教育ルネサンス いじめ対策(4)、(5) 

教育ルネサンス いじめ対策
(4)子ども同士「声かけ活動」


100722 読売新聞 口数が少ない中学生のA君は、2か月に1回、年齢の違う子と交流するため近くの小学校を訪れる。最初は緊張し、小学生に話しかけるきっかけさえつかめなかったが、何回か訪れるうちに話せるようになり、表情も明るくなってきた――。

 6月15日、静岡県藤枝市で市立小・中学校の教員約30人を対象に開かれたピア・サポートの研修会。講師の臨床心理士、藁科正弘(72)さんは、映像を使い、広島市で実際に子どもたちのコミュニケーション力が上がった冒頭の「声かけ活動」の事例などを紹介した。
 「子ども同士で声をかけあい、助け合いをすることで、他人への思いやりや『自分もできる』という自信が生まれる」と藁科さん。「教師主導ではなく、生徒が自主的に動くことが大切です」と強調した。
       ◎
 藤枝市内では昨年8月ビル屋上から同市立中学2年の女子生徒2人が転落死する事件が起きている。
 事件を受け、市教委は9月、市内の全小中学生を対象に「学校生活アンケート」を実施したところ、小学生の約13%、中学生の約3%が「いじめを受けている」と回答するなど憂慮すべき実態が分かった。

 市教委は同11月、学校が実施した聞き取り調査などを基に、「いじめや友人関係で悩んでいたが、死亡との因果関係は不明」と発表して事件調査に一応の区切りを付けた。
 しかし、背景にいじめや友人関係の悩みがあったこと、子どもたち全体にいじめが広がっている事態を重視し、いじめ対策に乗り出した。
 手始めに、今年1月、市民や教員の代表らで構成する「子どもが安心して学べる学校づくり推進協議会」を設置。いじめの発見チェックリストや初期対応の仕方などを盛り込んだ指針を作り、3月、市内の全小中学校に配布した。その上で、思いやりあふれる学校作りを目指し、ピア・サポート活動を積極的に導入することにした。

 広島大学の栗原慎二教授(50)によると、ピア・サポートは大阪市、岡山県総社市など各地で導入が進んでおり、07年に取り入れた広島市内の小中学校10校では、子どもたちの「いじめられている意識」が全校で減ったという。
 中村禎(ただし)・藤枝市教委学校教育課長(56)は「ピア・サポートは、仲間を大切にする気持ちと共に、自分も誰かの役に立つという思いを持つことができると聞いている。効果に期待したい」と話している。(山田聡、写真も)

◆ピア・サポート 悩み相談に乗るなど仲間同士で支え合う活動のこと。「ピア」とは仲間の意味。1970年代にカナダで始まったと言われ、子どものコミュニケーションや思いやりを育む効果があるとされる
【2010年7月22日 読売新聞】
【写真】藤枝市教委が開いた生徒指導研修会。ピア・サポートについて専門家の講義を受ける教師たち(6月15日、静岡県藤枝市で)


(5)携帯世代がネット監視

100723 読売新聞 「あ、これ、『今の1年のやつ、うざい』って書いてる」
 パソコン画面を見ていた学生が近くの仲間に声をかけた。6月13日、青森県弘前市の弘前大学。学生たちは、「弘大ネットパトロール隊」のメンバーだ。いわゆる「学校裏サイト」などへの中傷書き込みが社会問題化し、各地で教育委員会などがネット監視に当たる中、同市では全国でも珍しく大学生が監視に取り組んでいる。

 パトロール隊は2008年12月、同市教委の依頼を受け、ネットいじめを研究する学生を中心に発足した。メンバーは現在52人だ。学校裏サイトや個人のプロフ(サイト上の自己紹介ページ)を手分けして監視し、問題ある書き込みを青森県、弘前市、むつ市の教委に通報ネット被害調査、携帯電話のリスクを教える出前授業なども手がけている。
 同隊に参加した動機について、「携帯で中学の時から自分でプロフを作っていた。経験が生かせるのではと思った」と話すのは、隊長の同大3年佐藤雄哉さん(21)。副隊長の同3年大野絵美さん(20)は「教員志望なので勉強にもなる」と明かす。

 これまで、「死にたい」など自殺予告らしき書き込みを計9件発見して市教委などに報告。深刻そうだった3件はその日のうちに学校から警察にも連絡して子どもの所在を確認し、対応したという。
 こうした成果もあり、同県は今年度から、同隊の協力を得て、学校、保護者、地域ボランティアによる「ネット見守り隊」推進事業を始めた。同事業モデル校の一つ、県立弘前工業高校のPTA会長、清野秀美さん(52)は「ネット上の書き込みは気になるが、自分では調べ方もわからないし、時間もない。学生らの協力はありがたい」と話す。
 指導役の大谷良光・教育学部教授(61)は「携帯世代の書き込みは同じ携帯世代だからこそわかる」と説明する。

 一方、ネットの世界は動きが速い。社会の関心を集めた学校裏サイトは青森ではまだ活動中だが、全国的にはもはや下火だ。子どもたちは監視されることを嫌い、最近の書き込みの舞台は、より目が届きにくいプロフやゲームサイト掲示板などに移ってきた。
 手口や種類をどんどん変え、ネット上に中傷を書き込む子どもは残念ながらいる。そんな子どもの心理を知った生徒指導が求められている。(京極理恵、写真も)

◆メモ 埼玉県教委が08年に実施した調査では、中学生の6・8%、高校生の6・6%が、パソコンや携帯電話を使ったいじめの加害体験があると回答。理由は「仕返し」「気にくわないから」などだった。被害体験は中学生11・4%、高校生15・3%だった。
【2010年7月23日 読売新聞】
【写真】パソコンや携帯で、ネット上の書き込みをパトロールする佐藤さん(中央)、大野さん(奥)ら(6月13日、弘前大学で)

 

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