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「どんな人生にも敗北はない」 

「どんな人生にも敗北はない」と題してお届けします。o(^_^)o

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◆◇どんな人生にも敗北はない◇◆

亡くなった兄には、知的障害がありました。その兄が、一時期お世話になっていた、全寮制の施設から、何の時だったでしょうか、会報をいただいたことがありました。
昔を懐かしみながらパラパラと読んでいたでのですが、掲載されていた追悼文を読んで、呆然としてしまった記憶があります。

その亡くなった方は、両親に先立たれ、たった一人の肉親である、お兄さんも亡くし、住む場所もなく、面倒をみてくれる人もいないという、真に天涯孤独の身でした。
そして、その施設で、人生を終えられたのです。

私は、本当に呆然としました。
健常者ならいざしらず、自立も不可能な障害を持ち、たった一人で世の中に投げ出され、そして、他人に看取られて、この世を去らなければならない悲しさ。

「世の中にはこんな悲劇もあるのだ」と、私が隊長をしていた、ボーイスカウトの子供たちに、言って回った記憶があります。

でも自分が受けた衝撃が、一体、何だったか、説明はつきませんでした。
社会保障の問題なのか。障害者の負う不公平さなのか。不平等な人生への疑問なのか。

しかしそれは、景山民夫さんの小説「ブラックバード」のあとがき、「どんな人生にも敗北はない」という一文を読んで解消したのです。

19歳で亡くなられた、景山さんの重度の障害を持った娘さん。眼も見えず、耳も聞こえず、意思表示もできない娘さんは、一度も、病院のベッドから離れることなく、短い人生を終わられたそうです。

少し不思議な話になりますが、亡くなられて魂が抜け出してから、景山さんは初めて、娘さんと会話したそうです。どうしてこんな不自由な肉体を選んで生まれてきたのかと、そう質問すると、娘さんはこのように答えられたそうです。
「私がこうして生まれないと、パパが弱者への優しさを持てない可能性があったから」

どんな人生にも敗北はありません。そして、どんな人間にも価値があるのです。

どのような悲劇の中に身を置いていても、生きていることだけでも価値があります。
その人が存在しているだけで、それで充分なのです。

今なら、その追悼文の方の魂に、こう呼びかけるでしょう。
「不自由な人生、まことにご苦労さまでした。勇者としての人生に敬意を表します」

そして、今まさに悲しみと苦しみの中にいる人たちにも、ここで深甚の敬意を表します。
そして、その苦しみの中から、未来の幸福と、限りない優しさを産み出されますようにと、そう、心から念願させていただきます。

担当 こしがや じろう


 

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[ 2010/10/16 15:07 ] メッセージ | TB(0) | コメント(0)

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