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◇ 代表メッセージ (2018年11月) ◆◇ 八王子の中2自殺事件、子供たちに寄り添う心を大切にして欲しい ◇◆ 

181113 ススキと紅葉

◇ 代表メッセージ ◇
◆◇ 八王子の中2自殺事件、子供たちに寄り添う心を大切にして欲しい ◇◆


11月になって、ひやっと寒さを感じる朝が多くなりました。
見回せば、風邪気味の方もちらほらみられます。

先週は、このような相談を受けました。
中学生のお母さんからでした。
娘さんはいじめで不登校になっていたのですが、先月からまた学校に通えるようになりました。
本人には、まだ辛さが残っていて、なんとか頑張って学校に行っているという状況でした。
そんな中、下の学年の男の子たちが、いきなり指をさして笑ってきたというのです。
泣きながら帰ってきたので、どう対処したら良いのかというお電話でした。

いじめを受けたあとというのは、簡単に元気にはなれないものです。
いじめが突然、襲ってくるかもしれないという不安と恐怖が常につきまといます。
さらに、「あの時こうすれば良かったのに」 という後悔の思いがなんども湧いてきますし、「自分なんかだめなんだ」 と自分を責める心にさいなまれ続けている状況です。
その状態にある子にとって、ちょっとした言葉や仕草であっても、計り知れないほどのショックを与えてしまいます。

そのお母さんには、すぐに学校に電話して対処を依頼するようにお願いしました。
スピードが最優先です。
今回は、学校もお母さんからの連絡を受けて、すぐに対処し、娘さんも再不登校に至らずにすみました。

今年の8月に八王子市の中2女子生徒がいじめで自殺した事件が大きく報道されていますが、この事件も初期対応の失敗が引き起こした事件でしょう。

10月6日、八王子市の教育委員会は、中学2年、13歳の女子生徒が8月に自殺を図り、その後死亡したと発表しました。
遺書には部活動でいじめられたとメッセージが遺されており、市教委はいじめがあったことを認め、有識者による第三者委員会を設置し、自殺との因果関係を調べるとしています。

事件は、昨年、2017年8月、家族旅行で部活動を休んだことで、SNSでの非難や、無視などのいじめが続き不登校となったものです。
9月になって両親が学校側に相談し、部活顧問が上級生に謝罪させたようですが、その後も不登校となっていました。
今年の4月には、転校したのですが、不登校は続いていて、8月28日に八王子市内の駅で電車に飛び込み、約2週間後に死亡したというものです。
悲しいことに、遺書には、部活動でのトラブルを乗り越えられなかった自分を責める言葉が並んでいたといいます。

保護者は、
「上級生の批判後、同級生からも無視されるようになった」、
「学校に相談に行ったときには 『当校には悪い子は一切いません』 と相談にのっていただけなかった」、
「転校後もSNSによるいじめが続いていた」 と話しています。
さらに、学校側の発言では、上級生に謝罪するように伝え、本人からも 「大丈夫です」 という回答があったので解決した、いじめではないと認識していたとの言葉に対して、ご両親は 「謝罪をうけたとは聞いていない。謝罪があれば娘は一言いうはず」 と質問に答えています。
これを読む限り、学校は、不登校になった後になんらかのフォローもする気はなかったようにも、アリバイ作りのための発言をしているだけのようにも感じられます。

加えて、学校長は、11月6日に、
「非常に重く受け止めています。これは重大事態だとそういうふうに認識したところです」
と、インタビューに答えています。
もしかしたらいい間違えなのかもしれませんが、「認識したところです」という言葉に違和感を覚えます。
亡くなってしまった後、教育委員会の発表を受けてはじめて 「いじめの重大事態」 ということを初めて理解しましたと言っているように聞こえるのです。
「何を考えているんだ。そんな言葉を出すなんて。ご両親をさらに傷つけることがわからないのか」 と言いたくなります。

先週のメルマガでは 「文科省主導のもとでいじめに対する学校の対応が良くなってきている」 と述べたばかりですが、まだまだ、こんな認識しかできない学校、教員がいるのが現実です。
この浅い認識のままいじめに対応していたなら、その対応がおざなりになるのは当然でしょうし、親身になってくれる先生もいなかったでしょう。
遺書に 「もっと不登校にやさしい世界だったらな」 という言葉を遺さずにはいられなかった気持ちを理解できる教師であって欲しいものです。

私達は、いじめられている子の辛さや苦しみが理解できない人間には、「いじめの相談を受けることは難しい」 とセミナーやシンポジウムで訴えておりますが、教師が例外であってはなりません。
教師だからこそ、共感力、つまり子供たちに寄り添い、その心に寄り添おうとする気持ちを忘れてはならないはずです。
ここが、いじめ問題の解決へのスタート地点であると思うのです。

お父さんは 「いじめに目を背け、対応が遅れた。事実を明らかにし、二度と起こさないようにしてほしい」 と
話されていたとのことですか、冒頭の事例のように、いじめは早期発見、そして早期解決がなにより大切です。
保護者、そして教師が力を合わせて子供たちを守ろうという決意、志が必要です。
なにかお困りのことや、不安なことがありましたら、ご遠慮無くご相談ください。

一般財団法人 いじめから子供を守ろうネットワーク
代表 井澤一明

井澤一明ブログ:
http://ameblo.jp/kzizawa/
Facebook: http://www.facebook.com/kz.izawa
Twitter: @kzizawa

 

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[ 2018/11/13 14:57 ] 代表あいさつ | TB(0) | コメント(0)

☆★ いじめ認知件数と文科省 ★☆ 

181103 1029文科省いじめ防止対策協議会
【写真】 文部科学省 「いじめ防止対策協議会」 (2018年10月29日)

☆★ いじめ認知件数と文科省 ★☆

 当団体にも取材がありましたし、マスコミにも大きくとりあげられましたので、ご存知の方も多いことと思いますが、先週の10月25日に文部科学省から、平成29年度 (2017年4月~2018年3月) のいじめ認知件数が公表されました。
 全国の小中高校等で認知された 「いじめ」 は 41万4,378件で、前年度(32万3,143件) から 9万1,235件増加し、過去最多でした。

 これは、「平成29年度 児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査」 によるもので、
小学校が 31万7,121件 (7万9,865件増)、
中学校が 8万424件 (9,115件増)、
高校が 1万4,789件 (1,915件増)、
特別支援学校が 340件増の 2,044件との結果が出ています。
 今回の増加には、小学校、中でも低学年での認知が進んだことが大きな一因と見られます。

 この発表に関連して、10月29日 (月) に、文部科学省で開催された、「いじめ防止対策協議会」 の傍聴に行ってまいりました。
 今回の議題は 「いじめの重大事態に係る調査報告書の分析について」 というものでした。

 会議の冒頭、文部科学省の担当官から、前述の調査結果について説明がありました。
 いじめ認知件数が増加したことについては、
「いじめの認知はいじめ解決のスタートラインに立つものであり、良い傾向である」 と説明がなされ、加えて、認知が進んだ理由としては、
「文科省がいじめを積極的に認知する学校を肯定的に評価することを通知した」 ことを挙げていました。

 この説明を聞いても、いじめに対する文科省としての姿勢が大きく変化していることがうかがえます。
 もはや、「いじめ認知件数が少ない教育委員会はよくやっている 」という評価は過去のものになりつつあります。
 併せて、「いじめを隠蔽するような学校や教育委員会は論外なのだ」 という姿勢が示されたと言えます。

 ただ、この変革はまだまだ始まったばかりでもあります。
 現に今回の調査結果でも、いじめ認知件数は地域によって大きな差がみられました。
 児童生徒千人あたりの認知件数は、宮崎県が 108.2人であるのに、最少の佐賀県は 8.4人となっています。
 ちなみにも全国平均では 30.9件となっており、前年度 23.8件よりはやや増えたという程度です。
 全国の児童生徒数に宮崎県の認知件数の割合を掛け算すれば、約 150万人の子供がいじめの被害にあったことになります。
 今回から政令指定都市ごとのいじめ認知件数も公表され、新潟市では千人あたり 258.3人との数字が出ています。
 これを全国に当てはめると、350万人を超える子がいじめられたことになります。
 「4分の1以上の子供がいじめ被害にあっている驚くべき数字だ」と感じる方も多いことだと思いますが、「実態を反映しないいじめ認知件数では意味がない」 と何年も訴え続けてきた私たちとしては、ようやくここまで来たかという気持ちです。
 新潟市の教育委員会は、よくここまで踏み込んだものだと称賛に値する姿勢だと思います。
 一方、全国の学校のうち、4分の1の学校が 「いじめゼロ」 と回答している現実が示すように、この流れに逆らうような姿勢をまだ保ち続けている学校も少なくありません。

 いじめ防止対策協議会を傍聴しての感じですが、委員の皆様も私たちと同意見の方が増えているように感じました。
 少し前にはこの 「いじめ防止対策協議会」 においても、「そんなことでは現場の教師が委縮する」、「教師は俺たちを信用できないのかと言っている」 などの教師側の立場としての意見もかなり出ていたのですが、教師側、学校側を擁護するような意見はほとんど影を潜め、被害者や保護者の立場に立った意見が数多く聞かれました。

 いじめ認知件数についても、
「都道府県だけではなく、教育委員会ごとの認知件数の資料はあるのか。認知件数が少ない教育委員会には視察に行き、いじめを認知する場合の定義など徹底してはどうか」 という意見もありましたし、
「いじめゼロ」 と回答している学校ついて、
「まだ、4分の1の学校がいじめを認知していないではないか」 と批判的意見もありました。

 いじめによる自殺者数についても、
「いじめが原因の自殺が(わずか)10人。この数字がひとり歩きしてほしくない」
「重大事態の発生件数が 474件と過去最多であるが、いじめ自殺が 10件との関係は?」
「自殺した児童生徒数が、文科省の数値 (250人) と警察庁の数値 (341人) とで、91人も異なっている」
「児童生徒の自殺250人のうち、140人が原因不明とはどういうことなのか」
と、調査の不備が指摘されるなど、私たち保護者も納得できる意見が聞かれました。

 文科省の担当官からは、
「自殺者数は警察の数値が正確だと思う。家庭から学校には (自殺であると) 必ずしも伝わらない」
「病気で亡くなったと説明を受けることもある」
「通信制の高校生の場合、保護者から学校を辞めるとの連絡があれば、それに対応するだけなので、(生徒が亡くなった、自殺だった等) 把握できない」
「自殺直後はいじめが原因だとは分からない」
「遺書が残っていないので自殺原因を特定できない」
等の回答がなされ、学校からの報告のみが調査の対象になっていることが不備の理由であり、文科省としても問題として認識しているとのニュアンスを含んでおりましたが、委員の中からも、
「子供の死因の1位は自殺なんですよ」
と、子供の自殺についてもう一歩踏み込んだ調査を要求する声が上がっていました。

 この日の議題である第三者委員会のいじめ調査報告書についても様々に意見が交わされました。
 その中でも、
「第三者委員会の調査報告書が、後に裁判になったときに使われるのではないか」
「後に裁判に使われることを念頭に調査報告書を作成すべきではないか」
との意見が印象的でした。
 教育現場にいる方の本音としては、教育委員会が設置した第三者委員会がいじめ等を認めた結果、被害者側から市町村等を相手に裁判を起こされるのは不当だということなのでしょう。
 しかし、いじめがあって重大事態にまでなってしまった以上、責任を負うべきことは当然です。
 市町村等が裁判で不利にならないように調査報告書を作成するとしたら、第三者委員会によるいじめの隠蔽にほかなりません。
 なお、この意見に対しては、他の委員から、
「裁判に調査報告書が使われることを意識することは間違い」
と一蹴されていました。

 今回、いじめ防止対策協議会の傍聴を中心に述べてまいりましたように、文科省、そして教育委員会の姿勢は変わりつつあります。
 教育委員会から、学校に対して「いじめがあったら、ごまかさないでちゃんと報告しなさい」という指示が出るようになってきています。
 それに比例して学校でのいじめ解決が早くなっています。
 ただ、まだまだ浸透しきれていない学校も多く、いじめに悩んでいる子供たちや保護者がいます。
 お子さんのことでご心配なことがありましたら、ご遠慮なくご相談ください。

いじめから子供を守ろう ネットワーク
井澤一明 松井妙子


 

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[ 2018/11/03 16:20 ] メッセージ | TB(0) | コメント(0)

NHK北海道がいじめ相談員に取材。ニュースでインタビューを放送 【いじめから子供を守ろうネットワーク札幌】 

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NHK北海道がいじめ相談員に取材
ニュースでインタビューを放映

【いじめから子供を守ろう ネットワーク 札幌】

 10月25日(木)、文部科学省から昨年度のいじめ認知件数が発表されました。
 NHK北海道はいじめから子供を守ろうネットワーク札幌のいじめ相談員、木村暁美氏を取材。同日、夕方以降の北海道地方のニュースにて、木村相談員へのインタビューを放映しました。

こちらでニュース動画が視聴できます。→

https://www3.nhk.or.jp/sapporo-news/20181025/0005126.html

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[ 2018/10/28 17:30 ] 活動報告&集い | TB(0) | コメント(0)

◆◇ 教育現場で経験した 「虐待」 問題 ◇◆ 

181025 学校校庭

◆◇ 教育現場で経験した 「虐待」 問題 ◇◆

 子供の成長には大人の関わりが欠かせません。
 保護者の方がどんな想いで、どのように接するかで、その子供に多かれ少なかれ、良きも悪しきも影響を与えるものだと思います。子供は愛情を食べて生きているともいわれます。年齢相応の愛情が必要なのだと思います。

 そう考えている中に飛び込んでくる虐待のニュースを聞くと、つらくなります。
 一番頼りたい大人からひどい目にあわされる。重傷を負わされたり、殺されてしまうこともあります。体や心、そして魂にどれだけの傷を負ってしまったのだろうと、心配で仕方ありません。

 保護者の方も、悩みがあり、生活していく上での御苦労もあるかと思いますが、大人が子供に愛という 「水」 を注ぐことで、その子供がきれいな花を咲かせることになると思います。
 心の水や栄養をあげて育まなければ子供という 「花」 は枯れてしまいます。もちろん、優しいだけではいけないと思いますが、「しつけ」 に名を借りた体罰、虐待は戒めるべきです。叱るときは 「愛情に裏打ちされた厳しさ」 であるかを自らに問いかけることが必要と考えます。

 私は十を超える高校に勤務してきました。その教師生活において、何件かの虐待の現実をみてきました。高校生の場合は、「ネグレクト」 というべきケースが多かったように感じます。
 家庭訪問をすると、荒んだ生活環境、つまり、家の中が雑然としている (我が家も雑然ですが、比べものにならない程の尋常ではないありさまです) ケースが多いのでした。
 生活に追われていたり、保護者の方が怠惰であったり、その両方だったりしていました。御家庭に光がないように感じました。

 ある御家庭を訪問したときには、
「この環境で 『前向きに努力しなさい。ちゃんと学校へ来なさい』 と子供にいっても無理だ」
と強く感じました。子供がホッとできる場所がないのです。

 心配なのは、子供 (生徒) が学校に来て、頑張って勉強して針路を決めて卒業し、経済的自立が果たせるかどうかということです。今の環境に挫(くじ) けて、不幸の拡大再生産をしてしまわないことを切に願いました。

 私は、根がおせっかいなので、極力生徒の苦しみの原因に関与し、介入しました。
 児童相談所にも相談しました。児相の方も案件を多く抱えていらっしゃり、お忙しいご様子の中で、お話を聞いてくださったり、本人と面談をして下さる方もいらっしゃいました。しかし、多くの場合は 「様子を観る」 ということが多かったように記憶しています。

 そのため、私は別件を装い家庭訪問をして、保護者の方とお話ししたり、生徒と連絡先を交換し、緊急時や困ったことがある場合は連絡をもらえるような関係を築くようにしていました。

 微力ながらも力になれて、退学寸前の生徒が卒業できるようになったケースも何件かありました。
 ただ、残念なこともありました。
 ある保護者は自分は働かずに、高校生の子に働かせ、そのお金を生活費、遊興費に使っていました。しかも、その保護者は健康に何らの問題もないにもかかわらずです。
 その子はアルバイトを複数掛け持ちさせられ、学校を辞めざるを得ませんでした。
 何度も家庭訪問し、父親とも話し合いましたが埒(らち) があかず、児童相談所でも、「保護者と一緒に住んでいる高校生」 ということで対応していただけませんでした。その生徒のことは今でも気になっています。

 前回の泉先生のメルマガから学ばせていただいたのですが、いじめや家庭環境で悩み苦しむ児童生徒のために、教師をはじめ大人が正面から向き合って、問題解決に尽力することが、その子供の励みや支えになるのではないかと、思うところです。

 虐待をする親の多くは、自分自身も子供のころ虐待を受けた経験を持つともいいます。
 負の連鎖を断ち切るために、子供の幸せと日本の発展のためにも、多くの皆さんに関心を持っていただき、力を合わせて虐待をなくしていきたいと思います。

清川 洋


 

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[ 2018/10/25 10:45 ] メッセージ | TB(0) | コメント(0)