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教育ルネサンス いじめ対策 (3) 

教育ルネサンス いじめ対策
(3)悲劇の背景 徹底検証


20100721-540472-1-N.jpg いじめは原因だったのか。長野県のある高校は、自殺した生徒の置かれていた状況を1年間徹底的に調査した。
 2008年3月、長野県立高校の校内で、2年男子生徒のT君(当時17歳)が自殺した。「1年の時に携帯電話の学校裏サイトに書き込みがあり、悩んでいたようだ。いじめがあったのではないか」との遺族の訴えを受け、1か月後、校長が調査委員会の設置を決定した。

 調査委員は校長、教頭、PTA関係者、外部から医師、臨床心理士、弁護士ら8人。
 T君の苦悩を探るため、残されたメモやノート、T君自身の携帯電話ブログへの書き込みなどを手がかりに、10回にわたって話し合った。
 遺族や同学年の生徒、教員らへの聞き取りなども随時実施。内なる意思か外部要因か、議論を重ね、翌年3月に委員会が出した結論は、「複数の要因が作用した結果」だった。
 委員会は、考えられる要因を、因果関係や時間が近い「近因」、直接的な因果関係はなく時間的にも近くない「中因」、因果関係も時間も遠い「遠因」に分類。
 いじめとの関連が疑われた携帯サイトへの書き込みは「中因」とし、中傷による衝撃がクラスメートからの孤立感を強めていたとした。
 このほか、友人関係の悩み、学業成績の不振による進級への不安、性格の繊細さなどを挙げた。
 さらに、学校の教育環境も検証、「学校側の認識や対応が必ずしも十分ではなかった」という見解を示した。

 調査委員を務めた同県教委教学指導課心の支援室長の町田暁世さん(59)によると、同県では、1992年に別の県立高校で起きた生徒刺殺事件を外部委員を交えて検証し、2003年に事後対応や未然防止の対策を提言にまとめている。そのため、悲劇の再発防止には、徹底した調査と真実の公表が必要という姿勢が県内にあったという。

 町田さんは「T君の思いが100%分かったわけではないが、真実に近づきたい、というご遺族の強い思いに、少しは応えることができたのではないかと思う」と語る。
 A4用紙で18ページにわたる報告書の終章には「この一年近く、君とずっと対話してきた気がする」「君が命を張って伝えようとしてくれた大切な想(おも)いを、私たちは、みんなに、いや、この日本国中に、発信したいと思う」など、1000字以上にわたり、今は亡きT君への呼びかけがつづられている。
 誠心誠意、背景に迫ろうとする動きが、再発防止の大きな力になる。
 (京極理恵、写真も)

◆メモ 文部科学省「児童生徒の自殺予防に関する調査研究協力者会議」は今年度、自殺が起きた際の背景調査の指針作りについて協議中だ。「学校に不都合な事実でも明らかにする」「早期に事実を調査し、詳細に記録する」「事実を知りたい遺族の希望に応え、再発防止に努める」という方向性が確認されている。
【2010年7月21日 読売新聞】
【写真】「報告書は県内の全学校に配布した。教訓を生かしてほしい」と語る町田さん

 

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