松田光夫兵庫代表 ★帽田智子(保護者代表) 息子が中2のとき、学校でいじめを受けた。親子でいじめと闘った結果、今年息子は高校に進学し、現在生き生きと楽しく高校に行っている。息子と同時期に、同学年の別の生徒さんもいじめにあっていたが、お母さんは「そっとしておいて欲しい」「オオゴトにしたくない」と、いじめに対して何も対処をしなかった。その生徒は中3になって不登校になり、卒業式も欠席だった。子供がいじめにあったら勇気を持って子供と一緒にいじめと闘って欲しい。一緒に闘うことで、いじめが止まる!子供の心が元気になる!子供との絆が強くなる!! また、お父さんはお母さんだけに任せずに力を貸して欲しい。一緒に学校に行き、職員室で横にすわってくれるだけで、大きな威力を発揮すると思う。
学校でいじめが発覚した時、よくクラス全体に注意をすることがあるが、肝心のいじめをしている子供たちはそんな話を聞いていない。聞いていても「先生にみつからないようにやればいいんだ」とか、「だれかがチクったなぁ」とか思うだけで、いじめはなくならない。加害者の個別指導が望ましい。
★児玉照美(中学校養護教諭) 子供たちは、いじめられても先生に言わない。それは、自分がいじめられていると認めたくないし、先生に相談することは、子供たちの間では「チクル!」という裏切り行為だと思っているし、「自分にいじめられる原因があるのではないか?」と考えるからだ。先生に言っても結局は解決しないと諦めてもいる。だから、いじめられているというサインを見逃さないことだ。服が汚れている、元気がない、持ち物を壊される、怪我をしているなど。
学校では、善悪の基準をハッキリさせることが大切。場合によっては警察に通報し、加害者に謝罪をさせる。公立中学校は、保護者の反応に敏感で、強い指導がしにくい。停学処分などの処罰もない。いじめ防止法、いじめ防止条例などほしい。
★小田和代(PTA代表) 自分の子供の通う中学が荒れていて、何とかしたいと思い、PTAの役を引き受けて10年以上務めた。先生方も実際のところ困っている。先生方は仕事が多過ぎる。最近の子供たちは倫理観が欠如していたり、自己主張も強いので指導しにくい面もある。
PTAと学校とでうまく協力しながら、学校を良い方向にすることができた。学校でいじめのシンポジウムを開催できた。学校でのシンポジウムのあと、先生方から、いじめに関するルールや条例があれば指導しやすい、という意見が出た。また、たとえ新任教師であってもクラスを担当すれば一国の主の扱いになるので、校長や教頭からの指導を期待するより、PTAなどの第三者的な立場から意見を出してもらった方が、学校にとってはやりやすいという意見も聞いた。
【写真】高木義彰兵庫副代表 ★高木義彰(いじめから子供を守ろう! ネットワーク兵庫副代表) いじめは、99%学校で発見されるのに、学校は、警察も通報がない限り入れない場所で、外から目が届かない。そのことがいじめを止められない一因にもなっている。また、「いじめは悪いこと!」と教えることが当たり前ではなくなってきている。これらのことを、いじめ防止条例、いじめ防止法で制定してはと考える。
アメリカ、カナダでは1980年代から学校での暴力事件が社会現象となり、反いじめ法が制定されるに至った。アメリカでは、50州の内、現在41州が反いじめ法を制定し、一定の評価を得ている。
バークレーで起きた銃乱射事件の犯人は、いじめの被害者だった。日本で起きたバスハイジャック事件、北海道での女子大生刺殺事件、共に犯人はいじめられた経験があった。このような悲劇を繰り返さないために、いじめ防止法、いじめ防止条例の制定が必要である。

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